1 ジュリア・デュクルノーによる映画『アルファ』をファッション視点で解説

ジュリア・デュクルノーによる映画『アルファ』をファッション視点で解説

デュクルノーの映画『アルファ』について

ジュリア・デュクルノーは自ら冗談を言います。今年のカンヌ映画祭では批評家たちは「『Titane 2』が欲しかった」と述べました。2016年に、この41歳のフランス人映画監督は、カンニバリズムをテーマにした成長物語『Raw』で波紋を起こし、観客が気絶する事態に至りました。そして、2021年の続編である『Titane』では、女性が車と性交するボディホラーがさらに大胆さを示し、パルム・ドールを受賞し、フランスのアカデミー賞に推薦され、カンヌで真剣に受け止められる映画のあり方を再考させました。

『アルファ』の評価

そして、『アルファ』に関しては、期待は高く、5月のワールドプレミアでの批評家たちは驚愕しました。その異色のSFプレミスにもかかわらず、デュクルノーの3作目は悲しみに満ちた家族ドラマとも言えるものでした。カンヌでのレビューは悪辣であり、「陰気で暗澹とした」（IndieWire）、「真のターキー」（The Guardian）、そして「苦痛な」（Variety）と評されました。しかし、その後の数カ月で、その批判に対する反扇動が起こりました。『アルファ』は、実際には大胆で詩的であり、斬新な作品です。ロンドン映画祭での反応は、将来的にカルト的な人気作品としての地位を確立する方向に向かっています。

デュクルノーの映画に対する考え

デュクルノーは、「私が作った映画はすべて、私の最初の短編映画を含めて、分かれる意見を呼び起こしてきました」と笑いながら語ります。「それは新しいことではありません。私はそれについて全く気にしていません。あなたが想像できないほどまでに、私はそれに気にしません」。カンヌから5か月が経ち、私たちはウォータールー近くのレストランの屋外エリアにいます（デュクルノーが喫煙をすることができる場所です）。この期間中、ディレクターは、私と同様に、『アルファ』が、通常は専門誌のレビューを担当する年配の人々よりも若い観客に人気があることに気づいています。

若者との共感

デュクルノーは言います。「私の映画に最も共感するのは若い人々だと本当に信じています。Q&Aセッションや彼らとの会話でそれを感じます。そして、クィアコミュニティも私のファンの中で非常に存在感があります。これは私が誇りに思うだけでなく、私がクィアであることを考えると、私の映画が最初の意味でクィアであると思います。すなわち、規範に挑戦することは、常に進むために必要不可欠であるという意味です」。