1 ジャン・ポール・ゴルチエの新クリエイティブディレクターにダラン・ランティンクが就任

ジャン・ポール・ゴルチエの新クリエイティブディレクターにダラン・ランティンクが就任

新時代の幕開け

ファッション業界の人事異動が一段落したかと思いきや、新たな人事が発表され、ゲームはまだ終わっていないことを思い出させられます。今回の主役は、ジャン・ポール・ゴルチエ。4月15日の早朝に、オランダ人デザイナーのダラン・ランティンクが名だたるフランスのメゾンのトップに就任することが発表されました。朝の声明でランティンクは「ジャン・ポール・ゴルチエを天才と考え、私たちのような人々が自由に歩み、謝罪することなく自分らしくいられるように扉を開けた世代の一部として見ています。クリエイティブディレクターとしての役割に就くことは真の名誉です。」と述べました。

ファッション業界の新たな風

この任命は、10年以上ぶりにレディ・トゥ・ウェアのスケジュールに戻ることを意味する、メゾンにとって新たな時代の幕開けです。2014年9月、ゴルチエはレディ・トゥ・ウェアのラベルを閉鎖し、オートクチュールに焦点を当て、SS20シーズンまで続けました。その後、毎シーズン異なるゲストデザイナーが参加し、グレン・マルテンス、シモーヌ・ロシャ、エイダー・アッカーマン、そして最近ではリュドヴィク・ド・サン＝セルナンがアーカイブをインスパイアしたクチュールコレクションをデザインしました。そして、そのコラボレーションの時代は終わりました。ランティンクは、メゾンの両腕の永久的なクリエイティブディレクターであり、初のレディ・トゥ・ウェアコレクションはパリファッションウィークの9月25日に、初のクチュールは2026年1月に発表されます。

ジャン・ポール・ゴルチエからの歓迎

今朝発表された同じ声明で、OG JPGはランティンクの任命に喜びを表し、「私は彼に私が自らの旅の始めに持っていたエネルギー、大胆さ、そしてファッションを通じた遊び心を見出しています。ファッションの新しいエンファン・テリブルです。ようこそ、ダラン。」と述べました。また、ランティンクは、ゴルチエが築いたブランドは「創造的な精神とノウハウの究極のハウスを表している」と付け加えました。

挑戦を続けるブランド

ランティンクは声明の中で「挑発的であり、常に限界を押し広げています。異なる分野をファッションの周りに集め、文化的なムーブメントを生み出し、服の言語とストリートでの着こなし方を変えるブランドです。」と述べました。

未知のデザイナーの台頭

ファッション業界内ではランティンクはよく知られていますが、最近の発表と比較すると、業界のタイタンや長年の経験を持つ舞台裏の名前を重視していたという点で、この任命は幸せな変化をもたらします。ランティンクは比較的未知の存在です。オランダのゲリット・リートヴェルト・アカデミーを卒業後、2016年に自身のブランドを立ち上げましたが、オフィシャルのPFWカレンダーに登場し始めたのは2023年3月のAW23シーズンからです。

それ以降、ランティンクの拡大したビーチウェア、膨張したセーター、前衛的な傾向が多くのファッションエディターの目に留まり、彼の服は常にエディトリアルで使用され、ファッションファンの間でも彼をカルト的存在に押し上げました。業界の重鎮たちも注目し、ランティンクのデザインは2023年にアンダムスペシャルプライズ、2024年にLVMHのカールラガーフェルドプライズ、そして最近では2025年にファッションアイコンのドナテラ・ヴェルサーチが授与するウールマーク賞を受賞しました。