ダークな雰囲気が時に漂う〈ブラックアイパッチ(BlackEyePatch)〉の大きな特徴はその匿名性。マーチャンダイズとして扱われる小規模な初期の活動から始まったブランドですが、東京ストリートを代表するブランドとしてフルコレクションまで揃うようになったいまでも、デザイナーも明かされず確かな実態は不明なまま。一方、反比例するように人気はうなぎのぼりなのが非常に興味深く、この不安定性が良い意味でいまの東京らしさを体現している、とも取れます。
前置きが長くなりましたが何はともあれ、一挙手一投足が気になる同ブランドの2018年秋冬コレクションのルックが公開されました。
昨シーズンから引き続き、2000年代のヒップホップカルチャーをモチーフとした潔いコレクション。ブランドロゴが全体にあしらわれたブルゾンや、総柄の刺繍が施されたレザージャケット、エンブレムのデザインなど、大味なグラフィックのアイテムが次々と登場します。
当時のカルチャーを形作っていた要素と、ブランドの持ち味でもあるグラフィックが掛け合わさり、さらに力強く東京のストリートの薫りが表現された最新コレクション。いまを生きているからこそ着たい、そう思わせてくれるのが〈ブラックアイパッチ〉なのです。
Text_Rei Kawahara
BlackEyePatch
blackeyepatch.com
Source: フィナム