
ファイヤーマンジャケットとは?
ラルフは、オープンカラーシャツやスイングトップなど、様々なヴィンテージアイテムを取り上げてきた。創業デザイナーであるラルフ・ローレンのヴィンテージ愛と卓越したデザインセンスは、ファッション愛好家から強い支持を得ている。今回ピックアップしたファイヤーマンジャケットは、ラルフの実力を存分に発揮した名作だ。
ファイヤーマンジャケットは消防服であり、特徴的な金属製のフックがフロントに配されている。この金属製フックは19世紀後半に誕生し、厚手の手袋を着用した消防士でも開閉できるように設計されている。1960年代以降、耐熱仕様のファスナーやジッパーに置き換わっているが、ファッションブランドがこのディテールを取り入れる理由は、無骨な雰囲気がファッション愛好家の心を掴んで離さないからだろう。
ラルフがサンプリングしたヴィンテージのファイヤーマンジャケットには、ダック地が主に使われている。しかし、生地には進化が見られ、ノーメックスやケプラーなどの耐熱性に優れた素材が使用されるようになった。ディテールには細かな工夫があり、ラルフのデザインセンスが光る。
ラルフ・ローレンのデザインの真髄
ファイヤーマンジャケットは元々ワークウェアだったが、ラルフの手にかかるとスタイリッシュなファッションアイテムに生まれ変わる。生地の違いやディテールへのこだわりから、ラルフのデザインは単なる焼き増しではないことがわかる。経年変化を楽しめるコットン素材が個人的なおすすめ。
