新しいパブリックアートインストールメントがロンドンのトラファルガー広場に登場

第四台座プロジェクトの25周年を祝う

ロンドンのトラファルガー広場にある回転するパブリックアートプロジェクト、第四台座は、新しいインストールメントを発表しました。このプロジェクトは25周年を迎え、2021年9月18日にお披需をいたしました。

「Mil Veces un Instante（瞬間に1000回）」

第四台座に登場する15作目の作品は、メキシコのアーティスト、Teresa Margolles氏によるオリジナルの彫刻です。この作品は、メキシコとイギリスの727人のトランスジェンダー、ノンバイナリー、ジェンダーノンコンフォーミングの人々の顔のプラスターキャストで構成されています。Margolles氏によれば、この作品は「トランスプラス/ノンバイナリーコミュニティからの抵抗と人間性の展示だけでなく、特にラテンアメリカで依然として発生している殺人と失踪を思い起こさせる」と述べています。

メキシコの友人へのオマージュ

特にこの彫刻は、Margolles氏の友人で協力者である、2015年にメキシコのワレス市で殺害されたトランスジェンダー女性、カーラへのオマージュです。この事件は未解決のままです。「彼女と、憎しみのために殺害された他のすべての人々にこの敬意を表します。しかし、何よりも、尊厳を持って生きる自由を選ぶ新世代の人々と、生き続けている人々へ」とMargolles氏は声明で述べています。

プラスターキャストの配置

ロンドン市長府から発表されたプレスリリースによると、各キャストの配置は、メソアメリカ文明の頭蓋骨ラックである「Tzompantli（ツォンパントリ）」の形を参照しています。この作品がロンドンの湿気た天候にさらされると、自然に経年変化し、描かれている顔が徐々に色あせていきます。Margolles氏は、メキシコシティ、ワレス、ロンドンのクィアコミュニティグループと協力して、参加者の顔に直接プラスターを塗布してキャストを作成しました。その結果、作品には彼らの髪や肌が浸透しており、彼らの特徴が捉えられています。

アーティストについて

Margolles氏は、概念アーティスト、写真家、ビデオグラファー、パフォーマンスアーティストであり、法医学者としての経歴を持っています。彼女はこの経験を引き続き実践に取り入れており、しばしば死体を洗うために使用される水や犠牲者の希釈された血液などの法医学的な材料を使用しています。彼女の作品は通常、メキシコシティのギャング暴力からトランスフォビックな憎しみ犯罪までのテーマを探求しています。