CGグラフィックのような印象を持ちながら、曇りガラスの手ざわりがたしかに想像できる。髙橋漠の形作るガラスは、新しさと懐かしさを併せ持ちます。
2016年、髙橋漠が同じくガラス作家の和田朋子とともに立ち上げたガラスウエアブランド〈TOUMEI〉は独自のポップネスを携えた素晴らしい仕上がり。
無機的なフォルムを手作業で成型することで独特のゆらぎが生まれ、他にはない魅力となります。
以下は、高橋漠のコメント。
ガラスという素材は人の生活とも密接であり、多様な魅力を持っています。僕はガラスを作品のマテリアルとして日々扱っていますが、ふとしたときにこれ
まで知らなかった表情や現象を見せることがあります。そのときに発見したことを大切にしながら制作しています。
また、ガラスを使って作業をする前に紙にドローイングをしていろいろな形を考えます。ドローイングを繰り返していると今まで想像できなかった形を思い
つくことがあります。想像できなかった形とは言っても、それは自分がいつか見た絵や自然物、誰かが作ったものなど、日々採集したイメージをソースにし
て形作られているはずです。自分の中にあったイメージから作られたこの作品は、きっと人々の記憶のどこかにも潜む景色だと思っています。
「トーキョー カルチャート by ビームス」にて、本日2月9日(金)から個展がスタート。誰でも参加可能なレセプションもあるので、ぜひアートとしてのガラスの魅力に触れてみてください。
Text_Taiyo Nagashima
髙橋漠 個展「MENTAL PICTURES」
会場:トーキョー カルチャート by ビームス
住所:渋谷区神宮前3-24- 7-3F
電話:03-3470- 3251
会期:2月9日(金)〜2月20日(火)※店休日 2月15日(木)
営業:11:00〜20:00
オープニングパーティ:2月9日(金)18:00〜20:00
髙橋漠プロフィール
1986年福岡県宗像市生まれ
多摩美術大学工芸学科ガラスプログラムを卒業後、高橋禎彦氏の吹きガラスアシスタントを勤めたのち、2010年より長野県の安曇野市にある、あづみ野ガラス工房の運営に参加する。2015年より、故郷の福岡県宗像市にて工房を設立。2016年にガラス作家の和田朋子とガラスウエアブランド〈TOUMEI〉を立ち上げる。
Source: フィナム