事実か否かよりも、個人の感情が先行される。「ポスト・トゥルースの時代」とは、そんな情勢を形容する言葉です。
そこに警笛を鳴らすように、ニューヨークタイムズ紙は昨年「Truth(真実)」という宣言を掲げました。先日パリにて、その言葉をテーマとする〈サカイ(sacai)〉の18AWコレクションが披露されました。
一見反対に思える発想をつなぎ合わせるハイブリッドな発想は健在。米軍ミリタリーの実用性をもつノルディックニット。フェアアイル柄とピンストライプ。クリケットセーターをミックスしたアランニット。
レインスプーナーのハワイアン・パターンを再構築し、コーデュロイ、ワッフル、ダウンのアウターウェアへの刺繡といった形で秋冬のファブリックに落とし込んだコラボレーションのほか、〈アグ(UGG)〉のシープスキンブーツなどもラインナップ。ルックには藤原ヒロシ氏のプライベート・コレクションである〈ゴローズ〉のシルバーが用いられています。
多面的な印象を持つ、情報量の多いウェアの数々を用いた振り切ったコレクションを眺めていると、季節を飛ばして次の秋冬が楽しみになってしまいます。
Text_Taiyo Nagashima
sacai (flagship store)
住所:東京都港区南青山 5-4-44 南青山シティハウス A-1F, 2F
電話:03-6418-5977
www.sacai.jp
www.instagram.com/sacaiofficial
Source: フィナム