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さようなら、Gallery 916。トリを飾るのは、上田義彦が捉えた生命力にあふれる森の世界。

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01_Quinault 2017(Main Image)

Quinault 2017 ©Yoshihiko Ueda

600平米という贅沢なスペースをもち、鑑賞者が1対1で写真作品と対峙し、思考することができるのが「Gallery 916」。都内でも有数のフォトギャラリーとして親しまれてきましたが、ビルの取り壊しに伴い、この展示を最後に閉廊することとなりました。

そのトリを飾るのは、数多くのポートレートや自然、スナップ、広告などを撮り続け、これまでにも同ギャラリーで幾度かエキシビションを開いてきた写真家・上田義彦さん。

長年のモチーフである、森をテーマにした作品が50点展示されます。

02_Quinault 2017

Quinault 2017 ©Yoshihiko Ueda

03_Quinault 1990

Quinault 1990 ©Yoshihiko Ueda

04_Materia 2011

Materia 2011 ©Yoshihiko Ueda

紹介がてら、ギャラリーのイントロダクションを下記に掲載します。

上田義彦はなぜ、森を撮り続けるのか。なにが、彼に森を撮らせるのか。
30年もの長きにわたり、生命の循環と全身全霊で対峙した上田が紡ぎ出した、瑞々しく崇高な森。上田の眼差しと記憶というフィルターを通して命宿る森と対峙したとき、その答えは自ずと見つかる。

1989年、ワシントン州Quinaultという神聖な森との出会いから始まり、2011年に東日本大震災での大自然の猛威によるあらゆる生命の破壊を目の当たりにしたことで、命の根源を確かめるように撮り始めた屋久島の森。そして2017年、新たに撮りおろしたQuinault、屋久島の森、さらには奈良春日大社の原生林。本展では、生けるものの原初の摂理を現す森の姿を、約30年間撮り続けてきた1989年から2017年の最新作まで、約50点の作品を展覧します。なお、本展覧会にあわせて、青幻舎より写真集『FOREST 印象と記憶 1989-2017』が出版されます。

05_Materia 2011

Materia 2011 ©Yoshihiko Ueda

06_Kasuga 2017

Kasuga 2017 ©Yoshihiko Ueda

07_Kasuga 2017

Kasuga 2017 ©Yoshihiko Ueda

展示に際して、後藤繁雄(編集者)、伊藤俊治(美術史家)、飯沢耕太郎(写真評論家)という方々とのトークセッションが行われます。詳細の日時は下記を参照のうえ、写真への理解を深めるという意味でもぜひ参加してみてください。

「Gallery 916」に行ったことがあるひとは惜別という意味で、一度も行ったことがないひとはこの空間を体験しないともったいないという意味で、有終の美を飾るこの展示に足を運んでみてください。その際にはたっぷりと時間をかけることをオススメします。

Text_Shinri Kobayashi


上田義彦写真展 「Forest 印象と記憶 1989-2017」
会場:Gallery 916
会期:1月19日(金)~3月25日(日) 
住所:東京都港区海岸1-14-24 鈴江第3ビル6F
時間:11:00〜20:00(平日) / 11:00〜18:30(土日、祝日)
定休:月曜日(祝日を除く)                   

トークセッション&ブックサイニング
1月27日(土) 15:00〜16:30 上田義彦 × 後藤繁雄(編集者)
2月11日(日) 15:00〜16:30 上田義彦 × 伊藤俊治(美術史家)
3月3日(土) 16:00〜17:30 上田義彦 × 飯沢耕太郎(写真評論家)

Source: フィナム

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