このご時世に、ネットでもお店でも買えない、というファッションの新しい届け方を試みているひとがいます。
取り扱うのは、上質のカシミヤを使ったセーター、帽子、マフラーなど。
ブランドタグどころかブランド名がない、卸はしておらず受注会でのオーダーのみ、きめ細かなサイズ展開など、聞けば聞くほど興味がそそられます。
東京で行われるたった二回の受注会、そのうちのひとつである、原宿のお店「HOEK」の店主の言葉を借りて、このブランドを紹介していきたいと思います。
「このセーターは、長らくファッション業界でバイイングを手がけ、現在はファッションリサーチ会社を主宰する田中さんという方により作られています。4年ほど前、田中さんはシェットランドセーターのカシミヤ版が着たいと思い立ち探しはじめるも、どこにも売っていない。あったとしても、とても高い。だったら自分で作るしかないと、自分自身のため、そして大切な友人のためにと作りはじめたのがスタートでした」
「ブランド名で物を選ぶのではなく、物自体のよさで選んで欲しいという思いから、ブランド名がありません。また、田中さん自身、襟ぐりにつけられたタグが嫌で取ってしまうことから、そのカシミヤセーターの襟ぐりにはタグもありません(もちろん、品質表示タグは裾の内側にあります)」
「サイズ展開はXS~Lまでの4サイズ展開。ユニセックスで提案されていて、ジャストに着たい方、少しゆとりをもたせて着たい方、着る人それぞれのスタイルで選べる多様性のあるサイジングになっています。また、サイズは一般的に同じピッチで展開していくのですが、こちらは各サイズで一番美しく見えるバランス計算されていて、それぞれのサイズごとに微調整されているんですよ」
「HOEK」に取り揃えられているのは、「セーター4型(3型はカシミヤ100%、1型はシルク85%,カシミヤ15%)で、それぞれで3色~6色展開となります。そのほか、キャップが2型、マフラー2型です。
また、卸しをしていないので、中間に人が入らず、良心的な価格も実現しています。田中さんは、上質なものを買いやすい価格でお届けすることも大きいテーマにしているのです。価格は、市場価格の半分ほどだと思ってください」
「東京のお店では『HOEK』と銀座のとあるバー、全国でも福岡と北海道の各一店だけ、計4ヵ所のみでの開催となります。非常に貴重な機会ですので、是非ともお出かけいただければと思います。なお、サンプルを試着していただきご注文をお受けするという形になりますので、お届けは秋頃となります。
それぞれの型におけるこだわりポイントや細かい特徴など、まだまだここに書ききれていないことも沢山あります(いつも長々とすみません……)。それらは、実際に受注会にてお伝えさせて頂ければと思います。是非ともまずはご試着ください。軽くて暖かく肌触りがいいクオリティ、洗練されたデザイン、お手頃価格。着ていてハッピーづくしです」
カシミアという長年愛用できるものを選ぶのに、ふさわしい選び方ではないでしょうか。自分でメンテナンスする方法を教えてもらうこともできるそうです。実に誠実かつ、真摯にファッションと向きあう、この名もなきブランドが気になるひとも多いのではないでしょうか。受注会は1月14日(日)に終了するということで、そう日はありません。どんなアイテムとふれあうことができるのか、ワクワクしながら行ってみてください。
Text_Shinri Kobayashi
「毎日着たくなるカシミヤセーター」展
店舗:HOEK(フーク)
日時:~2018年1月14日(日)
住所:東京都渋谷区神宮前5-12-10 鈴木マンション406
電話:03-6805-0146
営業時間:12:00~19:00
※平日は20:30まで開催いたします。期間中、お休みはありません。
http://www.hoek.jp
最新情報はInstagram「@hoek_shop」にて。
Source: フィナム