1 フェデ・アルバレス：ホラー映画監督の最新作『エイリアン：ロムルス』について

フェデ・アルバレス：ホラー映画監督の最新作『エイリアン：ロムルス』について

フェデ・アルバレスについて

フェデ・アルバレスは、キャラクターを拷問するような痛快な作品を得意とするホラー映画の巨匠であり、2013年に登場してから、Evil Deadのリメイクで衝撃を与え、今ではDon’t Breatheでの力作であるとして名を馳せた人物だ。そして今作、Alien: Romulusにおいてエイリアンシリーズの第7作目として登場し、このSFスラッシャーはオマージュに溢れつつも、Don’t Breatheの巨匠の手によることを示している。果たして、これは宇宙版のDon’t Breatheなのか？

監督自ら語る映画の制作過程

フェデ・アルバレスは次のように語っています。「私は常にカメラを使ってストーリーを伝えようとします。ヒッチコックは無声映画時代が映画のピークだと信じていて、すべてがカメラで伝えられていた。その後、台詞がすべてを台無しにした。だからDon’t Breatheはほとんど台詞がない。カメラで物語を語るための実験でした。ロムルスも同じ。映画の最後の30分には、3つの台詞しかありません。それが作品を非常に強烈なものにしているのです」

『Alien: Romulus』のストーリー

フェデ・アルバレスとロド・サヤゲスが共同執筆し、Evil DeadとDon’t Breatheでも共同作業を行った本作は、2142年を舞台にしています。『エイリアン』の20年後に位置し、『エイリアンズ』の37年前に位置しています。このため、前日譚やスピンオフ、続編を見直す必要はありません。鉱山コロニーからの脱出を望んで放棄された宇宙船に乗り込む、映画の主人公たちは待ち受けるものを知らない状態です。物語の中心には、レイン（カイリー・スペイニー）がおり、実質的に映画のリプリーを担当しています。彼女は、弟であり姉を守るためにプログラムされた人工知能であるアンディ（デビッド・ジョンソン）と共に新しい人生を始めたいと願っています。

360度フィルミングという新しいアプローチ

Alien: Romulusでは、360度フィルミングが楽しまれており、実用的なセットや未来的でありながらも生活感のあるレトロな機器、不安感を高める不気味なサウンドスケープを称賛しています。そしてDon’t Breathe同様、誰が生き残るか死ぬかを観客と遊ぶ要素が含まれています。アルバレス監督は、「エイリアンは生殖し、生き延びたいと思う生命体です。」と語ります。そして、Weyland-Yutani社を代表するキャラクターたちでさえ、彼らが行っていることが実際に正しいことであると主張できると述べています。「私の映画には悪役は登場しません。」

映画製作におけるAIの活用

本作の舞台であるAlien: Romulusは、AIによって作られたと思われる登場人物を持つことから、AIを使用した可能性について語られています。アルバレス監督は「作品を制作した人々にどのような技術を使用したか聞いてください。」と述べています。「しかし、それは混合物でした。リアルなアニマトロニクが動き、話し、役者と対話しました。リップシンクになるとCGが必要になりました。しかし、映画の中のいくつかのシーンは実際にアニマトロニックだけでした。」