HYPE BEAST
偉大なデザイナーがパリに別れを告げた。ベルギー人デザイナー ドリス・ヴァン・ノッテン(Dries Van Noten)が、自身の名を冠したブランドのコレクションをパリ・ファッションウィークにて発表。1991年にコレクションをスタートし、38年目の今回は、彼によるラストを飾るにふさわしいランウェイとなった。〈Dries Van Noten(ドリス ヴァン ノッテン)〉の2025年春夏コレクションの開始前には、1時間に及ぶレセプションがあったという。そこには、これで最後にして欲しくない、という出席者たちの感情が渦巻いていたことだろう。そんななか、突如、カーテンが上がり、広々としたホイルが敷かれた光のランウェイが現れた。招かれたゲストたちはファッション史の歴史的瞬間を見守ろうと席に着いた。静かなる緊張感のもと、全69ルックが登場。そのうちウィメンズ12ルックで構成されていた。ドリスにとって、同メゾンでの150回目のコレクションだ。そこには、刺繍を施したノースリーブのトップス、オーバーサイズのショートパンツ、ミリタリースタイルのジャケットなど、色使いやデザインのどれをとっても洗練の極みであるが…