HYPE BEAST
「フェラーリ(Ferrari)」の象徴といえば12気筒エンジン。だから、「フェラーリ」のラインナップでトップに君臨するのは、いつも決まって12気筒エンジン搭載モデルだった。その歴史が覆されたのは、2019年にSF90ストラダーレ(ストラダーレはイタリア語で公道の意味)がデビューしたときのこと。カーボンファイバー製モノコックの後方にV8ツインターボエンジンを積み、さらに合計3基の電気モーターで武装したプラグインハイブリッドモデルのSF90ストラダーレは、エンジンとモーターの合計でなんと1000ps(!)を発生。最高速度:340km/h、0-100㎞/h加速:2.5秒という途方もないパフォーマンスで、「“跳ね馬”のフラッグシップ」という称号を12気筒モデルから奪い取ってしまったのである。それから4年を経て、「フェラーリ」はSF90ストラダーレの高性能版を限定発売することにした。それが、ここで紹介するSF90XXストラダーレである。世界中でたった799台だけが販売されるSF90XXストラダーレは、ベースとなったSF90ストラダーレのエンジンを17ps、電気モーターを13psパワーアップするこ…