インターネットとSNSの登場で、自分について語ること、表すことが身近な行為になりました。
表現、自尊心、コミュニケーション。一口には説明できないような複数の要素の関わりあった自分語りが巷に溢れる今、インタビューをする/されるという行為の意味合いも緩やかに変化しているように思います。
そんな時代に、インタビューの一つのトラディションを継承する雑誌が存在します。『CURIOSITY』は、責任編集者の山木悠が行ったインタビューを一冊の本にまとめたものです。
山木悠は10代のころから世界を放浪し、生きる意味を探すため、インタビューを行なう孤独な一人旅を続けていました。ジャンルや世代にとらわれず、建築家、写真家、デザイナーなど、多様な生き方をしている人々にその人生について問い、「こんな生き方・考え方もある」とオルタナティブな提案を行なうインタビュー集として『CURIOSITY』は機能しています。
「なぜその分野を選んだのか」「どんな困難があったのか」といったまっすぐな対話を通じて個人の人生のあり方を探し、人生の興奮を見つけてもらうための本。本人はそう語ります。
第2弾である「CURIOSITY2」には、以下に羅列するような表現やものづくりに関わる人々の自分自身に対するリアルなディスクリプションが収録されています。
人生の断片が収められた一冊。ここから得られる教訓はきっと、同じ轍はどこにも存在しないということであり、同時にそこから学ぶべきことが数多存在するという事実なのではないでしょうか。
Text_Taiyo Nagashima
CURIOSITY2
価格:¥1,620inTAX
単行本:160ページ
出版社:DU BOOKS
インタビュイー:滝沢伸介(「NEIGHBORHOOD」代表) / M!DOR!(コラージュアーティスト) / 櫻木大悟(D.A.N. ボーカル) / 荒木信雄(建築家・「アーキタイプ」代表) / 幅允孝(ブックディレクター・「BACH」代表) / 山谷佑介(写真家) / 谷尻誠(建築家・「SUPPOSE DESIGN OFFICE」代表) / 水谷吉法(写真家) / 都甲幸治( 翻訳家) / 小林健太(写真家) / 渡辺真史(「BEDWIN & THE HEARTBREAKERS」ディレクター) / 高相朋基(セレクトショップ「VELVET」オーナー) / 川島拓人(編集者・「kontakt」) / 比内直人(「NUTS ART WORKS 」サインぺインター) / 小村希史(画家) / 高橋紀人(インテリアデザイナー・「Jamo Associates 」代表) / ミヤギフトシ(アーティスト) / 髙木雄介(「OLD JOE」デザイナー)
diskunion.net/dubooks/ct/detail/DUBK187
Source: フィナム