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Interviews:大友克洋が語る『AKIRA』アートウォールから Kanye West そして Supreme とのコラボレーションまで

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2018年、アニメ『AKIRA』が誕生30年周年を迎えた。国境を超え各地にカルト的フォロワーを持つ作品であり、世界的クリエイター・大友克洋氏の言わずと知れた代表作である。1988年に劇場公開されて以来、架空の都市“ネオ東京”を舞台に荒廃した近未来を描いたSFアニメはモダンカルチャーに多大な影響を与えてきた。特に欧米での人気が高く、アメリカやイギリスでは、同作品をキッカケに日本のカルチャーへのめり込む若者が多数出現。また『AKIRA』がストリートウェアに与えたインパクトは計り知れず、数あるファッション業界とのコラボレーションのなかでも、2017年秋にリリースされた〈Supreme(シュプリーム)〉とのコレクションが特筆すべき存在だろう。

去る2018年10月にアメリカ・ニューヨークで開催された『HYPEBEAST』初の大型イベント「HYPEFEST」には、多くの著名人が来場したが、そのなかに、大友氏とコラージュアーティストの河村康輔氏の姿もあった。二人は「HYPEFEST」内で“AKIRA ART PROJECT TYO/NYC”を開催しており、作品の展示だけでなく、2019年カレンダーの限定販売も行なっていた。ご存知の通り、『AKIRA』の舞台は2019年。カレンダーは全てシリアルナンバー入りとなり、特典にステッカーが付いたスペシャルパッケージ仕様。そして展示作品は、東京・原宿の名物ストア『GR8』と『Gallery X by Parco』との共同制作。

我々『HYPEBEAST』では、大友氏と河村氏の2人にインタビューを敢行。『AKIRA』に纏わる様々なエピソードはもちろんのこと、「HYPEFEST」での巨大アートウォールについても語ってもらった。下記より、両氏のインタビューを早速ご覧いただきたい。

“『AKIRA』に関しては、イラストからアニメーション、コミックまで全てを誇りに思っています”

『AKIRA』の劇場公開から30年が経ちました。ご自身が打ち立てた“金字塔”に対し、最も誇らしく感じていることは何でしょうか?
大友: 30年の間、『AKIRA』のことだけを考えていたわけではありません。ただ、『AKIRA』があったからこそ、他のプロジェクトを追求することができたのかなとも思っています。特に作品の完成以降は。『AKIRA』に関しては、イラストからアニメーション、もちろんコミックまで、全てを誇りに思っています。そこに順位は付けられません。やること全てにベストを尽くしています。全てを誇りに思いますよ。

“ネオ東京”は2019年の東京が舞台でした。いよいよ来年は2019年です。作品と現実世界において、何か共通点を見出していますか?
大友: 『AKIRA』はSF作品ですから、当然ながら様々なことを大袈裟に描きました。なので、私たちが生きている現実世界とは繋がっていないと思います。“ネオ東京”は私が創り出した世界以外の何ものでもないので。

“河村さんが〈Supreme〉を紹介してくれてコラボすることを決めました”

Kanye West(カニエ・ウェスト)は、大友さんの大ファンだと公言しています。彼とはどんな関係なんでしょうか?(『AKIRA』にインスパイアされたとされる)“Stronger”のミュージックビデオについて、何かアドバイスを送ったりしましたか?
大友: あまり彼のことは知らないんですが、一度東京で会いました。とてもシャイで、礼儀正しい人でした。一緒にお酒も飲んだんですけど、とても楽しかったですよ。私自身はミュージックビデオに関係していませんが、もちろん見ました。『AKIRA』の世界でしたね。驚きました。

〈Supreme〉とのコラボレーションについても聞かせていただけますか?
大友: 『AKIRA』とのコラボTシャツを作りたいというブランドはたくさんありました。同時に、たくさんの偽物が出回っているのも知っていました。そんななか、河村さんが〈Supreme〉を紹介してくれて、コラボすることを決めました。会うたびにコラボレーションをしたい旨を伝えて、昨年のリリースが実現したんですよ。

河村さんは、どのようにして大友さんと〈Supreme〉を繋いだんでしょうか?
河村: 以前、Sk8thing(スケートシング)と仕事をしたとき、「Supremeは大友さんとのコラボに興味を持っている」と言っていたんです。それから、何度も大友さんに相談しました。もちろん好きなブランドでしたし、何かできたらいいなとも思っていました。コラボレーションの実現までは3年くらいかかりましたね。

“1つのアニメから、あれだけ大きなアートウォールを生み出したというのも興味深いです。アニメや漫画は基本的には本のなかのものですからね。”

「HYPEFEST」で販売したアートウォールカレンダーについても聞かせてください。
河村: まず渋谷にコラージュアートを作ったんです。その後、大友さんにイベントの件を伝え、それをもとにカレンダーを作りたいってことになったんですよ。そうやってプロジェクトがスタートした感じですかね。

アートワークのテーマを教えていただけますか?
大友: 過去のイラストをコラージュしました。どれを使うかは、1つずつ自分で選びましたね。アートウォールは3パターンあります。アニメの流れに沿っているのではなく、個々のミックスです。カレンダーでは、巨大なアートウォールを1枚のポスターに仕上げました。

『AKIRA』にとっては、史上最大のアートウォールだと思います。このプロジェクトにおいて、特に難しかったことはありましたか?
大友: 「HYPEFEST」で展示したものは、渋谷の2倍大きかったんです。とにかく大きなインパクトを持たせたかったので、チャレンジするのみでしたね。だからこそ、あの大きさにしたんです。1つのアニメから、あれだけ大きなアートウォールを生み出したというのも興味深いと思います。アニメや漫画って、基本的には本のなかのものですからね。

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Katsuhiro Otomo x Kosuke Kawamura @hypefest

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Source: HYPE BEAST

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