セレクトショップ「キャロル(carol)」のオーナーである浅川喜一朗さんが2年前からスタートした〈シュタイン(stein)〉。服にまつわる現代までの歴史と、写真やアート、建築といった芸術的思想を服づくりに落とし込んだアイテムが特徴のブランドです。
〈シュタイン〉が掲げた2018年秋冬コレクションのテーマは “REFINEMENT”。洗練や精錬といった意味を持つ言葉で、写真家・ヘルムート・ニュートンが1974年にパリで撮影した1枚の写真から感じた “美しさ” や “強さ” を表現したコレクションになっています。
「LOOK」と「SCENE」の2パターンに切り分けられたルック画像も〈シュタイン〉の特徴。まずは「LOOK」の写真から紹介。
テーマに通ずる上品な印象を醸す今季のラインナップ。最初の一枚は、ヘルムート・ニュートンの写真に登場したセットアップをイメージして制作されたダブルブレストジャケットとウールトラウザーズで、ジャケットは肩幅を広めにとり、身幅に対して縦方向のシルエットの出るように、肩周りの山の角度や袖の長さが調整されています。
常日頃から名だたるメゾンの名作やヴィンテージアイテムを蒐集し研究している浅川さんだからこそ、自身が納得できる細やかなパターン調整をすることができ、テーマを服へ落とし込むことができる。ここに〈シュタイン〉の真髄があります。続いて「SCENE」を紹介。
息を呑むような美しい写真の数々。モノクロ写真で構成されている点に、ヘルムート・ニュートンへの敬意と回答があるのかもしれません。上質な素材を使用しているがゆえ、白黒写真なのに光沢や影の入り方など、繊細なニュアンスが出ているところには驚きです。
ここでは伝えきれませんが、アイテムのそれぞれには出来上がるまでの深い深いストーリーが隠されています。その物語を聞けば聞くほど、愛さずにはいられない、そんな風に思わせてくれるのが〈シュタイン〉の服なのです。少しでも心が動いた方は、そのストーリーを聞くために「キャロル」に足を運んでみてください。7月28日(土)から各取り扱い店にて展開されるので、是非チェックを。
Photo_Daisuke Sasaki
Styling_Keisuke Shibahara
Hair_Ryo Takeuchi (CUTTERS)
Make-Up_Daishi Hasegawa (CUTTERS)
Text_Rei Kawahara
stein
ssstein.com
www.instagram.com/ssstein_design/
storecarol.com
Source: フィナム