隈研吾が手がける由布院の街並みに調和した COMICO ART MUSEUM YUFUIN

新国立競技場の設計にも携わる日本を代表する建築家、隈研吾が手がける現代アート美術館『COMICO ART MUSEUM YUFUIN』が、温泉観光地として知られる大分県由布市に昨年オープンした。

『根津美術館』や『サントリー美術館』も手がける隈氏の「自己主張せず、環境に溶け込む」という建築理念が今回の設計でも色濃く反映されている。通常のミュージアムであれば、その機能上、コンクリート構造の無機質な作りが一般的かもしれないが、周囲の景観を考慮したこの美術館は鉄構造でありながらも、杉板の表面を焼くことで耐久性を高めた焼杉を外壁に使用。また、小規模な住宅が集まる由布院の街並みにシンクロさせるため、小さな屋根が連なるよう分棟形式を採用している。

展示室は、建物の中央に設置した水盤によって二つに隔てられており、移動の際に美術館の外に広がる自然に触れることができる。2階の多目的ラウンジは、内装に木と和紙が使われており、温かみのある空間から壮大な由布岳を望める。

現在のところ『COMICO ART MUSEUM YUFUIN』は事前予約制のツアー形式となっている。上のフォトロールより詳細をチェックして、興味のある方は公式サイトより予約してみてはいかがだろうか。