岡本太郎。アートの既成概念を打ち砕く革新的な作品を生み出し、多くの人々に影響を与えた歴史的人物として知られています。
彼の数ある作品の中で、最もポピュラーなものといえば『太陽の塔』ではないでしょうか。1970年にアジア初開催となった万国博覧会である日本万国博覧会(大阪万博)の開催にあたり、建てられた同作品。40年近く経った今でも、大阪のシンボルとして親しまれています。博覧会が閉会した後は、塔の内部の1階から最上階までは一切公開されていませんでしたが、今年の3月から一般公開を開始しました。
そんな太陽の塔が復活した記念として、岡本太郎がプロデューサーとして大阪万博に参画した1967年から現在に至るまでの軌跡を振り返る企画展『太陽の塔への道』が、岡本太郎記念館にて開催されます。
本展では、岡本太郎が大阪万博開催前後の1960年代の作品を鑑賞することができます。繊細なタッチでぎっしりと多くのモチーフを描いていたものから、梵字のような呪術性を感じさせる作風にシフトしていった過程も見どころ。
大阪万博の推進を図りつつも、その時代に黙々と作り上げた美を兼ね備えた呪力的な作品を会場で体感してみてはいかがでしょうか。きっと、岡本太郎の強い想いが時代を越えて届くことでしょう。
また、特別展示として6月13日(水)から7月2日(月)の期間で、第20回岡本太郎現代芸術賞を受賞した山本直樹さんによる新作展示も行われるので、こちらもぜひ。
Text_Ryotaro Miyazaki
『太陽の塔への道』
期間:2018年5月30日(水)〜10月14日(日) 10:00〜18:00(最終入館17:30まで)
※毎週火曜は休館日となっています。
会場:岡本太郎記念館
住所:東京都港区南青山6-1-9
電話:03-3406-0801
入館料:一般620円、小学生310円
Source: フィナム