多国籍な移民労働者を抱える愛知県豊田市の「保見団地」に3年住み込んで、住人の喜怒哀楽をドキュメントした、写真家名越啓介の作品『Familia 保見団地』。本作の成り立ちの特異性に関しては、フイナムで以前行ったインタビューを参照してください。
写真家・名越啓介の新作「Familia」に見る、 極めて特異な作家性とは。 同胞である写真家・山谷佑介と語らった、 在りし日のひとときを完全再現。
刊行から1年半が経過したこのタイミングで、平成30年度の東京都人権プラザ企画展第1期として、名越啓介写真展「Familia 保見団地」が開催されます。
「保見団地」は住民の半数近くが日系ブラジル人であるなど、外国にルーツを持つ人々が暮らす多国籍な公営団地です。本展は、多様な人々が共に生きる際に生じる葛藤や困難さ、そしてそれらを乗り越えるためのヒントを感じてもらえれば、と企画されました。
保見団地の持つ特異な側面を描き出した本作、本展に対してはおそらくいろいろな意見があるでしょう。ただ、最近よく聞くようになった「ダイバーシティ」という言葉と改めてきちんと向き合うよい契機にはなるのではないでしょうか。
Text_Ryo Komuta
名越啓介写真展 『Familia 保見団地』
会期:4月25日(水)〜7月21日(土)
時間:9時30分〜17時30分
会場:東京都人権プラザ1階 企画展示室
住所:東京都港区芝2-5-6 芝256スクエアビル 1階
入場料:無料
休館日:日曜日
東京都人権プラザ
電話:03-6722-0123
www.tokyo-hrp.jp
※関連企画
トークセッション 名越啓介×崎山敏也(TBSラジオ放送記者)
日時:5月26日(土)14:00〜16:00
スライドトーク 名越啓介×川田洋平(編集者)
日時:6月16日(土)14:00〜16:00
会場:東京都人権プラザ セミナールーム
定員:80名(事前申込不要、当日先着順)
名越啓介
1977年奈良県生まれ。大阪芸術大学卒。過去にリリースした写真集に、『EXCUSE ME』(TOKIMEKIパブ リッシング)、『CHICANO』(東京キララ社)、『THE BLOOD OF REBIRTH』(USEN)、『SMOKEY MOUNTAIN』(赤々舎)、『笑う避難所』(集英社新書)、『BLUE FIRE』(少年写真クラブ)、『Sing Your Own Story 山口冨士夫写真集』(ロフトブックス)、『Familia 保見団地』(Vice Media Japan)などがある。
Source: フィナム