先日、「Volkswagen(フォルクスワーゲン)」が2019年をもって同社を代表する定番モデル、 Beetle(ビートル)の生産終了を発表したが、Beetleのレストアサービスを中心に行なうドイツの修理会社「Memminger Feine-Cabrios」の同モデルに対する愛情は不滅である。
Beetleのエキスパートを掲げる同社の成り立ちは、創業者であるGeorg Memming(ジョージ・メミング)が1992年にBeetleのレストアビジネスを開始したことが発端となっている。今回発表されたRoadster 2.7は、現代に通ずる技術を用いクラシカルなBeetleをオマージュした同社独自のモデル。ベースとなった正確なモデルこそ明らかにされていないが、1970年~1979年に生産された車両が元になっていると推測される。
Roadster 2.7の名称は、搭載された2.7リッター4気筒水平対向エンジンに由来し、これはVolkswagen Type 4に使用されたエンジンである。アウトプットは目を見張るものがあり、最高出力156kW、最大トルク247Nmを実現。同社はスペックに妥協することなく、最低でも最高速度200km/hは超えるべきと考えているようだ。本モデルは単なるクラシックカーの焼き直しではない。アップグレードされたエンジンに加えて、クラシックのPorsche 911と同様のディスクブレーキを使用し、強化されたサスペンション、軽量化された18インチのアロイホイールを装備。結果として車両重量は800kgとなっている。また、本モデルは走行そのものにフォーカスしており、車内における娯楽性を一切排除。キャビンに備えられているのは、メーター及び計器類とアナログ時計のみというストイックな仕様となっている。
現在のところ、 Roadster 2.7は製品化に向けた企画段階であり、仮に購入意思のある人が多ければ、20台限定での受注生産を行なうという。価格についての発表はないものの、同社のレストアサービスが日本円にして数百万円以上となるので、更に一桁の上乗せが見込まれる。しかし、Beetleへの深い造詣が反映された本モデルの完成度を考えると、世界中の愛好家からの興味を引き出すことは決して難しくないであろう。
ファッション長者番付の頂点に君臨する“あの人”が所有する「Peugeot(プジョー)」の205 GTIや、当時の面影と性能をそのまま残した1972年製の「Ferrari(フェラリー)」の365 GTC/4など、その他の自動車関連ニュースもあわせてご確認を。
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Source: HYPE BEAST