1 ニュー・オーダーのアートワークとファッション

ニュー・オーダーのアートワークとファッション

ニュー・オーダーと芸術的影響

ニュー・オーダーの1983年のアルバム『Power, Corruption & Lies』のカバーは、ヘンリー・ファンタン＝ラトゥールの『A Basket of Roses』の再構想でした。このアートワークは、19世紀のオイル絵画をクールで方向性のある存在とされるニュー・オーダーのアルバムカバーに置くことで、ロマンチックなイメージが実際に皮肉なクールさを持つと示しました。このアルバムカバーは2009年に切手として永遠に残りました。

ファクトリー・レコードとアートディレクション

ファクトリー・レコードは決して正式なビジネスとして運営されたことはありませんでした。ニュー・オーダーの1983年のシングル『Blue Monday』のカバーは、フロッピー・ディスクを模したデザインで、バンドの名前やシングルのタイトルが印刷されていませんでした。代わりに、サヴィルはアルファベットを取り、それを側面に走るカラーコードに変えました（同様の処理が『Power, Corruption & Lies』のカバーにも適用されました）。有名なダイカットされたスリーブは、レコード自体が販売される価格よりも費用がかかり、当然ながら『Blue Monday』は史上最も売れた12インチ盤となりました。

芸術プロジェクトとしてのアートワーク

サヴィルは後年、ファッション界と協力し、ディオール、ヨウジヤマモト、バーバリーと共同創立した視覚メディアプラットフォームであるSHOWstudioをニック・ナイトと共同で立ち上げ、最近では、シャネルの2023年マンチェスターショーのレコードスリーブのデザインや、ジュエルゲン・テラー撮影のフェラガモのキャンペーンに出演しています。

アートディレクターとしてのサヴィル

90年代以降、ファクトリーの外で、サヴィルは大物バンドが望むカバーを手伝うコンサルタントアートディレクターとして招かれ、ジャーヴィス・コッカー、ブライアン・フェリー、ジョージ・マイケル（ワム！時代）、スエードのブレット・アンダーソンと密接に協力しました。彼は「すべてのグループには階層があります。通常、ビジュアルの意思決定者はすべての意思決定者です。」と述べています。しかし、ニュー・オーダーの場合、サヴィルは「何にも同意できなかった」と述べています。