目次
- 1 ヘンリー・ロイの新しい写真集がムーンライト監督バリー・ジェンキンスのお気に入り。イビサ、タイ、ダカール、ハイチなど40年にわたる旅を捉えた
ヘンリー・ロイの新しい写真集がムーンライト監督バリー・ジェンキンスのお気に入り。イビサ、タイ、ダカール、ハイチなど40年にわたる旅を捉えた
2025年1月13日
40ページの本に40年の作品を凝縮することはほぼ不可能な課題ですが、ヘンリー・ロイはマルセイユの出版社ルース・ジョイントの指導のもと、そのことを実現しました。日常の素晴らしさの瞬間、水辺、眠る知らない人々、夕焼けなどを詩的に並べた『インポッシブル・アイランド』は、ロイのキャリアに対する感情的な反映です。フランス・ハイチ系写真家は、本の中で、「この作品は亡命についてです」とアート・ギャラリー・オブ・ウェスタン・オーストラリアで開催された展覧会と共に言います。「私たちの起源と広い世界の経験とのつながりを探求し、すべてが夢として知覚されます」。
ヘンリー・ロイによる『インポッシブル・アイランド』
ロイとその家族は、写真家がたった3歳のときに政治的な理由でハイチを脱出し、今日もパリに居住しています。「『インポッシブル・アイランド』は現代の現実で避難所を見つける希望を示すフランスの表現『la possibilité d’une île』を指します」と写真家は説明します。「この表現に反する私のタイトルは、絶望を反映していません。私はとても若い頃にハイチという不可能な島で生まれました。私の作品は、根を切られた人の想像力、失われた島を探しています」と語っています。
18歳のときに写真家になることを決意したロイは、友人が暗室で映像を現像する手伝いをしたとき、「お風呂から最初の写真が現れたときに何か強力なことが起こった」と述べています。これにより、80年代と90年代のフォトジャーナリストとしての世界中への旅が始まり、イビサ、パリ、ダカール、カメルーン、ノルマンディー、マラケシュ、タイ、コートジボワール、母国ハイチなどへと導かれました。フランス・ニューウェーブ映画への愛に基づくメランコリックな美しさに特徴付けられるこれらの豊かな画像は、『Vogue』や『Purple』などのファッション誌で公開され、バリー・ジェンキンスなどの映画監督に影響を与えました。ジェンキンスは、2016年に美しく描かれた映画『ムーンライト』で、ロイを主要な参照先として挙げています。