Rewrite
イルミネーションの輝く表参道に若者たちが長い行列を作っている。100m以上にも及ぶその行列の先にあるのが、〈Ami Paris（アミ パリス）〉のポップアップとカフェ『LE CAFE AMI（ル カフェ アミ）』だ。ストライプのテントや、ハートとAを掛け合わせたシグネチャー “AMI de COEUR”を掲げたファサードは、パリの街並みを彷彿とさせる。店内は、ゴールドのテーブルにストライプのチェア、市松模様のタイルがブランドの世界観そのもの。コーヒーなどのドリンクとデニッシュやペストリーを味わいながら、ホリデーコレクションをはじめとするブランドの世界観を体感できると、連日朝から遅くまで、賑わいを見せている。
12月の週末の早朝、開店前にもかかわらず、すでに長い行列ができるこのポップアップストアに、デザイナーのアレクサンドル・マテュッシ（Alexandre Mattiussi）氏が来店した。なんでも、今回の東京は2019年10月に来日した以来の約5年ぶりだとか。大きな窓から気持ちのいい朝日が降り注ぐ店内で、マテュッシ氏にインタビューした。
Hypebeast：5年ぶりの東京はどうですか？
昨日到着したばかりなので、大きな変化についてはまだよくわかりません。ただ、ポップアップストアに朝からこんなにも多くの人が並んでくれているなんて、とても興奮しています。この5年間でAmi Parisの存在が日本でより大きくなっているのを感じます。なんでもっと早く帰ってこなかったんでしょう（苦笑）。
LE CAFE AMIのコンセプトやストーリーを改めて教えていただけますか？
昨年、北京で初めてカフェのポップアップを開きました。フランスをイメージしたパリジャンらしいカフェを作ったのですが、とても好評でした。本当に驚くほどの反響があったんです。それで東京でも、約4カ月限定で、パリの雰囲気を感じられる空間を作ることにしました。皆さんがこんなに喜んでくれるなら、世界中でカフェに挑戦したい。コーヒーを飲みながら時間を過ごしてもらい、ブランドの世界観を体感して欲しいですね。
洋服のデザインには、どんな想いを込めていますか？
音楽家が朝起きてすぐに音楽を聴くように、私も常に洋服のことを考えています。朝目覚めたときに、“これがやりたい” “こんなジーンズを作りたい”、そんな風にアイデアが浮かぶんです。映画や写真、音楽、生活の中で感じた色や素材、外を歩く人々の姿、たくさんのものからインスピレーションを得ています。私にとってファッションは、料理と同じようなものなのです。美味しく、美しく、簡単で、遊び心もあって、魅力的でないといけない。キッチンから良い匂いがするとお腹が空くように、お店に来れば、思わず袖を通したくなるような、そんな洋服をデザインしたいと思っています。
今回の東京では何かインスピレーションを得ましたか？
そうですね。東京の人々の服の着こなし方を忘れていたことに気付きました。フランスの人々とは違って、アイテムの組み合わせ方が新鮮ですね。次回のショーでは、クワイエット・ラグジュアリーにカワイイを取り入れないと。今回のように旅をすると視野が広がるんです。パリにこもってしまっていたら、自分の殻に閉じこもってしまいますから。最近は、数週間前にアメリカに行って、その後イギリス、イタリア、そして日本に来ました。さまざまな人に出会い、たくさんの世界を実際に見ることが、私がデザイナーとして大切にしていることです。
常にファッション業界の第一線で活躍するには何が必要でしょう？
好奇心を持ち続け、オープンマインドでいることです。そして、楽しむこと。楽しくなければ、やる意味がないですから。私にとって大切なのは、プレジャー（喜び）やハピネス（幸せ）であって、それを、洋服を通じて多くの人に感じてもらうことです。たとえシンプルなものであっても、洋服を作るには時間がとてもかかります。そのためにデザインや素材、品質、プロモーションなど、あらゆることに熱量を注いでいるのです。洋服を手にとっていただければ、その情熱を感じていただけると思います。
その想いが“AMI de COEUR”に込められているんですね。
その通りです。全ては心と愛情から生まれるのです。
最後に、日本のファンにメッセージをいただけますか？
またすぐに戻ってきます。近い将来、日本でショーをやりたいんです。いつになるかわかりませんが、また必ず戻ってきますね。
アレクサンドル・マテュッシ
〈Ami Paris〉創設者兼クリエイティブ・ディレクター。1980年生まれ。パリのファッションスクールを卒業後、〈DIOR（ディオール）〉や〈GIVENCHY（ジバンシィ）〉〈MARC JACOBS（マークジェコブス）〉などでメンズウェアの経験を積み、2011年に自身のブランドを設立。“Ami”はフランス語で“友達”を意味する。
AMI POP UP STORE AND LE CAFÉ AMI
期間：11月9日（土）～ 2025年2月末
住所：東京都渋谷区神宮前4-26-18 1・2F
営業時間：11:00-20:00
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イルミネーションの輝く表参道に若者たちが長い行列を作っている。100m以上にも及ぶその行列の先にあるのが、〈Ami Paris（アミ パリス）〉のポップアップとカフェ『LE CAFE AMI（ル カフェ アミ）』だ。ストライプのテントや、ハートとAを掛け合わせたシグネチャー “AMI de COEUR”を掲げたファサードは、パリの街並みを彷彿とさせる。店内は、ゴールドのテーブルにストライプのチェア、市松模様のタイルがブランドの世界観そのもの。コーヒーなどのドリンクとデニッシュやペストリーを味わいながら、ホリデーコレクションをはじめとするブランドの世界観を体感できると、連日朝から遅くまで、賑わいを見せている。
12月の週末の早朝、開店前にもかかわらず、すでに長い行列ができるこのポップアップストアに、デザイナーのアレクサンドル・マテュッシ（Alexandre Mattiussi）氏が来店した。なんでも、今回の東京は2019年10月に来日した以来の約5年ぶりだとか。大きな窓から気持ちのいい朝日が降り注ぐ店内で、マテュッシ氏にインタビューした。
Hypebeast：5年ぶりの東京はどうですか？
昨日到着したばかりなので、大きな変化についてはまだよくわかりません。ただ、ポップアップストアに朝からこんなにも多くの人が並んでくれているなんて、とても興奮しています。この5年間でAmi Parisの存在が日本でより大きくなっているのを感じます。なんでもっと早く帰ってこなかったんでしょう（苦笑）。
LE CAFE AMIのコンセプトやストーリーを改めて教えていただけますか？
昨年、北京で初めてカフェのポップアップを開きました。フランスをイメージしたパリジャンらしいカフェを作ったのですが、とても好評でした。本当に驚くほどの反響があったんです。それで東京でも、約4カ月限定で、パリの雰囲気を感じられる空間を作ることにしました。皆さんがこんなに喜んでくれるなら、世界中でカフェに挑戦したい。コーヒーを飲みながら時間を過ごしてもらい、ブランドの世界観を体感して欲しいですね。
洋服のデザインには、どんな想いを込めていますか？
音楽家が朝起きてすぐに音楽を聴くように、私も常に洋服のことを考えています。朝目覚めたときに、“これがやりたい” “こんなジーンズを作りたい”、そんな風にアイデアが浮かぶんです。映画や写真、音楽、生活の中で感じた色や素材、外を歩く人々の姿、たくさんのものからインスピレーションを得ています。私にとってファッションは、料理と同じようなものなのです。美味しく、美しく、簡単で、遊び心もあって、魅力的でないといけない。キッチンから良い匂いがするとお腹が空くように、お店に来れば、思わず袖を通したくなるような、そんな洋服をデザインしたいと思っています。
今回の東京では何かインスピレーションを得ましたか？
そうですね。東京の人々の服の着こなし方を忘れていたことに気付きました。フランスの人々とは違って、アイテムの組み合わせ方が新鮮ですね。次回のショーでは、クワイエット・ラグジュアリーにカワイイを取り入れないと。今回のように旅をすると視野が広がるんです。パリにこもってしまっていたら、自分の殻に閉じこもってしまいますから。最近は、数週間前にアメリカに行って、その後イギリス、イタリア、そして日本に来ました。さまざまな人に出会い、たくさんの世界を実際に見ることが、私がデザイナーとして大切にしていることです。
常にファッション業界の第一線で活躍するには何が必要でしょう？
好奇心を持ち続け、オープンマインドでいることです。そして、楽しむこと。楽しくなければ、やる意味がないですから。私にとって大切なのは、プレジャー（喜び）やハピネス（幸せ）であって、それを、洋服を通じて多くの人に感じてもらうことです。たとえシンプルなものであっても、洋服を作るには時間がとてもかかります。そのためにデザインや素材、品質、プロモーションなど、あらゆることに熱量を注いでいるのです。洋服を手にとっていただければ、その情熱を感じていただけると思います。
その想いが“AMI de COEUR”に込められているんですね。
その通りです。全ては心と愛情から生まれるのです。
最後に、日本のファンにメッセージをいただけますか？
またすぐに戻ってきます。近い将来、日本でショーをやりたいんです。いつになるかわかりませんが、また必ず戻ってきますね。
アレクサンドル・マテュッシ
〈Ami Paris〉創設者兼クリエイティブ・ディレクター。1980年生まれ。パリのファッションスクールを卒業後、〈DIOR（ディオール）〉や〈GIVENCHY（ジバンシィ）〉〈MARC JACOBS（マークジェコブス）〉などでメンズウェアの経験を積み、2011年に自身のブランドを設立。“Ami”はフランス語で“友達”を意味する。
AMI POP UP STORE AND LE CAFÉ AMI
期間：11月9日（土）～ 2025年2月末
住所：東京都渋谷区神宮前4-26-18 1・2F
営業時間：11:00-20:00
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