ルカ・グァダニーノの『クイア』：ファッションと欲望の融合

性的シーンの期待に絶望せよ

ウィリアム・S・バロウズの小説『クイア』の映画化に先立ち、ルカ・グァダニーノ監督の作品についての議論の多くは、性的シーンに焦点を当てていました。その露骨さや原始性を示唆するものとして。しかし、実際には、このイタリア人監督の最新作には全裸シーンがたった2つしか登場せず、実際の性行為はあまり描かれていません。前作『挑戦者たち』の無節操な興奮と同性愛的な緊張の豊かなあいまいさに浸っていた人たちは、がっかりするかもしれません。前作が無抑制な欲望と不毛な曖昧さを讃えたのに対し、『クイア』はこれらの要素を取り上げ、まったく異なる展開へと昇華しています。ここにはセックスよりも欲望がテーマとして扱われており、果たせない愛でさえも画面から滲み出ています。

ウィリアム・リーの孤独と欲望

物語は1950年代のメキシコシティに住むアメリカ人のウィリアム・リーを中心に展開されます。常に驚きを持って受け止められるダニエル・クレイグ演じるリーは、バーからバーへと移動し、メスカルを飲みながら男たちを口説こうと試み、しばしばうまくいかないことが多くあります。彼はあからさまにクイアであり、50年代から物語が始まり、80年代にバロウズが執筆し、映画が制作された現在までの言葉とその意味のゴールポストの変遷は、リーの波乱に満ちた生き方へのパルプスジェスティックな暗号です。そして、若くてハンサムなユージン・アラートン役を演じる新人ドリュー・スターキーと出会ったとき、リーは、最高で最低の片思いのように、完全に打ちのめされます。

神秘的な旅と内なる戦い

リーはユージンがクイアであるかどうかがわからず、この疑問はメキシコシティの熱い路地から南米の蒸し暑いジャングルに旅をする2人についてもつきまといます。リーはユージンに好かれることを本当に望んでいますが、グァダニーノ監督はリーの不安や欲望の限界を描くことに秀でています。タンゴには2人が必要ですが、切望するのには1人で十分です。リーのほとんど恒常的な、女学生のようなユージンへの視線には、震えるような、放縦な弱さがあります。初めての触れ合いの後の息を飲むような瞬間、ユージンがズボンのバックルを解くときのリーの手の震えがそこにあります。

欲望と孤独の裏表

『挑戦者たち』の混沌さほどではないかもしれませんが、『クイア』のゲイの欲望の探求は、『君の名前で僕を呼んで』の黄金の時間のようなロマンスでもありません。リーのいわゆる嗜好は男性だけでなく、ヘロインやコカインも多く含まれており、アヤワスカが絡んでくると、グァダニーノの映画は彼の最も幻想的で遊び心のある作品となります。映画全体に漂うますます幻想的な夢の風景は、時間や場所、身体の弾力性がリーを一層集約させ、一層孤独にもしています。グァダニーノのこれまでの作品と同様に、『クイア』は欲望と孤独が同じ硬貨の2つの面であることを認識しています。あらゆる快楽でもリーの憂鬱な心の谷底への自由落下を隠すことはできません。なぜなら、特に幻覚的なシーンの1つが私たちに伝えるとおり、欲望とは、誰かの肋骨の下を破ろうとして彼らの肌の下に住もうとする感情であるからです。そして孤独とは、決してできないと気づいたときの現実の圧倒です。