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思想家・人類学者 中沢新一が、自身の青年時代の稀有な冒険を通して、人類の心の「普遍的構造」を伝える集大成となる新刊『精神の考古学』を2月15日に「新潮社」より刊行する。中沢新一は東京大学大学院人文科学研究科博士課程在学中にインド・ネパールでチベット仏教を学ぶ。帰国後の1983年に初の著書『チベットのモーツァルト』を発表。人類の思考全域を視野に入れた新しい知のあり方を提唱したこの一冊は、同年に刊行された浅田彰の『構造と力』と並び、1980年代に起こった“ニューアカデミズム”と呼ばれる人文科学/社会科学におけるムーブメントのきっかけとなる。中沢氏はその後も人類学のみならず、歴史/哲学/民俗学/経済学/自然科学の分野にまたがる広汎な研究に従事し、多くの著作を発表している。待望の新刊『精神の考古学』は、中沢氏が四十数年前に訪れたネパールで出会ったチベット人のラマ(先生)のもとで学んだ精神の教えを解き明かす内容で、総ページは堂々の432ページ。そしてカバー装画は、英国出身の音楽家であり、アーティストとしても活動するブライアン・イーノ(Brian Eno)の作品。イーノの「コンピューターにはアフリ…