キックスターターをはじめとするクラウドファンディングの台頭や、ECと流通の発展などに後押しされ、斬新なアイデアに基づく新たなプロダクトが数多く生み出されています。
IOTやファッションテックといった概念が注目を集め、ファッションはテクノロジーによって更新される、といった論調もあったわけですが、実際にファッションの文脈でそれらが受け入れられたか、と言われると答えはNOです。理由はきっとシンプル。非ファッション的なアプローチのものがほとんどだからでしょう。
裏返すと、そこには既存の枠を超え、プロダクトの概念を拡張しうる可能性がいまだ存在するということ。「日本のモビリティカルチャー」をテーマに据えたプロダクトブランド〈オンファッド(ONFAdd)〉は、新たな風となるのでしょうか。
「日本のモビリティカルチャー」とは何か。以下にブランドストーリーを引用します。
「住所不定」を意味する「ONFAdd = Of No Fixed Address」。古来より日本では、折りや畳みなどの構造を志向し、災害時には家財一式を背負って移動するなど独自のモビリティカルチャーを発達させてきました。時を経て、インターネットが普及し、世界各地での大災害やテロの脅威によって生き方そのものが安定的・固定的ではなくなった現代。ONFAddは日本のミニマリズムをモビリティカルチャーとして再解釈し、より身軽で自由なライフスタイルを蘇らせます。
また、〈オンファッド〉は、日本を代表する詩人「松尾芭蕉」に思いを馳せます。
松尾芭蕉は移動によってインスピレーションを高め、創作活動を行ってきました。〈オンファッド〉のプロダクトデザインは、五・七・五という限られた要素の中で無限の表現を探求したミニマリズムに着想。彼のように世界を飛び回るクリエイターと共創し、コミュニティを広げていきます。
現代アーティスト、建築家、プロダクトデザイナー、ファッションデザイナー、エディターなどさまざまな分野のクリエイターとのコラボレーションによりプロダクトを着想し、高い技術を持つ日本の生産背景でそれらを具現化。ジャンルにとらわれないレーベルとして、さまざまなアイデアを形にしていきます。
そして、その最新作がこちらのプロダクト。その名も「Rain Socks」です。
シューズの上から履くゴム製のソックス。高い耐水性・耐久性を誇る上、小さく畳んで収納することが可能です。
さまざまなシューズにフィットし、雨や汚れを弾きます。伸縮性が高いので着用のストレスも少なく、とにかくリーズナブル。これはグッドプロダクトの予感。
現在、こちらでクラウドファンディングを実施中。日本のプリミティブな思想を現代的に解釈した革新的なプロダクト。青田買いをするなら今ですよ。
Text_Taiyo Nagashima
ONFADD
store.onfadd.com
Source: フィナム