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小惑星の地球衝突を回避するために設計された世界初の惑星防衛システムミッションにより、昨年11月に打ち上げられた「NASA((アメリカ航空宇宙局)」のDART(ダブル・アステロイド・リディレクション・テスト)は、10カ月の宇宙飛行の後、世界初の惑星防衛技術のデモンストレーションとして小惑星のターゲットに衝突することに成功した。DARTは、直径わずか530フィート(160メートル)小惑星 Dimorphos(ディモルフォス)をターゲットにした。この小惑星はDidymos(ディディモス)と呼ばれる直径2,560フィート(780メートル)の若干大きな小惑星の周りを周回しているが、どちらの小惑星も地球にとって脅威となるものでは無いという。今回のミッションにより、「NASA」は小惑星に意図的に物体を衝突させて小惑星の位置をずらす、“kinetic impact(キネティック・インパクト)”と呼ばれる手法を成功させたことが確認された。「NASA」の惑星防衛戦略の一環として、DARTの小惑星 Didymosへの衝突は、今後地球に接近する小惑星や彗星が発見された場合に、地球を守るための有効な緩和策である…