HYPE BEAST
毎月1足、歴代の名作スニーカーの歴史を紐解く企画 “Sole-Searching”の第5回目では、今年で発売30周年を迎えた〈Nike(ナイキ)〉の名作ランニングシューズの1つ Air Huarache(エア ハラチ)を特集する。Air Huaracheの歴史について掘り下げる前に、まず同モデルが誕生した時代背景から説明したい。1980年代、アメリカでは多くのスポーツメーカーがアスリートやランナーのパフォーマンスを高めるため、凌ぎを削ってランニングシューズにおける独自のクッショニングテクノロジーを開発。〈Nike〉は1987年に同社初となるビジブルAirユニットが採用されたAir Max 1を発売し、その他のメーカーも各社の代表作となるモデルをこの時期に発表している。そんな中、1989年に〈Reebok(リーボック)〉がポンプシステムを搭載したモデル THE PUMP(ザ ポンプ)をリリース。このシステムはシュータンに配されたコンプレッサーを使い、空気圧でフィットを調整するという画期的なもの。このモデルが大ヒットしたことをきっかけに、1990年代に入るとスポーツメーカーの開発の焦点がソ…