いま、業界を席巻しているファッションハウスが〈バレンシアガ（BALENCIAGA）〉。キーマンはデムナ・ヴァザリアである。
アントワープ王立芸術アカデミーを卒業後、さまざまなメゾンを経て弟らとともに〈ヴェトモン〉を立ち上げたデムナはビッグシルエットやラガーマンのようなショルダーラインという振り切ったデザインで瞬く間に時代の寵児に躍り出た。
攻めの姿勢は伝統あるメゾンのアーティスティック・ディレクターに抜擢されてからも衰えることはなかった。
デムナの才が光るサイジング、パターンはもちろん、ユーティリティ、スポーツ、ストリートといったエッセンスを創業者クリストバル・バレンシアガのDNAと融合させる試みは鮮やかに決まり、その地位は決定的なものとなった。
疾走するデムナを象徴するコレクションがスニーカーだ。その萌芽は今春ローンチされた、ソックスのようなアッパーに真っ白なソールを組み合わせた「スピード トレーナー」にすでにみてとれたが、あらたに登場した「トリプル S」には業界関係者も度肝を抜かれた。
デムナは “トリプル” の名のとおりランニング、バスケットボール、トラックという3つの競技用シューズのソールを融合してみせた。そのデコラティブでボリューミーな底周りは、ワクワクさせるというファッションの本質をものの見事に突いている。
トリプル S 各¥93,000＋TAX
Photo_Masaki Sato
Text_Kei Takegawa
Edit_Ryo Muramatsu
バレンシアガ ジャパン
電話：0570-000-601
www.balenciaga.com
Source: フィナム
