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Interviews: レブロン・ジェームズが追憶する “NBAの顔” となるまでの道のり

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例え彼のことを愛していようが憎んでいようが、Lebron James(レブロン・ジェームズ)の存在自体を否定することはできないだろう。世界中のファンから“The King”として親しまれている彼は、バスケットボールというスポーツにおいて圧倒的な影響力を持っている。オハイオ州アクロン出身のキッズからNBAを代表するプレイヤーにまで登り詰めた彼は、32歳となった現在でもエネルギーに満ちあふれており、そんな彼から限界というものは感じられない。2つのオリンピック金メダル(2008年北京、2012年ロンドン)、3度のNBAチャンピオン(2012年と2013年にマイアミ・ヒートとして、2016年にクリーブランド・キャバリアーズとして)、MVPプレイヤーに輝いた数においては数え切れないほど。彼のキャリアは全て栄光と共にあるといってもよいだろう。

しかし、Lebronがこれほどまでに注目される存在になったのは、コート上での活躍だけが要因ではない。彼はハードウッドのコートから離れても、とてもスタイリッシュな存在であり続けている。だからこそ、NBAやバスケットボールシーンをあまり深く知らない人たちからも認知されており、そこには明確な理由があるのだ。優れたファッションセンスやパーフェクトに整えられた髭。彼は自分自身をファッションリーダーとは見ていないようだが、皮肉にもファッションの世界でも十二分にその存在感を放っている。ゲーム前のクリーンな着こなしや最近の〈KITH(キス)〉とのコラボレーションを見ても、バスケットボール界のスーパースターはハイファッションとストリートスタイルを絶妙にブレンドしていることが見て取れるだろう。

そして今回、彼の超タイトなスケジュールの合間を縫って、我々『HYPEBEAST』はLebronとの“1on1”インタビューの機会を得た。そのインタビューは世界有数の高級ホテルの1室にて行われ、人生における苦難やそれらをどうやって乗り越えてきたのか、キャリアで最も思い出深い出来事、そして彼の原動力などについて話を聞いた。さらに、Lebronは自身のファッション感やお気に入りのスニーカー、最新作Lebron 15についてまで語ってくれた。

– 14シーズンというNBAでのキャリアを通して、最も思い出深い出来事は何ですか?

多分、オハイオ州アクロン出身の18歳がステージに上がり、初めてDavid Stern(デビッド・スターン)と握手をし、クリーブランド・キャバリアーズから指名された時じゃないかな。俺の夢だったから。時に夢は実現しないんじゃないかと感じることもあったけど、常に夢が現実のものになることばかりを想像していたよ。全身全霊で何かに取り組み、そのことばかりを考えていると、不思議と現実のものになるんだ。それこそが俺にとっての決定的瞬間さ。オハイオ州アクロンからやってきた18歳の少年が、ニューヨークシティでコミッショナーと握手をしている。その瞬間、俺もNBAの一部になったんだと実感したよ。

– オリンピックでの金メダルをはじめ、NBAチャンピオンやMVPタイトルなど、キャリアを通じて多くの偉業を成し遂げてきましたが、次なる目標は何ですか?

さらに進化し続けることだね。今現在の目標は、新たなチームメイトをしっかりリードし、今まで見たことのないものを見せてあげること。そのために必要なのは日々の積み重ねさ。1日たりとも無駄にはできない。目的地に到着するまでを早送りすることはできないからね。日々のプロセスを楽しみ、偉業を達成するためにハードワークと努力を怠らない。それが次の目標かな。

– 多くの人があなたのことを超一流プレイヤーとして見ています。いや、今現在の世界最高のプレイヤーでしょうか。コートの上でもコートの外でも、何があなたをプッシュしているのですか?

家族の存在は大きいだろうね。出かける時はいつだって、奥さんや3人の子供、母さんのことを見るんだ。家族のおかげで前へ進み続けられているし、モチベーションも維持できる。だって、俺は俺自身のためだけじゃなく家族のためにあるんだから。もちろん、大きなことを成し遂げたいっていうのもあるよ。あとは、コート内外において自分の可能性を最大限に活かしたい。若者に元気を与え、もっと人生を楽しむこと、そして努力する意味とその恩恵を知ってもらいたい。それがモチベーションになっているかな。

– あなたにはたくさんのファンがいます。その多くが若者ですが、何か彼らに向けてアドバイスはありますか?

俺だって元々は彼らと同じキッズだったんだ。とりわけ恵まれないキッズさ。ストリートを歩き、十分なものを与えられず、そんな境遇から脱する術ばかりを探していた。嫌なことを忘れられるようスポーツにのめり込み、そうやって何かと繋がりを持つ。今だって、地元のストリートをトボトボ歩いていたキッズとさほど変わりないんだ。よく「お前は必ず失敗する」なんて言われていたけど、逆にそれをモチベーションに変えていたよ。自分自身のためだけじゃなくて、周りの友達も一緒に上がっていこうってね。だからこそ、タフな状況に直面しているキッズの気持ちがわかるんだ。俺は彼らの役に立ちたいんだよ。

– これまで経験してきた苦難や、それをどうやって乗り越えてきたのかを聞かせてもらえますか?

そうだね。片親で、兄弟もいなかったことは辛かったかな。経済的にも不安定だったしさ。母さんは10代で俺を産んで、いろいろ苦労してきたと思う。アメリカでは、よく「The struggle is real(リアルに辛い)」なんて言うけど、俺はまさにそんな境遇にいた。そういった苦難を乗り越えるため、また母さんが楽になれるよう、強い信念と忍耐力が必要不可欠だったんだ。

– あなたにとってリーダーシップとは?

一貫性かな。リーダーシップというのは、1日だけの話でもなければ3ヶ月の話でもない。「晴れた日はリーダーをやるけど、雨の日は嫌だ」なんて選択肢はないのさ。これも毎日の積み重ねなんだ。もしリーダーになりたければ、日々リーダーであり続けなくちゃいけないんだよ。

– ゲームの日、会場入りに着ていく服を決めるのに、どれくらいの時間をかけているんですか?

基本的には前の晩に選んでいるよ。どの都市でのゲームなのかやその日の天気によって、何を着ていくか、どんなレイヤリングをするかがおのずと決まってくる。全米で放送されるゲームなのかにもよっても変わってくるね。会場入りではたくさんのカメラマンがいるわけだから。でも、前日の夜には何を着ていくか決めているよ。

– 駐車場からロッカールームへ行くまでの道は、あなたにとってキャットウォークみたいなものなのですか?

それはないよ。相手チームのことを考えているし、目の前にあるやるべきことしか頭にないね。端から見たらランウェイやレッドカーペットっぽく映っているかもしれないけど、俺自身はあまりカメラのことを意識していないんだ。これから始まるゲームや相手チーム、作戦のこと、どうやってチームメイトをフルに活かすかなどを考えているよ。それは習慣みたいなものさ。

– あなたはNBAの顔ですが、自身のファッションセンスもひと役買っていると思いますか?

それはないね。俺がNBAを代表する存在になれたのは、もちろんバスケットボールのおかげさ。好きなだけファッションにこだわることはできるけど、シュートを決めなければ何の意味もないからね。何が本業なのかはわかっているよ。そう、コート上で大暴れすることさ。それ以外は全ておまけみたいなものだね。




– ファッションについては、どこからインスピレーションを得ているんですか?

Tom Ford(トム・フォード)やRalph Lauren(ラルフ・ローレン)といった素晴らしいデザイナーたちからかな。親友でもあるJohn Elliott(ジョン・エリオット)も最高のピースを作っているね。Brunello Cucinelli(ブルネロ・クチネリ)も良い。〈RRL(ダブルアールエル)〉もそうだし、もちろん〈Nike Sportswear(ナイキスポーツウェア)〉も。だから、本当にいろんなものからインスピレーションを得ているよ。俺のファッションやスタイルはバスケットボールと同じ。1次元じゃない。何でもやるんだ。

– では、どんな音楽があなたのスタイルに影響を与えていますか?

音楽が俺のファッションのためになっているとは言いたくないんだ。音楽は、俺の人生のためになっているからさ。様々なジャンル、様々なアーティスト、様々な曲……、その時その時の自分が置かれた状況によってそれぞれ感情移入できるんだ。もちろん、今日だってそうさ。だから、音楽なしに今の俺は存在しない。音楽は毎日聴くものだし、懐かしい曲を聴いて昔を思い出すこともあるしね。素晴らしいフィーリングだし、モチベーションの源でもある。キックスターターみたいなものであり、飲まなくて良いエナジードリンクみたいなものさ。

– プレイ用とオフ用、それぞれのお気に入りスニーカートップ5を教えてくれますか?

プレイ用としてのトップ5は、Zoom Generation 1、LeBron 7、Soldier 1、LeBron 8、それと最新作のLeBron 15かな。LeBron 15を履いてプレイするのが楽しみだね。コート外では、やっぱりZoom Generation 1は入ってくるね。あとはAir Max 95、Air Jordan 1、Diamond TurfのBlack/Red/Goldカラー、そしてクラシックなAir Force 1。あ、Air Jordan 3も入れないとね。定番だから。ていうか、トップ5はフェアじゃない。5つだけに絞るなんて無理だよ。トップ5ヒップホップアーティストって質問の方が良かったかも(笑)。

– Lebronコレクションは最も人気のあるバスケットボールシューズのひとつですが、自身のシグネチャーモデルにおいて一番注力するのはどんなところですか?

スニーカーゲームやスニーカーを取巻く世界はもちろん、15代目のシグネチャーモデルや11足のSolidierシリーズをリリースできたことを誇りに思っているよ。自分のシグネチャーモデルにおいて、まず考えるのはパフォーマンスとスタイルだね。バスケットボールは人気スポーツだから、プレイ中に履いて快適なだけでなく、プレイしない人がオシャレする時や街をブラブラする時に履いてもグッドフィーリングを得られるようなものにしたいんだ。LeBronコレクションに関しては、この辺を意識しているよ。

– LeBron 15を見た時の第一印象は?
「戻ってきたぜ!」って感じかな。とにかく見てよ。Airの上に新しいデザインが乗っているのを見るのが大好きなのさ。この感覚をみんなと共有できるのを楽しみにしているよ。

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Source: HYPE BEAST

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