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NANZUKA がデジタルコラージュを経由した繊細な作品で脚光をあびる佃弘樹の個展 “199X” を開催

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多角的にアートカルチャーを発信する『NANZUKA』が、昨年『ニューヨーク近代美術館』に作品が収蔵されたことで話題を呼んだ新進気鋭のアーティスト、佃弘樹の新作個展“199X”を開催する。佃氏の作品は自身のドローイングやスナップショット写真の集積を組み合わせたデジタルコラージュを経由し、素材となるひとつひとつのイメージの色彩、上下左右の関係性、解像度といった項目を操作して、固定されたイメージを一度破壊することから制作を開始する。その繊細で特徴的なデザインは、同氏が信じる多元的な視覚認識の存在に起因し、例えば、大自然の風景の中に突如として現れた巨大建築物、組み合わせによって違う形態に見える物体など、相対関係によって物事の意味が変わる事例は、彼の重要なインスピレーションとしてその脳内に記録されている。

本展のタイトル“199X”は、『2001年宇宙の旅』や『マッドマックス』、『ブレードランナー』、『ロボコップ』、『北斗の拳』など、佃氏が青春期に接した映画、漫画、小説に頻繁に登場する世紀末思想に着想を得ている。今回、同氏は199X年に文明が滅んだと仮定した新世界を表現することによって、世界が西と東に分かれ、核戦争という言葉が決して絵空事ではなかった時代の不安や絶望、あるいは反作用的に爆発的に沸き上がった様々なエネルギー、世紀末の高揚感や新世紀への期待といった当時の記憶と、2018年現在におけるAIの進化、SNSやVRの発展による仮想空間への依存、実際に身近(日本)で起きている放射能の問題など、現代社会が抱える多くの問題や閉塞感を対比的に俯瞰しようと試みている。

会場では佃氏がこれまで発展させてきた日常品やファウンドオブジェクトを用いたインスタレーションと、 インクペインティングの他に、新たに写真と即興で描き上げたドローイングや、記号的な幾何学模様をシルクスクリーンで印刷したアクリルフレームなどを鑑賞できるとのこと。会期は9月1日(土)〜9月29日(土)までとなっているので、渋谷近郊に訪れた際には是非、足を運んでみてはいかがだろうか。

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佃弘樹 “199X” @ NANZUKA
住所:東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビルB2F
会期:9月1日(土) – 9月29日(土)
営業時間:11:00 – 19:00
定休日:日・月・祝祭日

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Source: HYPE BEAST

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