
Rewrite
💿一緒に聴きたいBGM:松任谷由実「ルージュの伝言」
3年ぶりに上海を訪れ、3ヶ月にわたり再び綴ってきた「ニイハオ、ザイチェン」。ニッポンブランドの現在地、胸に響いた上海ファッションウィーク、街に芽吹く新しい店たちと根付き始めたヴィンテージ、“縦・横・斜め キュン4させちゃう”キャラクターたち、煌めきを放つラグジュアリー、心まで仕上がるコスメ……琥珀色の街で目に焼きついた風景も、胸の奥に沈んだ余韻も、全てここに書き残してきた。今シーズンの締めくくりは、上海で出会った「食」について綴りたい。
いま、日本ではマーラータンが一つのムーブメントとなっている。この旅では、愛してやまない中国の麺や食べたかった本場のマーラータン、そして日本ではなかなか出会えない料理たちを、「麺は猫を救う」というコンセプトで上海の猫たちのために作ったTシャツを着て巡ってきた。3年前と同じように、味、サービス、コスパ、量、独創性。それらの5つ星評価ととともに振り返っていこう。

「麺は猫を救う」というコンセプトで制作したTシャツには、麺を連想させる2種の動物をプリント。現地の麺屋さんとコラボし、売上の一部は上海にある保護猫のシェルターに寄付する。
目次
- 1 牛蛙麺(ニウ・ワ・ミエン)- 跳ねる旨さ、止まらない一杯
- 2 蟹黄麺(シエ・ホアン・ミエン)‐ 閉じ込めた上海ガニの黄金の極みを麺に
- 3 蘇州麺(スー・ジョウ・ミエン)‐ バック・トゥ・ザ・ベーシック・チャイニーズヌードル
- 4 酸菜魚(スアン・ツァイ・ユー)- ご飯がススム中華、心のベストテン第1位
- 5 麻辣湯(マーラータン)‐ 四川からやってきた食べる赤いサウナ
- 6 オーナーの本気(マジ)カレー ‐ 上海の夜に味わえるニッポンのカレー
- 7 蒸汽海鮮鍋(ヂァン・チー・ハイ・シェン・グオ) ‐ 上はおさかな、下はおこめ。究極で至高のお粥
- 8 牛蛙麺(ニウ・ワ・ミエン)- 跳ねる旨さ、止まらない一杯
- 9 蟹黄麺(シエ・ホアン・ミエン)‐ 閉じ込めた上海ガニの黄金の極みを麺に
- 10 蘇州麺(スー・ジョウ・ミエン)‐ バック・トゥ・ザ・ベーシック・チャイニーズヌードル
- 11 酸菜魚(スアン・ツァイ・ユー)- ご飯がススム中華、心のベストテン第1位
- 12 麻辣湯(マーラータン)‐ 四川からやってきた食べる赤いサウナ
- 13 オーナーの本気(マジ)カレー ‐ 上海の夜に味わえるニッポンのカレー
- 14 蒸汽海鮮鍋(ヂァン・チー・ハイ・シェン・グオ) ‐ 上はおさかな、下はおこめ。究極で至高のお粥
牛蛙麺(ニウ・ワ・ミエン)- 跳ねる旨さ、止まらない一杯

上海の空港に降り立ち、ゲートを抜けると、そこには懐かしい顔があった。ロックダウン中にお世話になった常宿の王さんが「おかえり、佐藤先生」と書かれたボードを掲げて迎えてくれたのだ。今回も宿は予約していたが、まさか空港まで来てくれているとは思わず、少しいびつに書かれた日本語がさらに僕の心の琴線に触れた。
*先生は成人男性の敬称。日本語でいえば「〜さん」に当たる呼び方。
再会を喜び合ったあと、彼が連れて行ってくれたのが「哈霊面館(哈灵面馆 ハーリンミェングァン)」。日本ではほとんど見かけない「牛蛙麵(うしがえるめん)」を看板メニューにし、上海市内に20店舗以上を構えるチェーン店だ。
注文が入ると、ウシガエルは飛び跳ねるように強火の中に入れられ、豆板醤や花椒、にんにく、青唐辛子の香りが一気に立ち上がり、とろみを帯びた餡とともに、加水を抑えた中太麺の上へとたっぷりとかけられる。
スープをすするというより、炒め物のような餡と具を麺に絡め取りながら箸を進める感覚だ。青唐辛子の刺激とともに、ふくらみのあるコクが静かに舌へ広がっていく。「ウシガエル」というパンチのある名前の迫力とは裏腹に、その身は驚くほど柔らかく、鶏肉と白身魚の中間を思わせる軽やかさがある。芯のある麺は噛むたびに心地よい弾力を返し、食べ進めるうちに額がじんわりと湿り、いつの間にか汗をたっぷりかいていた。
食べ終わったあと、どうしてこの店に連れてきたのかを尋ねると、「あなたが上海に帰ってきたから。帰ってきたからカエル。おかえりなさい」と、カタコトの日本語で返ってきた。そのやさしさに包まれた、本当にくだらないダジャレに少し泣きそうになった。
料理・味 ★★★★☆
サービス ★★★☆☆
コスパ ★★★☆☆(800円)
量 ★★★☆☆
独創性 ★★★★★
店名:哈灵面馆(浙江中路店)
所在地:上海市 浙江中路221号
蟹黄麺(シエ・ホアン・ミエン)‐ 閉じ込めた上海ガニの黄金の極みを麺に

10月の上海は、上海蟹がもっとも艶めく季節だ。月の前半は白子を抱えたオス、後半には内子が詰まったメスが旬を迎えるこの時期に外せない麺が、蟹黄麺(かいおうめん)だ。向かったのは清代の蘇州で創業したと言われる老舗の「裕興記麺館(裕兴记面馆 ユーシンジーミエングァン)」。

この麺の真髄は上海蟹の味噌と白子と内子から仕立てられたソースにある。じっくり引き出されたオスの持つ深いコクと、メスのやわらかな甘みを、白ねぎと紹興酒で香りを整える。そうして生まれた黄金色に輝く濃密なソースを、麺線が綺麗に整った極細麺にたっぷりとかけ、混ぜ合わせる。主役はあくまで凝縮された蟹の旨味だが、麺は小津安二郎の映画における笠智衆のような存在で、決して前に出すぎることないが一杯の重心を黙って支えている。
黄金色に輝くソースは、上海蟹の味噌と白子と内子から仕立てられている
ひと口食べるとまるでカルボナーラを連想するほどの濃厚な滋味。舌先に残るのは蟹のまろやかさと奥深さだ。やがてコクと香りが解けて、時間差で鼻腔へと立ち上る。この瞬間が100年続きますようにと、いつしか箸の運びが自ずと緩やかになっていった。
日本円で3000円。一杯の麺としてはずいぶんと高級だが、旬の上海蟹を惜しみなく使い、そのピークをそのまま閉じ込めた逸品だと考えれば、それだけの価値は十分にある。その余韻は放課後の音楽室に流れるピアノの音色のように記憶と胃袋へ染みていった。
料理・味 ★★★★★
サービス ★★★★☆
コスパ ★★☆☆☆(3000円)
量 ★★★☆☆
独創性 ★★★★★
店名:裕兴记面馆(中山公園店)
所在地:上海市 愚園路1393號
蘇州麺(スー・ジョウ・ミエン)‐ バック・トゥ・ザ・ベーシック・チャイニーズヌードル

「蘇州麺(そしゅうめん)」の魅力は、糸のように細い麺と、「白」と「赤」から選べる2つのスープにある。白は鶏や豚の旨味を静かに重ねた澄んだ白湯で、リーバイスで例えるなら原点である501を思わせる。一方の赤はそこに醤油を加え、ほのかな甘みと香ばしさで奥行きをつくる紅湯で、いわば色気を添えた517のような趣だ。

足を運んだのはショッピングモールの中、蘇州麺を語るときに必ず名前が挙がる「松鶴楼(しょうかくろう)」だ。こちらも清の時代に源流を持つ老舗で、現在は空港にも店を構え、中国の麺業界をリードする名店だ。


この店の麺は僕にとって、特別な一杯だ。なぜなら、3年前、上海に着いてすぐの2週間の隔離を終え、最初に口にした麺だからである。久しぶりの再会なら、やはり手が伸びるのは501になる。
スープをひと口含むと、まず清々しさが広がる。その味は丸く穏やかで、塩味も控えめ。細身の麺に確かなコシがあり、噛むほどに小麦の香りが立ち上がった後、後からスープの輪郭が寄り添ってくる。
トッピングに選んだ醤油ベースでじっくり煮込まれた豚バラは、赤身と脂の境目が美しい。箸で持ち上げても崩れず、口に運ぶと静かにほどけ、やさしい甘みだけを残す。白湯に沈めれば熱で脂が溶け、澄んだスープの表面に小さくも豊かな余韻が広がり、味わいはいっそう深まった。
価格は麺だけだと250円と非常にリーズナブル。極めてシンプルなこの一杯こそ、僕の中国の麺のはじまりの味なのだ。
料理・味 ★★★★☆
サービス ★★★☆☆
コスパ ★★★★★(250円)
量 ★★★☆☆
独創性 ★★★☆☆
店名:松鹤楼面馆(港汇店)
住所:虹桥路1号港汇恒隆⼴场6楼622
酸菜魚(スアン・ツァイ・ユー)- ご飯がススム中華、心のベストテン第1位

「酸菜魚(さんさいぎょ)」という中華料理をご存知だろうか。日本ではまだ広く知られているとは言えず、専門店も多くない。だが、これもまた僕にとっては特別な一品だ。
訪れたのは「魚你在一起(ユーニーザイイーチー)」。中国各地に店舗を広げ、ショッピングモールなどでも目にする、酸菜魚の代表的なチェーン店だ。日本には未進出だが、もし上陸したなら毎週通いたくなるほど好きなお店だ。

「1杯の酸菜魚で3杯のご飯が食べられる」というキャッチコピーを掲げている
料理の主役は、日本ではあまりなじみのない「ソウギョ」という魚。鍋にはまず、中国の白菜漬け「酸菜」を敷き、その上にお好みで選べる豆腐や春雨やえのき、湯葉などの具材を重ね、熱々の油とスープを注ぎ、仕上げに花椒と唐辛子を散らして完成だ。やわらかな発酵香と白身魚の澄んだ旨味に油と香辛料の厚みが折り重なって段階的に色濃くなっていく。
*ソウギョ(草魚)
コイ目コイ科クセノキプリス亜科に属する中国原産の淡水魚。
この料理にはお米が欠かせない。「おかわり自由」という悪魔的な仕組みも相まって、スープをひと口、すぐにご飯。魚をひと口、すぐにご飯。つい、そのリフレインを何度も叫んでしまい、お腹は確実に球体へと近づいていった。

ところが調べてみると、僕が夢中で食べていたソウギョは、水草を食い荒らすことで知られ、日本では「生態系被害防止外来種」に指定されていることを知った。そう考えると、日本ではきっとこの料理には会えないだろう。この日、酸菜魚は中国に来たら絶対に味わうべき一皿として殿堂入りを果たした。

中国で定番の漢方飲料水とあわせて
料理・味 ★★★★☆
サービス ★★★☆☆
コスパ ★★★★☆(750円)
量 ★★★★☆
独創性 ★★★★★
店名:鱼你在一起(长宁SOHO天山广场店)
所在地:天山路1737号SOHO天山广场B1层
麻辣湯(マーラータン)‐ 四川からやってきた食べる赤いサウナ

せっかく中国に来たので、本場のマーラータンを食べてみたい。そう思い、食のトレンドにも明るい、日系大手企業に勤めるミナミさんに若い世代に人気だと紹介してもらったのが、四川発祥の「成都你六姐(チェンドゥ ニーリュウジエ)」だった。


流行りのモールの中で赤と緑を強く打ち出した外観は、いかにも写真を撮りたくなる佇まいだ。店先には氷の上に具材が整然と並び、愛のままにわがままに好きなものを選べる仕組みで、そのひとときさえ楽しい。ただ、上海に来てから身体がすでに重くなっていて、ボクシングで言えば、井上尚弥チャンピオンさながら、4つほど階級が上がっているようだ。それでも蝶のように舞い、袋ラーメンを追加した。
辛さに対しての四川人の物差しが、こちらの想像を軽やかに追い越していくことは、もう十分に知っている。そのため、7段階ある辛さのうち下から2番目の微辛(ウェイラー)を選んだ。
麻雀牌を模した大きな待ち札が手渡され、ほどなく、具材をたっぷり抱えた深紅のスープの鍋と、花椒と唐辛子を効かせた香味油を回しかけた鍋が運ばれてきた。

目の前で鍋に煮えたぎる油が注ぎ込まれる。沸き立つ緋色のスープから刺激的な香りが一気に立ちのぼり、思わず目が眩んだ。刹那、蜂に刺されたようにノックアウトされる未来がくっきりと脳裏に浮かんだ。
一口、スープを口に運ぶ。
「微辛て何かね。」
まずは、四川人にそう問いたかった。
麺を持ち上げると、赤いグラデーションに染まっている。さっきまであんなに白かったのに。もう、僕の知っている麺ではない。オアシスの「Don’t Look Back In Anger」のサリーのように、もう並んで歩くことはできないと思った。
麺をすすった瞬間、思わずむせ、汗が一気に噴き出す。おや、ただ、辛いだけではない。辛さと痺れの奥には丁寧な出汁の厚みがあり、味は意外なほど保たれている。箸が止まらない。途中からはその辛さに身を委ねる。
食べ終わったあと、滲んだ汗を拭いながらレシートに目を落とすと、会計は800円だった。人気の理由は、もはや語るまでもない。ありがとう、四川の方。店を出る頃にはふわふわした感覚に包まれ、完全にととのっていた。そして、またすぐにでも来たいと思っていた。次の日の朝、神さまに一刻も早い五臓六腑の回復を祈るまでは。
料理・味 ★★★★☆
サービス ★★★☆☆
コスパ ★★★☆☆(800円)
量 ★★★★☆
独創性 ★★★☆☆
店名:成都你六姐·牛肉冒菜(上海万象城店)
住所:天山路1737号SOHO天山广场B1层-11铺位
オーナーの本気(マジ)カレー ‐ 上海の夜に味わえるニッポンのカレー

3年前の上海で、保護猫のチャリティとしてシルクスクリーンのワークショップを一緒に開いたのが、ニッポンのブランドを中国で展開する西山さんと、アジアにガンダムを広めた立役者である飯田さんだった。現在、様々なビジネスを手掛ける2人が上海の古北路にバーを開いたと聞き、その扉を叩いた。
*古北路
落ち着いた住宅街とローカルな飲食店が集まる日本人駐在員や外国人が多く暮らすエリア。
店の名前は「BARケ〜ガレ」。看板メニューは、飯田さんが本気で向き合ったという、「オーナーの本気(マジ)カレー」だ。

店内は日本人の若いお客さんで活気づいていた。ファッション業界の関係者も多く、その中心には西山さんがいた。彼が重ねてきた時間や人とのつながりが行き渡っていて、ここが上海だということをふと忘れてしまうほど、ニッポンの延長にあるような空間だった。早速、僕は楽しみにしていたカレーを注文した。
そのカレーはいわゆるルーに頼らず、十数種類以上のスパイスと野菜だけで組み立てられているという。鶏肉は想像以上に入っていて、野菜の気配も確かに舌に届く。油っぽさはなく、体に残らない軽さで、夜遅くに食べても悔い改めずに済む味だった。これなら、火鍋や白酒におぼれた後でも、毎日でも食べられそうだと思えた。
コロナ前にはおよそ10万人いた上海在住の日本人も、いまでは4万人を下回るという。2人の話によれば、そうした環境のなかで、若い日本人が集える場をつくることと、中国の方たちにも身近にニッポンを感じてもらうこと、それがバーを開いた理由だった。
この街でビジネスを続けてきた矜持と、次の世代へ居場所を築く姿勢。久しぶりに再会した友人が振る舞ってくれたカレーは、そっと胸の奥にしまっておきたいような一杯だった。そして僕は、店内にあったカラオケで、調子外れのユーミンの「Hello, my friend」を熱唱した。
料理・味 ★★★★★
サービス ★★★★★
コスパ ★★★☆☆(1200円)
量 ★★★☆☆
独創性 ★★★★☆
店名:BARケ〜ガレ
所在地:上海市長寧区古北路199-2
蒸汽海鮮鍋(ヂァン・チー・ハイ・シェン・グオ) ‐ 上はおさかな、下はおこめ。究極で至高のお粥

海外で働く醍醐味のひとつは、日本にいたら、決して交わらなかった人たちと出逢えることだ。行きつけの居酒屋のカウンターでひとり、癒し系女優のポスターを前にハイボールを飲んでいた紳士に、「こんな綺麗な方にお酒をつくってもらえたら、永遠に飲めますよね」と声をかけたところ、その会社の取締役でとびっきりのウイスキーをご馳走してもらった、そんな夜もあった。
中国の大学で学び、上海でキャリアを築いてきたモコさんもそうした偶然の中で出逢えた友人だ。久しぶりに再会し、せっかくなので日本ではなかなか味わえない、上海の冬の味として名高い「蒸汽海鮮鍋(じょうきかいせんなべ)」を囲むこととなった。店に着くと、店先の水槽では鯛やひらめが舞い踊っている。店内には僕ら以外には日本人はいないようだった。
ここではまず、目の前の水槽から食べたいものを選び、それらは二層構造となった蒸気鍋の上段へと運ばれる。下段にはあらかじめ生米が敷かれており、湯を沸かして立ち上る蒸気だけで上の素材に穏やかに火が入っていく。


蒸し上がって彩りを帯びた海老や魚、貝、鶏は自分で調えたたれを添えていただく。その味わいは、ほのかに果実の香りをまとったチンタオビールの白とも相性がよく、気づけば瓶は次々と空いていった。やがて食材から滴った出汁は一滴も逃さず下段へ集まり、生米はそれを吸い込みつつ、静かにふくらんでいく。


上海の最後の夜に出会った、幾層にも重なった魚介たちのエッセンスをすべて抱き込んだそのお粥は、心のずっと奥の方にゆっくりと沁みていく、真冬の夜の夢のような一杯だった。
料理・味 ★★★★★
サービス ★★★★☆
コスパ ★★☆☆☆(3500円)
量 ★★★☆☆
独創性 ★★★★★
店名:尚蒸燚蒸汽海鲜·禧1999(新虹桥商厦店)
所在地:仙霞路158号新虹桥商厦底商
◇ ◇ ◇
翌朝、カーテンを開いて、朝陽の中でモコさんにお礼を伝えようとすると、昨夜の帰り道に自分が送っていたメッセージを見つけた。
「ニイハオ!のみすぎたりもしたけれど、私はげんきです。ザイチェン!」
限りなく炭酸水に近いチンタオビールでも、あまりの楽しさに時が過ぎるのも夢のうち。送ったメッセージの記憶もきれいに抜け落ちていた。丸くなったお腹をさすりながら、そこには3年ぶりのこの街で重ねた確かな時間と美しい思い出が詰まっているのだと自分に言い聞かせた。
今日は、いつもの琥珀色の空に少しだけ隙間があき、まぶしいほどの青い空へ向かって白いひこうき雲が一本、まっすぐ伸びている。さて、カップヌードルを食べて、ニッポンに帰ろう。


群馬県桐生市出身。早稲田大学第一文学部卒業。在学中に、友人とブランド「トウキョウリッパー(TOKYO RIPPER)」を設立し、卒業と同年に東京コレクションにデビュー。ブランド休止後、下町のOEMメーカー、雇われ社長、繊維商社のM&A部門、レディースアパレルメーカーでの上海勤務を経て、現在は化粧品会社に勤務。



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💿一緒に聴きたいBGM:松任谷由実「ルージュの伝言」
3年ぶりに上海を訪れ、3ヶ月にわたり再び綴ってきた「ニイハオ、ザイチェン」。ニッポンブランドの現在地、胸に響いた上海ファッションウィーク、街に芽吹く新しい店たちと根付き始めたヴィンテージ、“縦・横・斜め キュン4させちゃう”キャラクターたち、煌めきを放つラグジュアリー、心まで仕上がるコスメ……琥珀色の街で目に焼きついた風景も、胸の奥に沈んだ余韻も、全てここに書き残してきた。今シーズンの締めくくりは、上海で出会った「食」について綴りたい。
いま、日本ではマーラータンが一つのムーブメントとなっている。この旅では、愛してやまない中国の麺や食べたかった本場のマーラータン、そして日本ではなかなか出会えない料理たちを、「麺は猫を救う」というコンセプトで上海の猫たちのために作ったTシャツを着て巡ってきた。3年前と同じように、味、サービス、コスパ、量、独創性。それらの5つ星評価ととともに振り返っていこう。

「麺は猫を救う」というコンセプトで制作したTシャツには、麺を連想させる2種の動物をプリント。現地の麺屋さんとコラボし、売上の一部は上海にある保護猫のシェルターに寄付する。
牛蛙麺(ニウ・ワ・ミエン)- 跳ねる旨さ、止まらない一杯

上海の空港に降り立ち、ゲートを抜けると、そこには懐かしい顔があった。ロックダウン中にお世話になった常宿の王さんが「おかえり、佐藤先生」と書かれたボードを掲げて迎えてくれたのだ。今回も宿は予約していたが、まさか空港まで来てくれているとは思わず、少しいびつに書かれた日本語がさらに僕の心の琴線に触れた。
*先生は成人男性の敬称。日本語でいえば「〜さん」に当たる呼び方。
再会を喜び合ったあと、彼が連れて行ってくれたのが「哈霊面館(哈灵面馆 ハーリンミェングァン)」。日本ではほとんど見かけない「牛蛙麵(うしがえるめん)」を看板メニューにし、上海市内に20店舗以上を構えるチェーン店だ。
注文が入ると、ウシガエルは飛び跳ねるように強火の中に入れられ、豆板醤や花椒、にんにく、青唐辛子の香りが一気に立ち上がり、とろみを帯びた餡とともに、加水を抑えた中太麺の上へとたっぷりとかけられる。
スープをすするというより、炒め物のような餡と具を麺に絡め取りながら箸を進める感覚だ。青唐辛子の刺激とともに、ふくらみのあるコクが静かに舌へ広がっていく。「ウシガエル」というパンチのある名前の迫力とは裏腹に、その身は驚くほど柔らかく、鶏肉と白身魚の中間を思わせる軽やかさがある。芯のある麺は噛むたびに心地よい弾力を返し、食べ進めるうちに額がじんわりと湿り、いつの間にか汗をたっぷりかいていた。
食べ終わったあと、どうしてこの店に連れてきたのかを尋ねると、「あなたが上海に帰ってきたから。帰ってきたからカエル。おかえりなさい」と、カタコトの日本語で返ってきた。そのやさしさに包まれた、本当にくだらないダジャレに少し泣きそうになった。
料理・味 ★★★★☆
サービス ★★★☆☆
コスパ ★★★☆☆(800円)
量 ★★★☆☆
独創性 ★★★★★
店名:哈灵面馆(浙江中路店)
所在地:上海市 浙江中路221号
蟹黄麺(シエ・ホアン・ミエン)‐ 閉じ込めた上海ガニの黄金の極みを麺に

10月の上海は、上海蟹がもっとも艶めく季節だ。月の前半は白子を抱えたオス、後半には内子が詰まったメスが旬を迎えるこの時期に外せない麺が、蟹黄麺(かいおうめん)だ。向かったのは清代の蘇州で創業したと言われる老舗の「裕興記麺館(裕兴记面馆 ユーシンジーミエングァン)」。

この麺の真髄は上海蟹の味噌と白子と内子から仕立てられたソースにある。じっくり引き出されたオスの持つ深いコクと、メスのやわらかな甘みを、白ねぎと紹興酒で香りを整える。そうして生まれた黄金色に輝く濃密なソースを、麺線が綺麗に整った極細麺にたっぷりとかけ、混ぜ合わせる。主役はあくまで凝縮された蟹の旨味だが、麺は小津安二郎の映画における笠智衆のような存在で、決して前に出すぎることないが一杯の重心を黙って支えている。
黄金色に輝くソースは、上海蟹の味噌と白子と内子から仕立てられている
ひと口食べるとまるでカルボナーラを連想するほどの濃厚な滋味。舌先に残るのは蟹のまろやかさと奥深さだ。やがてコクと香りが解けて、時間差で鼻腔へと立ち上る。この瞬間が100年続きますようにと、いつしか箸の運びが自ずと緩やかになっていった。
日本円で3000円。一杯の麺としてはずいぶんと高級だが、旬の上海蟹を惜しみなく使い、そのピークをそのまま閉じ込めた逸品だと考えれば、それだけの価値は十分にある。その余韻は放課後の音楽室に流れるピアノの音色のように記憶と胃袋へ染みていった。
料理・味 ★★★★★
サービス ★★★★☆
コスパ ★★☆☆☆(3000円)
量 ★★★☆☆
独創性 ★★★★★
店名:裕兴记面馆(中山公園店)
所在地:上海市 愚園路1393號
蘇州麺(スー・ジョウ・ミエン)‐ バック・トゥ・ザ・ベーシック・チャイニーズヌードル

「蘇州麺(そしゅうめん)」の魅力は、糸のように細い麺と、「白」と「赤」から選べる2つのスープにある。白は鶏や豚の旨味を静かに重ねた澄んだ白湯で、リーバイスで例えるなら原点である501を思わせる。一方の赤はそこに醤油を加え、ほのかな甘みと香ばしさで奥行きをつくる紅湯で、いわば色気を添えた517のような趣だ。

足を運んだのはショッピングモールの中、蘇州麺を語るときに必ず名前が挙がる「松鶴楼(しょうかくろう)」だ。こちらも清の時代に源流を持つ老舗で、現在は空港にも店を構え、中国の麺業界をリードする名店だ。


この店の麺は僕にとって、特別な一杯だ。なぜなら、3年前、上海に着いてすぐの2週間の隔離を終え、最初に口にした麺だからである。久しぶりの再会なら、やはり手が伸びるのは501になる。
スープをひと口含むと、まず清々しさが広がる。その味は丸く穏やかで、塩味も控えめ。細身の麺に確かなコシがあり、噛むほどに小麦の香りが立ち上がった後、後からスープの輪郭が寄り添ってくる。
トッピングに選んだ醤油ベースでじっくり煮込まれた豚バラは、赤身と脂の境目が美しい。箸で持ち上げても崩れず、口に運ぶと静かにほどけ、やさしい甘みだけを残す。白湯に沈めれば熱で脂が溶け、澄んだスープの表面に小さくも豊かな余韻が広がり、味わいはいっそう深まった。
価格は麺だけだと250円と非常にリーズナブル。極めてシンプルなこの一杯こそ、僕の中国の麺のはじまりの味なのだ。
料理・味 ★★★★☆
サービス ★★★☆☆
コスパ ★★★★★(250円)
量 ★★★☆☆
独創性 ★★★☆☆
店名:松鹤楼面馆(港汇店)
住所:虹桥路1号港汇恒隆⼴场6楼622
酸菜魚(スアン・ツァイ・ユー)- ご飯がススム中華、心のベストテン第1位

「酸菜魚(さんさいぎょ)」という中華料理をご存知だろうか。日本ではまだ広く知られているとは言えず、専門店も多くない。だが、これもまた僕にとっては特別な一品だ。
訪れたのは「魚你在一起(ユーニーザイイーチー)」。中国各地に店舗を広げ、ショッピングモールなどでも目にする、酸菜魚の代表的なチェーン店だ。日本には未進出だが、もし上陸したなら毎週通いたくなるほど好きなお店だ。

「1杯の酸菜魚で3杯のご飯が食べられる」というキャッチコピーを掲げている
料理の主役は、日本ではあまりなじみのない「ソウギョ」という魚。鍋にはまず、中国の白菜漬け「酸菜」を敷き、その上にお好みで選べる豆腐や春雨やえのき、湯葉などの具材を重ね、熱々の油とスープを注ぎ、仕上げに花椒と唐辛子を散らして完成だ。やわらかな発酵香と白身魚の澄んだ旨味に油と香辛料の厚みが折り重なって段階的に色濃くなっていく。
*ソウギョ(草魚)
コイ目コイ科クセノキプリス亜科に属する中国原産の淡水魚。
この料理にはお米が欠かせない。「おかわり自由」という悪魔的な仕組みも相まって、スープをひと口、すぐにご飯。魚をひと口、すぐにご飯。つい、そのリフレインを何度も叫んでしまい、お腹は確実に球体へと近づいていった。

ところが調べてみると、僕が夢中で食べていたソウギョは、水草を食い荒らすことで知られ、日本では「生態系被害防止外来種」に指定されていることを知った。そう考えると、日本ではきっとこの料理には会えないだろう。この日、酸菜魚は中国に来たら絶対に味わうべき一皿として殿堂入りを果たした。

中国で定番の漢方飲料水とあわせて
料理・味 ★★★★☆
サービス ★★★☆☆
コスパ ★★★★☆(750円)
量 ★★★★☆
独創性 ★★★★★
店名:鱼你在一起(长宁SOHO天山广场店)
所在地:天山路1737号SOHO天山广场B1层
麻辣湯(マーラータン)‐ 四川からやってきた食べる赤いサウナ

せっかく中国に来たので、本場のマーラータンを食べてみたい。そう思い、食のトレンドにも明るい、日系大手企業に勤めるミナミさんに若い世代に人気だと紹介してもらったのが、四川発祥の「成都你六姐(チェンドゥ ニーリュウジエ)」だった。


流行りのモールの中で赤と緑を強く打ち出した外観は、いかにも写真を撮りたくなる佇まいだ。店先には氷の上に具材が整然と並び、愛のままにわがままに好きなものを選べる仕組みで、そのひとときさえ楽しい。ただ、上海に来てから身体がすでに重くなっていて、ボクシングで言えば、井上尚弥チャンピオンさながら、4つほど階級が上がっているようだ。それでも蝶のように舞い、袋ラーメンを追加した。
辛さに対しての四川人の物差しが、こちらの想像を軽やかに追い越していくことは、もう十分に知っている。そのため、7段階ある辛さのうち下から2番目の微辛(ウェイラー)を選んだ。
麻雀牌を模した大きな待ち札が手渡され、ほどなく、具材をたっぷり抱えた深紅のスープの鍋と、花椒と唐辛子を効かせた香味油を回しかけた鍋が運ばれてきた。

目の前で鍋に煮えたぎる油が注ぎ込まれる。沸き立つ緋色のスープから刺激的な香りが一気に立ちのぼり、思わず目が眩んだ。刹那、蜂に刺されたようにノックアウトされる未来がくっきりと脳裏に浮かんだ。
一口、スープを口に運ぶ。
「微辛て何かね。」
まずは、四川人にそう問いたかった。
麺を持ち上げると、赤いグラデーションに染まっている。さっきまであんなに白かったのに。もう、僕の知っている麺ではない。オアシスの「Don’t Look Back In Anger」のサリーのように、もう並んで歩くことはできないと思った。
麺をすすった瞬間、思わずむせ、汗が一気に噴き出す。おや、ただ、辛いだけではない。辛さと痺れの奥には丁寧な出汁の厚みがあり、味は意外なほど保たれている。箸が止まらない。途中からはその辛さに身を委ねる。
食べ終わったあと、滲んだ汗を拭いながらレシートに目を落とすと、会計は800円だった。人気の理由は、もはや語るまでもない。ありがとう、四川の方。店を出る頃にはふわふわした感覚に包まれ、完全にととのっていた。そして、またすぐにでも来たいと思っていた。次の日の朝、神さまに一刻も早い五臓六腑の回復を祈るまでは。
料理・味 ★★★★☆
サービス ★★★☆☆
コスパ ★★★☆☆(800円)
量 ★★★★☆
独創性 ★★★☆☆
店名:成都你六姐·牛肉冒菜(上海万象城店)
住所:天山路1737号SOHO天山广场B1层-11铺位
オーナーの本気(マジ)カレー ‐ 上海の夜に味わえるニッポンのカレー

3年前の上海で、保護猫のチャリティとしてシルクスクリーンのワークショップを一緒に開いたのが、ニッポンのブランドを中国で展開する西山さんと、アジアにガンダムを広めた立役者である飯田さんだった。現在、様々なビジネスを手掛ける2人が上海の古北路にバーを開いたと聞き、その扉を叩いた。
*古北路
落ち着いた住宅街とローカルな飲食店が集まる日本人駐在員や外国人が多く暮らすエリア。
店の名前は「BARケ〜ガレ」。看板メニューは、飯田さんが本気で向き合ったという、「オーナーの本気(マジ)カレー」だ。

店内は日本人の若いお客さんで活気づいていた。ファッション業界の関係者も多く、その中心には西山さんがいた。彼が重ねてきた時間や人とのつながりが行き渡っていて、ここが上海だということをふと忘れてしまうほど、ニッポンの延長にあるような空間だった。早速、僕は楽しみにしていたカレーを注文した。
そのカレーはいわゆるルーに頼らず、十数種類以上のスパイスと野菜だけで組み立てられているという。鶏肉は想像以上に入っていて、野菜の気配も確かに舌に届く。油っぽさはなく、体に残らない軽さで、夜遅くに食べても悔い改めずに済む味だった。これなら、火鍋や白酒におぼれた後でも、毎日でも食べられそうだと思えた。
コロナ前にはおよそ10万人いた上海在住の日本人も、いまでは4万人を下回るという。2人の話によれば、そうした環境のなかで、若い日本人が集える場をつくることと、中国の方たちにも身近にニッポンを感じてもらうこと、それがバーを開いた理由だった。
この街でビジネスを続けてきた矜持と、次の世代へ居場所を築く姿勢。久しぶりに再会した友人が振る舞ってくれたカレーは、そっと胸の奥にしまっておきたいような一杯だった。そして僕は、店内にあったカラオケで、調子外れのユーミンの「Hello, my friend」を熱唱した。
料理・味 ★★★★★
サービス ★★★★★
コスパ ★★★☆☆(1200円)
量 ★★★☆☆
独創性 ★★★★☆
店名:BARケ〜ガレ
所在地:上海市長寧区古北路199-2
蒸汽海鮮鍋(ヂァン・チー・ハイ・シェン・グオ) ‐ 上はおさかな、下はおこめ。究極で至高のお粥

海外で働く醍醐味のひとつは、日本にいたら、決して交わらなかった人たちと出逢えることだ。行きつけの居酒屋のカウンターでひとり、癒し系女優のポスターを前にハイボールを飲んでいた紳士に、「こんな綺麗な方にお酒をつくってもらえたら、永遠に飲めますよね」と声をかけたところ、その会社の取締役でとびっきりのウイスキーをご馳走してもらった、そんな夜もあった。
中国の大学で学び、上海でキャリアを築いてきたモコさんもそうした偶然の中で出逢えた友人だ。久しぶりに再会し、せっかくなので日本ではなかなか味わえない、上海の冬の味として名高い「蒸汽海鮮鍋(じょうきかいせんなべ)」を囲むこととなった。店に着くと、店先の水槽では鯛やひらめが舞い踊っている。店内には僕ら以外には日本人はいないようだった。
ここではまず、目の前の水槽から食べたいものを選び、それらは二層構造となった蒸気鍋の上段へと運ばれる。下段にはあらかじめ生米が敷かれており、湯を沸かして立ち上る蒸気だけで上の素材に穏やかに火が入っていく。


蒸し上がって彩りを帯びた海老や魚、貝、鶏は自分で調えたたれを添えていただく。その味わいは、ほのかに果実の香りをまとったチンタオビールの白とも相性がよく、気づけば瓶は次々と空いていった。やがて食材から滴った出汁は一滴も逃さず下段へ集まり、生米はそれを吸い込みつつ、静かにふくらんでいく。


上海の最後の夜に出会った、幾層にも重なった魚介たちのエッセンスをすべて抱き込んだそのお粥は、心のずっと奥の方にゆっくりと沁みていく、真冬の夜の夢のような一杯だった。
料理・味 ★★★★★
サービス ★★★★☆
コスパ ★★☆☆☆(3500円)
量 ★★★☆☆
独創性 ★★★★★
店名:尚蒸燚蒸汽海鲜·禧1999(新虹桥商厦店)
所在地:仙霞路158号新虹桥商厦底商
◇ ◇ ◇
翌朝、カーテンを開いて、朝陽の中でモコさんにお礼を伝えようとすると、昨夜の帰り道に自分が送っていたメッセージを見つけた。
「ニイハオ!のみすぎたりもしたけれど、私はげんきです。ザイチェン!」
限りなく炭酸水に近いチンタオビールでも、あまりの楽しさに時が過ぎるのも夢のうち。送ったメッセージの記憶もきれいに抜け落ちていた。丸くなったお腹をさすりながら、そこには3年ぶりのこの街で重ねた確かな時間と美しい思い出が詰まっているのだと自分に言い聞かせた。
今日は、いつもの琥珀色の空に少しだけ隙間があき、まぶしいほどの青い空へ向かって白いひこうき雲が一本、まっすぐ伸びている。さて、カップヌードルを食べて、ニッポンに帰ろう。


群馬県桐生市出身。早稲田大学第一文学部卒業。在学中に、友人とブランド「トウキョウリッパー(TOKYO RIPPER)」を設立し、卒業と同年に東京コレクションにデビュー。ブランド休止後、下町のOEMメーカー、雇われ社長、繊維商社のM&A部門、レディースアパレルメーカーでの上海勤務を経て、現在は化粧品会社に勤務。



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