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「レイフリスコジーンズ:令和の必携ヴィンテージ」

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特徴的なポケットの用途は?

アメリカの老舗ブランドであるリー。「リーバイス(Levi’s®)」や「ラングラー(Wrangler)」と同じく、デニムパンツの印象が強いと思いますが、今回ピックアップしたフリスコジーンズ(フリスコパンツ)には、デニム生地は用いられていません。この個体に用いられている綿ツイルの他、ダック地やコーデュロイなどが主に用いられてます。

リー フリスコジーンズ

フリスコジーンズの最大の特徴が、フロントポケットです。ジーンズやチノパンツに用いられているポケットとは、フォルムがかなり違いますよね。フリスコジーンズは、港湾をはじめ、工場や鉄道整備、建設現場などのワークシーンで着用されていたのですが、このポケットの仕様は労働者たちが仕事で使う工具や小銭類を頻繁に出し入れしやすくするためのものだと言われています。ヴィンテージ愛好家は、こういう由来があるディティールにはロマンを感じてしまうのですが、実はこのポケットは現代の日常生活においては非常に使いづらいんです(笑)。


リー フリスコジーンズ
リー フリスコジーンズ

フリスコジーンズは、以前当連載でも紹介したアメリカの老舗ワークブランド「キャントバステム(CAN’T BUST’EM)」の看板商品でしたが、キャントバステムが1946年にリーに買収された後も、リーブランドから継続して販売されていました。また、「ベンデイビス(BEN DAVIS)」などの他のワークブランドもフリスコジーンズを販売していたので、ワークウェアとしてかなり認知度と需要が高かったのでしょう。バックポケットも特徴的で、左側のポケットにだけスナップボタンが付いています。そして、もうひとつ面白いのが、ベルトループが真ん中からずれている点です。これは「オフセット」と言われる仕様で、リーバイスのXX(ダブルエックス)モデルにも見られるディテールです。厚い生地が重なる部分を避けて縫うことで、作業効率を上げるための工夫だと言われています。

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