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酒井良介
インスタグラム
埼玉県出身。資生堂美容学校(現・資生堂美容技術専門学校)卒業後、都内のヘアサロン2店舗を経て2001年に独立。公私共にパートナーである早津純とOFFをオープンした。髪質や骨格を見極め、その人らしさを引き出すスタイルが得意。伸びても扱いやすいというカットの技術に定評がある。客層は30代から40代がメインで男女比は半々、ヘアサロンがあまり得意ではない人も通いやすいと評判。
【店舗プロフィール】
OFF オフ
バルコニー付きの広々とした店内でゆったり過ごせる東京・代官山のヘアサロン。インテリアからBGMまでオーナーの美意識が詰まった空間や、映画のワンシーンのようなナチュラルで洒落たデザインで、ファッションやカルチャーに造詣の深い業界人からも支持を集める。2026年には25周年を迎える。
舟山瑛美
インスタグラム
1986年茨城県生まれ。エスモードジャポン東京校を卒業後、高校卒業後に渡英、帰国後にエスモードジャポン東京校入学、2010年卒業。コレクションブランド等でデザイナーの経験を積み、2020年に「フェティコ」を立ち上げる。2022年に「JFW ネクストブランドアワード2023」、「東京ファッションアワード 2023」を受賞し、2025年には「毎日ファッション大賞」の新人賞・資生堂奨励賞を受賞。身体のラインを強調するボディコンシャスなデザインと、日本の繊維産地や職⼈と取り組む丁寧な物作りが支持を集めている。
目次
「やっと任せられる人を見つけた!」
── 舟山さんはいつ頃から「OFF」に通っているんですか?
酒井:最初に来てもらった日のカルテを見返したら、2016年だった。
舟山:もうじき丸10年ですね。知り合いにいつも可愛い髪型をしている子がいて、私はちょうどヘアサロンを探していたので、切っている店を紹介してもらったんです。その友達もおしゃれな友達にOFFを紹介してもらったみたいで、数珠つなぎに。
酒井:今日、彼女もお店に来てくれたよ!
舟山:聞きました!実は今日一緒に仕事していて(笑)。パタンナーをしているんです。とにかく結構多いですね、周りでOFFに通っている友達が。

酒井良介さん
── ファッション関係のお客さんが多いですか?
酒井:お店全体で見るとかなり多いけど、僕個人では突出しているわけではないですね。OFFは奥さんと一緒に経営しているんですが、妻がヘアメイクの仕事をしているためか、ファッション関係のお客さんが多くて。実は、瑛美さん(舟山)を紹介してくれた方も、妻のお客さんなんです。
舟山:純さん(酒井さんの奥さん)は最初、予約が取れなくて。調べたら、オーナーとご夫婦だと知り。酒井さんのあげている写真もいいな…という流れで酒井さんに切ってもらい始めました。
酒井:だから、瑛美さんが初めて来た時、女性でファッションデザイナーのお客さんは珍しいなと思ったのを覚えています。ただ、実際に接客していると、やはり瑛美さんも僕の他のお客さんと属性が近いと感じる。音楽関係の仕事をされている方が多かったり、パッと思い浮かべても割とオタク気質な人ばかりなんです。好きなことを深く掘り下げているようなマニアックな方が多い。
舟山:カルチャー枠ですか(笑)。自分がマニアックかは分からないけど、そういう人って髪型に対するこだわりが意外とない気がする。気に入ったヘアスタイリストさんを1人見つけて、髪のことは全部任せちゃうみたいな。私もそうなんです。
酒井:意外とね。なんとなく伸ばしたいとだけ言われて、伸ばしてみたり。伸ばす期間は飽きが来るから、じゃあここ切っておこうかと僕から提案したり。あまり何もリクエストしてこないよね。
舟山:ヘアデザインのセンスはプロの方が絶対にあるし、似合うものも自分より分かるはずという感覚があって。でも、その美的感覚が合致する人じゃないと、無理じゃないですか。それでスタイリストをずっと探していたので、やっと任せられる人を見つけた!と思った。お任せでいい感じにしてほしいんです。

舟山瑛美さん
── 10年通い続ける舟山さんから見た、酒井さんの魅力は?
舟山:酒井さんって、切っている最中の会話が自然なんです。友達の家に来たみたいな感覚で話せる。
酒井:確かに、営業トークみたいなものはしないね。結果的に相手の素も引き出せたりするけど、自分がストレスを感じずに楽に働く方法を考えたら、自然とそうなった感じ。
舟山:あと、切ってもらった後の違和感のなさが、ずっと続いていることも大きい。今回はなんか違ったかな…とか思ったことが一度もなくて。加えてこの人柄なので、もっとこうしたい!みたいなリクエストも言いやすいのかも。
酒井:フィードバックをもらえたら、僕の引き出しからいくらでもアイデアは出せるので。「もうちょっと軽くしてもよかったかな」みたいな時って、その後悔を家まで持ち帰ることが多くて。そういう人には次来た時に必ず感想を確認する。その積み重ねが次の施術の精度につながるから、切った後の自分に残る余韻は大切なんです。だから、何でも言ってね。その代わり、僕も気楽に何でも言う(笑)。

──舟山さんはどれくらいの頻度で通っているんですか?
舟山:月1ぐらいですね。でも最近忙しくて間が空いちゃって…今日は予約を取って帰ります!展示会とか授賞式とか、人前に立つ機会も最近は多いので、定期的に通うようにしています。あと、OFFは行くことに緊張しないというか、リラックスできて癒やされるんです。なので、もうルーティンになっているのかも。
酒井:ヘアスタイリストの僕でも、よそのヘアサロンは緊張するんです。その感覚が好きじゃないから、サロンが苦手な人でも通いやすい雰囲気作りは意識していますね。
舟山:私の夫もここに通っているのですが、気づけば紹介した私より仲良くなっていたり。彼は結構人見知りで、サロンが苦手なタイプなんですけどね。
── 何が居心地の良さにつながっていると思いますか?
舟山:酒井さんの人柄はもちろん、この雑多だけど可愛いものばかり詰まった空間もいいんです。花瓶とかランプとか、家に持ち帰りたくなるような素敵な家具がいっぱいあって。あの高崎のヴィンテージショップで買ったんですよね?私もその店を紹介されて、車で行ってがっつり色々買いました。
酒井:shiroyama(インスタグラム)っていう、不定期で営業しているアポイント制のお店で。そこのランプとか、向こうの変わった絵とかね。店主が実は友人で、気さくな方で楽しいところですよ!
── 施術中はどんな話をするんですか?
舟山:酒井さんはご夫婦でよく旅行されているから、その土産話を聞くことも多いですよね。でもめっちゃ喋る時もあれば、全く喋らない時もあって。その距離感が自分に合っている。
酒井:僕から積極的に話すことはあまりなくて。話しかけられたらもちろん話しますが、自分で無理に場を組み立てるタイプではない。いくらデザインが良くても、お互いに無理せず過ごせるかどうかが結局大事な気がする。
舟山:でも話題は自然に出ますよね、長い付き合いなので。予定が合えばショーも観に来てくれるし!
酒井:本当なら毎回行きたいくらい。会場のチョイスが面白かったり、音楽が素敵だったり。服そのものだけじゃない複雑な体験があって好きです。
舟山:それで言うと、OFFも店のいろんな要素が合わさって感じる魅力があります。働いてる若いスタッフも個性的で、みんなゆる可愛い感じだったり。インスタにあげているスタッフの子たちのスナップ、もっと更新してほしいです!
酒井:スナップは人気で、もっと見たいってよく言われる。確かに、バキバキの美容師って感じの子は少ないかもね。
10年来の付き合いの2人、意外な共通点は「エゴがないこと」?
── スタッフを束ねているという意味では、お2人はお立場が似ていますね。お互いに刺激を受けたり、勉強になったりすることってありますか?
酒井:普段の会話の中ではそこまで伝えていないんですが、瑛美さんが毎日大賞の新人賞を取った際のインタビューを聞いて、価値観が近しいなと思ったことがあります。例えば、大量生産というものがあまり好きじゃなかったり、職人仕事のような人の手が密に感じられるものを愛して、後世に残るものを作りたいという気持ちだったり。
髪は必ず変化してしまうから永久には残らないけど、いいデザインで長持ちするものを作りたいと思っています。そういう丁寧な仕事を続けたからこそ、瑛美さんというデザイナーとその髪を切る僕の関係について、今回記事という形で半永久的に残してもらうことができた。そして、僕の指名でなくても構わないのでこれを見た誰かがまたOFFを訪れてくれたら嬉しいですね。スタッフとお客さんが集まるお店という場も、美容師の仕事を通して残せるものの1つだと思うから。
舟山:そんなふうに考えていたんですね。普段あまりこういう話しないから新鮮です。
酒井:あと、「フェティコに携わってる人がみんな幸せでいてほしい」という言葉にも感銘を受けたよ。僕がその域に達するまではもっと時間がかかったから、今の瑛美さんの年齢でその考え方ができるのは尊敬する。多くを語らずとも居心地がいいってことは、きっと考え方の軸が似ているということなんだと思う。

舟山:なんだか照れくさいですね(笑)。酒井さんは、スタッフさんとよく食事会をしたり旅行に行ったりしますよね。バルコニーでお洒落なピクニックしたりとか!チームの雰囲気作りとか、スタッフのケアを大切にする姿から勉強することは多いです。フェティコでもそれを真似して、スタッフがまだ3人だった頃にみんなで海外旅行に行ったりもしました。
酒井:お互いに仕事中はハードだから、切り替えが大事だと思う。今は人数も増えたでしょ?
舟山:今は8人に増えて、和気あいあいとやっています。社員旅行って今の若い子楽しいのかな…と思っていたんですけど、いざやってみると好評でした。
酒井:やっぱり若い子がチームにいることで、全体が新陳代謝してバージョンアップすることは多いよね。若い子が職場にいるって恵まれていることだと思う。
舟山:いるだけで可愛いですからね(笑)。すごい位置にピアス空いていたりとか、最近はこういうタトゥーがイケているのか…とか。感性がアップデートされる気がします。
── 仕事や人に対する誠実さが、お2人の共通項なのかなと感じました。
舟山:余談ですけど、酒井さんの夫妻喧嘩の話をたまに聞くと、夫婦関係もうちと似ているんじゃないかって。酒井さんは夫と同じで、出かけるのに時間がかかるタイプなんですよ。
酒井:似てるよね。2人ともそれでよく怒られるっていう…瑛美さんと僕は、怒る側と怒られる側で真反対なのが丁度いいのかもね(笑)。

── 10年来の付き合いらしいエピソードですね。共通の趣味などはありますか?
舟山:共通の趣味と言えるのかは分からないけど、OFFで流れている音楽がめっちゃいいんですよ。店用のプレイリストがあって。あれはお友達が作られているんでしたっけ?
酒井:そう。DJとかミュージシャンとか音楽関係のお客さんが多いので、お願いしています。最初は自分で作っていたんですけど、自分で作ったものだとだんだん飽きてきて。今年からなじみのお客さんたちに「OFFで聴きたい音楽」というテーマで作ってもらうようになりました。瑛美さん、会社でも流してくれているんだよね?
舟山:職場のBGMにも丁度よくて、フェティコのオフィスでいつも流しています!それで私、若い子に音楽のセンスいいと思われちゃって(笑)。通っているヘアサロンのプレイリストなんだよって教えておきました。そこからアーティスト単位で追ったりもして、すごく助かっています。

酒井さんが蒐集しているCD
── 酒井さんは本当に音楽がお好きなんですね。今の仕事をしていなかったら音楽の仕事を選びましたか?
酒井:趣味でDJをやっているんですが、ヘアスタイリストを辞めてプロを目指そうと考えるほど傾倒した時期がありました。ただ、それを仕事にしている自分の姿が想像がつかなくて、結局やらなくて良かった。一番想像がつくのは、動物園や水族館で生き物を育てる仕事かな。子どもの頃から生き物が好きで、飼育員の仕事には憧れがあるんです。動物ではないけど、今も店のバルコニーで植物をたくさん育てています。自分でやっていると話したら園芸家の方に驚かれたくらいです。
舟山:私もたまに、仕事を引退して飲食店をやる自分を妄想します。大した腕前じゃないですが料理が好きで、特に誰かに振る舞うのがすごく好きなんです。昔から友達を呼んでホームパーティーしたり。いつか学生街で、小さいカフェや食堂をやりたい。栄養のあるちゃんとしたものを食べさせたくて(笑)。
酒井:こういう仕事の割に、僕らって意外とエゴがあまりないのかもね(笑)。生き物のお世話をしたいとか、栄養のあるもの食べさせたいとかね。

「好きなもの」を「似合うもの」にするために
酒井:そういえば、瑛美さんに1つ見せたいものがあった。これはパリコレ会場のスナップなんかが載った1990年代の雑誌なんだけど、新人の頃は結構リサーチしてスクラップを作ったりしていたんだよね。取材のお話をいただいた時に、自分がファッションから少し離れてしまっていたことに気づいて、当時のこういう雑誌を最近また集め直しているんだ。
舟山:「STREET」ですね!こんなに薄かったんですね…パリの会場スナップはやっぱり画力が強い。今度来るときじっくり読ませてください。

──酒井さんがヘアデザインをするときに意識していることは?
酒井:個人的には、ヘアデザインは生活をベースに作るものだと思っていて。僕は「このファッションにはこの髪型」というよりも、それぞれのお客さんの生活スタイルに必要な要素を考えて、なじませていくように努めているんです。僕のデザインでよく褒めていただけるのは、長持ちするとか、伸びてもスタイルがいいとか、そういう部分ですね。
舟山:私、初めてOFFに来た時はボブだったんです。他のサロンではブローに時間をかけられて、ビシッとキメられていたんですけど。酒井さんの場合はブローもさっと終わって自然。家でも簡単に再現できたのが衝撃でした。ブラシでぐるぐるやらなくてもいいんだ…という感じで。
酒井:再現性の高さにはこだわってきたから、嬉しいね。アイロンとかはほぼ使わないし、ブローも極力短時間で済むようにしている。乾かすだけでまとまれば、それに越したことはないもの。
舟山:自分でやっても乾かしただけで十分だなと思うことが多いです。トリートメントだけお願いしたサロンとかで、「これ切ったスタイリストさん誰ですか?」とよく訊かれます。あと、切りたてはもちろんなんですけど、2週間くらい経った頃にも「やっぱりいいな!」って、しっくりくるんですよ。それもすごいと思う。

── 単に人の外見を作っているだけじゃなく、暮らし方をデザインしているという感じがします。
舟山:部屋着でスッピンでも、なじんでいると思えるし。綺麗に身だしなみを整えても、それはそれでなじむし。どんな場面でも違和感のないというのも有り難いですね。あと、私はデザインの強い服を着るのが好きなので、逆に髪は主張しすぎない感じがバランスいいのかも。
酒井:瑛美さんは中身にちょっと緩さがある人だから、髪をきっちり作り込みすぎるのはちょっと違う気がしていたんだよね。それぞれの人柄に合わせて作り分けているつもり。
舟山:私もお客さんを想像してデザインすることはありますね。あの顧客さまはこれ上手に着こなしそうだよねとか、好きそうだよねって思うこともあるし。あと、服を着る場を想像することも。これを着て結婚式に行ってほしいなとか、こういう格好で会社に行く女性が増えたらいいなとか。女性の生き方に対する自分の願いを詰め込んでいるイメージです。

── 話が少し変わるのですが「似合うもの」と「好きなもの」どちらが大切ですか?
酒井:僕の立場で言えば、似合うことの方が大事。「好きなものと似合うものは違う」と若いスタッフにもよく伝えています。ただ好きなものを選ぶだけでは、おしゃれには見えない。
舟山:でも、好きなものを似合うものにするためのトライは大切にしてほしいですよね。そのトライ&エラーを諦めなかった子は、それが似合うように成長すると思う。フェティコの展示会でも、「ぱっと見の印象では難しいと思ったけど、試着で色々試してみたら意外と似合った!」みたいなことが良くあるんです。だから、とりあえず挑戦してほしい。
酒井:若いうちは特にね、チャレンジする時間がたくさんあるから。めげずに好きでいる気持ちは大事だね。僕は後輩には似合うものを勧めるけど、一方で、何を言われても曲がらない反骨心みたいなものが個性になるのだとも思う。
舟山:本当にそう思います。トレンドの服で全身を固めたり、流行りの髪型に変えたりすることからは、その人らしい雰囲気は出てこない。好きなものを上手に組み合わせたものが、スタイルになっていくんでしょうね。
酒井:ヘアデザインでは「似合わせ」って言葉をよく使うけど、お客さんが望む「好きな髪型」を「似合う髪型」に調整してあげるのが、まさにヘアスタイリストの腕の見せ所だね。


── その意味では、お2人は人の個性を形作る仕事をしているとも言えますね。少なくともその一端を担うという立場において、意識していることはありますか?
酒井:これも、瑛美さんの以前のインタビュー記事で共感した部分なんですが、僕はお客さんのコンプレックスに対してアプローチしているという感覚があります。人は誰しもコンプレックスがあり、ヘアスタイリストというのはそれが解消された喜びを提供する仕事だと思う。「髪型一つで印象が変わって自信が芽生える」という経験が自分自身にもあって、その感動が身に染みているからこそ、お客さんが何にコンプレックスを感じているのかを深く理解しようと努めています。
舟山:服装について言うと、着る人が選択したものである以上、人間性はどうしたってにじみ出てしまうものだと思っていて。だからこそ、どう見られているかを心配するよりも、どう見せたいか、もっと言えばどう生きたいかを基準に選んでほしい。自分が服を作る上では、こういう服を選ぶ女性がいたらいいなという、自分の理想像を提示している側面があるかもしれません。
── 最後の質問になりますが、「髪を切る人/切られる人」としてこの先どんな関係でいたいですか?
酒井:今回こういう機会をいただいて、まだ知らなかった瑛美さんの新しい一面を見た気がします。この先、髪を切りながら交わす会話がまた変わりそうで楽しみ。
舟山:フェティコを始めて気づいたことがあって。独立すると自分が一番先輩になってしまって、自分より上の世代の方との継続的な関係がすごく少なくなるんです。酒井さん夫婦は憧れのかっこいい大人像で、私にとって貴重な存在なんですよ。だから、人生の先輩として「歳取るって素敵だな」と思える背中をこの先も見せていただけたらなと思います。50歳はあんな感じか、60歳はまだまだいけるな、70歳までに遠めの旅行は行っておかなきゃ…とかね(笑)。
酒井:嬉しいこと言ってくれるね…応えられるように、元気でいたいと思います!


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酒井良介
インスタグラム
埼玉県出身。資生堂美容学校(現・資生堂美容技術専門学校)卒業後、都内のヘアサロン2店舗を経て2001年に独立。公私共にパートナーである早津純とOFFをオープンした。髪質や骨格を見極め、その人らしさを引き出すスタイルが得意。伸びても扱いやすいというカットの技術に定評がある。客層は30代から40代がメインで男女比は半々、ヘアサロンがあまり得意ではない人も通いやすいと評判。
【店舗プロフィール】
OFF オフ
バルコニー付きの広々とした店内でゆったり過ごせる東京・代官山のヘアサロン。インテリアからBGMまでオーナーの美意識が詰まった空間や、映画のワンシーンのようなナチュラルで洒落たデザインで、ファッションやカルチャーに造詣の深い業界人からも支持を集める。2026年には25周年を迎える。
舟山瑛美
インスタグラム
1986年茨城県生まれ。エスモードジャポン東京校を卒業後、高校卒業後に渡英、帰国後にエスモードジャポン東京校入学、2010年卒業。コレクションブランド等でデザイナーの経験を積み、2020年に「フェティコ」を立ち上げる。2022年に「JFW ネクストブランドアワード2023」、「東京ファッションアワード 2023」を受賞し、2025年には「毎日ファッション大賞」の新人賞・資生堂奨励賞を受賞。身体のラインを強調するボディコンシャスなデザインと、日本の繊維産地や職⼈と取り組む丁寧な物作りが支持を集めている。
「やっと任せられる人を見つけた!」
── 舟山さんはいつ頃から「OFF」に通っているんですか?
酒井:最初に来てもらった日のカルテを見返したら、2016年だった。
舟山:もうじき丸10年ですね。知り合いにいつも可愛い髪型をしている子がいて、私はちょうどヘアサロンを探していたので、切っている店を紹介してもらったんです。その友達もおしゃれな友達にOFFを紹介してもらったみたいで、数珠つなぎに。
酒井:今日、彼女もお店に来てくれたよ!
舟山:聞きました!実は今日一緒に仕事していて(笑)。パタンナーをしているんです。とにかく結構多いですね、周りでOFFに通っている友達が。

酒井良介さん
── ファッション関係のお客さんが多いですか?
酒井:お店全体で見るとかなり多いけど、僕個人では突出しているわけではないですね。OFFは奥さんと一緒に経営しているんですが、妻がヘアメイクの仕事をしているためか、ファッション関係のお客さんが多くて。実は、瑛美さん(舟山)を紹介してくれた方も、妻のお客さんなんです。
舟山:純さん(酒井さんの奥さん)は最初、予約が取れなくて。調べたら、オーナーとご夫婦だと知り。酒井さんのあげている写真もいいな…という流れで酒井さんに切ってもらい始めました。
酒井:だから、瑛美さんが初めて来た時、女性でファッションデザイナーのお客さんは珍しいなと思ったのを覚えています。ただ、実際に接客していると、やはり瑛美さんも僕の他のお客さんと属性が近いと感じる。音楽関係の仕事をされている方が多かったり、パッと思い浮かべても割とオタク気質な人ばかりなんです。好きなことを深く掘り下げているようなマニアックな方が多い。
舟山:カルチャー枠ですか(笑)。自分がマニアックかは分からないけど、そういう人って髪型に対するこだわりが意外とない気がする。気に入ったヘアスタイリストさんを1人見つけて、髪のことは全部任せちゃうみたいな。私もそうなんです。
酒井:意外とね。なんとなく伸ばしたいとだけ言われて、伸ばしてみたり。伸ばす期間は飽きが来るから、じゃあここ切っておこうかと僕から提案したり。あまり何もリクエストしてこないよね。
舟山:ヘアデザインのセンスはプロの方が絶対にあるし、似合うものも自分より分かるはずという感覚があって。でも、その美的感覚が合致する人じゃないと、無理じゃないですか。それでスタイリストをずっと探していたので、やっと任せられる人を見つけた!と思った。お任せでいい感じにしてほしいんです。

舟山瑛美さん
── 10年通い続ける舟山さんから見た、酒井さんの魅力は?
舟山:酒井さんって、切っている最中の会話が自然なんです。友達の家に来たみたいな感覚で話せる。
酒井:確かに、営業トークみたいなものはしないね。結果的に相手の素も引き出せたりするけど、自分がストレスを感じずに楽に働く方法を考えたら、自然とそうなった感じ。
舟山:あと、切ってもらった後の違和感のなさが、ずっと続いていることも大きい。今回はなんか違ったかな…とか思ったことが一度もなくて。加えてこの人柄なので、もっとこうしたい!みたいなリクエストも言いやすいのかも。
酒井:フィードバックをもらえたら、僕の引き出しからいくらでもアイデアは出せるので。「もうちょっと軽くしてもよかったかな」みたいな時って、その後悔を家まで持ち帰ることが多くて。そういう人には次来た時に必ず感想を確認する。その積み重ねが次の施術の精度につながるから、切った後の自分に残る余韻は大切なんです。だから、何でも言ってね。その代わり、僕も気楽に何でも言う(笑)。

──舟山さんはどれくらいの頻度で通っているんですか?
舟山:月1ぐらいですね。でも最近忙しくて間が空いちゃって…今日は予約を取って帰ります!展示会とか授賞式とか、人前に立つ機会も最近は多いので、定期的に通うようにしています。あと、OFFは行くことに緊張しないというか、リラックスできて癒やされるんです。なので、もうルーティンになっているのかも。
酒井:ヘアスタイリストの僕でも、よそのヘアサロンは緊張するんです。その感覚が好きじゃないから、サロンが苦手な人でも通いやすい雰囲気作りは意識していますね。
舟山:私の夫もここに通っているのですが、気づけば紹介した私より仲良くなっていたり。彼は結構人見知りで、サロンが苦手なタイプなんですけどね。
── 何が居心地の良さにつながっていると思いますか?
舟山:酒井さんの人柄はもちろん、この雑多だけど可愛いものばかり詰まった空間もいいんです。花瓶とかランプとか、家に持ち帰りたくなるような素敵な家具がいっぱいあって。あの高崎のヴィンテージショップで買ったんですよね?私もその店を紹介されて、車で行ってがっつり色々買いました。
酒井:shiroyama(インスタグラム)っていう、不定期で営業しているアポイント制のお店で。そこのランプとか、向こうの変わった絵とかね。店主が実は友人で、気さくな方で楽しいところですよ!
── 施術中はどんな話をするんですか?
舟山:酒井さんはご夫婦でよく旅行されているから、その土産話を聞くことも多いですよね。でもめっちゃ喋る時もあれば、全く喋らない時もあって。その距離感が自分に合っている。
酒井:僕から積極的に話すことはあまりなくて。話しかけられたらもちろん話しますが、自分で無理に場を組み立てるタイプではない。いくらデザインが良くても、お互いに無理せず過ごせるかどうかが結局大事な気がする。
舟山:でも話題は自然に出ますよね、長い付き合いなので。予定が合えばショーも観に来てくれるし!
酒井:本当なら毎回行きたいくらい。会場のチョイスが面白かったり、音楽が素敵だったり。服そのものだけじゃない複雑な体験があって好きです。
舟山:それで言うと、OFFも店のいろんな要素が合わさって感じる魅力があります。働いてる若いスタッフも個性的で、みんなゆる可愛い感じだったり。インスタにあげているスタッフの子たちのスナップ、もっと更新してほしいです!
酒井:スナップは人気で、もっと見たいってよく言われる。確かに、バキバキの美容師って感じの子は少ないかもね。
10年来の付き合いの2人、意外な共通点は「エゴがないこと」?
── スタッフを束ねているという意味では、お2人はお立場が似ていますね。お互いに刺激を受けたり、勉強になったりすることってありますか?
酒井:普段の会話の中ではそこまで伝えていないんですが、瑛美さんが毎日大賞の新人賞を取った際のインタビューを聞いて、価値観が近しいなと思ったことがあります。例えば、大量生産というものがあまり好きじゃなかったり、職人仕事のような人の手が密に感じられるものを愛して、後世に残るものを作りたいという気持ちだったり。
髪は必ず変化してしまうから永久には残らないけど、いいデザインで長持ちするものを作りたいと思っています。そういう丁寧な仕事を続けたからこそ、瑛美さんというデザイナーとその髪を切る僕の関係について、今回記事という形で半永久的に残してもらうことができた。そして、僕の指名でなくても構わないのでこれを見た誰かがまたOFFを訪れてくれたら嬉しいですね。スタッフとお客さんが集まるお店という場も、美容師の仕事を通して残せるものの1つだと思うから。
舟山:そんなふうに考えていたんですね。普段あまりこういう話しないから新鮮です。
酒井:あと、「フェティコに携わってる人がみんな幸せでいてほしい」という言葉にも感銘を受けたよ。僕がその域に達するまではもっと時間がかかったから、今の瑛美さんの年齢でその考え方ができるのは尊敬する。多くを語らずとも居心地がいいってことは、きっと考え方の軸が似ているということなんだと思う。

舟山:なんだか照れくさいですね(笑)。酒井さんは、スタッフさんとよく食事会をしたり旅行に行ったりしますよね。バルコニーでお洒落なピクニックしたりとか!チームの雰囲気作りとか、スタッフのケアを大切にする姿から勉強することは多いです。フェティコでもそれを真似して、スタッフがまだ3人だった頃にみんなで海外旅行に行ったりもしました。
酒井:お互いに仕事中はハードだから、切り替えが大事だと思う。今は人数も増えたでしょ?
舟山:今は8人に増えて、和気あいあいとやっています。社員旅行って今の若い子楽しいのかな…と思っていたんですけど、いざやってみると好評でした。
酒井:やっぱり若い子がチームにいることで、全体が新陳代謝してバージョンアップすることは多いよね。若い子が職場にいるって恵まれていることだと思う。
舟山:いるだけで可愛いですからね(笑)。すごい位置にピアス空いていたりとか、最近はこういうタトゥーがイケているのか…とか。感性がアップデートされる気がします。
── 仕事や人に対する誠実さが、お2人の共通項なのかなと感じました。
舟山:余談ですけど、酒井さんの夫妻喧嘩の話をたまに聞くと、夫婦関係もうちと似ているんじゃないかって。酒井さんは夫と同じで、出かけるのに時間がかかるタイプなんですよ。
酒井:似てるよね。2人ともそれでよく怒られるっていう…瑛美さんと僕は、怒る側と怒られる側で真反対なのが丁度いいのかもね(笑)。

── 10年来の付き合いらしいエピソードですね。共通の趣味などはありますか?
舟山:共通の趣味と言えるのかは分からないけど、OFFで流れている音楽がめっちゃいいんですよ。店用のプレイリストがあって。あれはお友達が作られているんでしたっけ?
酒井:そう。DJとかミュージシャンとか音楽関係のお客さんが多いので、お願いしています。最初は自分で作っていたんですけど、自分で作ったものだとだんだん飽きてきて。今年からなじみのお客さんたちに「OFFで聴きたい音楽」というテーマで作ってもらうようになりました。瑛美さん、会社でも流してくれているんだよね?
舟山:職場のBGMにも丁度よくて、フェティコのオフィスでいつも流しています!それで私、若い子に音楽のセンスいいと思われちゃって(笑)。通っているヘアサロンのプレイリストなんだよって教えておきました。そこからアーティスト単位で追ったりもして、すごく助かっています。

酒井さんが蒐集しているCD
── 酒井さんは本当に音楽がお好きなんですね。今の仕事をしていなかったら音楽の仕事を選びましたか?
酒井:趣味でDJをやっているんですが、ヘアスタイリストを辞めてプロを目指そうと考えるほど傾倒した時期がありました。ただ、それを仕事にしている自分の姿が想像がつかなくて、結局やらなくて良かった。一番想像がつくのは、動物園や水族館で生き物を育てる仕事かな。子どもの頃から生き物が好きで、飼育員の仕事には憧れがあるんです。動物ではないけど、今も店のバルコニーで植物をたくさん育てています。自分でやっていると話したら園芸家の方に驚かれたくらいです。
舟山:私もたまに、仕事を引退して飲食店をやる自分を妄想します。大した腕前じゃないですが料理が好きで、特に誰かに振る舞うのがすごく好きなんです。昔から友達を呼んでホームパーティーしたり。いつか学生街で、小さいカフェや食堂をやりたい。栄養のあるちゃんとしたものを食べさせたくて(笑)。
酒井:こういう仕事の割に、僕らって意外とエゴがあまりないのかもね(笑)。生き物のお世話をしたいとか、栄養のあるもの食べさせたいとかね。

「好きなもの」を「似合うもの」にするために
酒井:そういえば、瑛美さんに1つ見せたいものがあった。これはパリコレ会場のスナップなんかが載った1990年代の雑誌なんだけど、新人の頃は結構リサーチしてスクラップを作ったりしていたんだよね。取材のお話をいただいた時に、自分がファッションから少し離れてしまっていたことに気づいて、当時のこういう雑誌を最近また集め直しているんだ。
舟山:「STREET」ですね!こんなに薄かったんですね…パリの会場スナップはやっぱり画力が強い。今度来るときじっくり読ませてください。

──酒井さんがヘアデザインをするときに意識していることは?
酒井:個人的には、ヘアデザインは生活をベースに作るものだと思っていて。僕は「このファッションにはこの髪型」というよりも、それぞれのお客さんの生活スタイルに必要な要素を考えて、なじませていくように努めているんです。僕のデザインでよく褒めていただけるのは、長持ちするとか、伸びてもスタイルがいいとか、そういう部分ですね。
舟山:私、初めてOFFに来た時はボブだったんです。他のサロンではブローに時間をかけられて、ビシッとキメられていたんですけど。酒井さんの場合はブローもさっと終わって自然。家でも簡単に再現できたのが衝撃でした。ブラシでぐるぐるやらなくてもいいんだ…という感じで。
酒井:再現性の高さにはこだわってきたから、嬉しいね。アイロンとかはほぼ使わないし、ブローも極力短時間で済むようにしている。乾かすだけでまとまれば、それに越したことはないもの。
舟山:自分でやっても乾かしただけで十分だなと思うことが多いです。トリートメントだけお願いしたサロンとかで、「これ切ったスタイリストさん誰ですか?」とよく訊かれます。あと、切りたてはもちろんなんですけど、2週間くらい経った頃にも「やっぱりいいな!」って、しっくりくるんですよ。それもすごいと思う。

── 単に人の外見を作っているだけじゃなく、暮らし方をデザインしているという感じがします。
舟山:部屋着でスッピンでも、なじんでいると思えるし。綺麗に身だしなみを整えても、それはそれでなじむし。どんな場面でも違和感のないというのも有り難いですね。あと、私はデザインの強い服を着るのが好きなので、逆に髪は主張しすぎない感じがバランスいいのかも。
酒井:瑛美さんは中身にちょっと緩さがある人だから、髪をきっちり作り込みすぎるのはちょっと違う気がしていたんだよね。それぞれの人柄に合わせて作り分けているつもり。
舟山:私もお客さんを想像してデザインすることはありますね。あの顧客さまはこれ上手に着こなしそうだよねとか、好きそうだよねって思うこともあるし。あと、服を着る場を想像することも。これを着て結婚式に行ってほしいなとか、こういう格好で会社に行く女性が増えたらいいなとか。女性の生き方に対する自分の願いを詰め込んでいるイメージです。

── 話が少し変わるのですが「似合うもの」と「好きなもの」どちらが大切ですか?
酒井:僕の立場で言えば、似合うことの方が大事。「好きなものと似合うものは違う」と若いスタッフにもよく伝えています。ただ好きなものを選ぶだけでは、おしゃれには見えない。
舟山:でも、好きなものを似合うものにするためのトライは大切にしてほしいですよね。そのトライ&エラーを諦めなかった子は、それが似合うように成長すると思う。フェティコの展示会でも、「ぱっと見の印象では難しいと思ったけど、試着で色々試してみたら意外と似合った!」みたいなことが良くあるんです。だから、とりあえず挑戦してほしい。
酒井:若いうちは特にね、チャレンジする時間がたくさんあるから。めげずに好きでいる気持ちは大事だね。僕は後輩には似合うものを勧めるけど、一方で、何を言われても曲がらない反骨心みたいなものが個性になるのだとも思う。
舟山:本当にそう思います。トレンドの服で全身を固めたり、流行りの髪型に変えたりすることからは、その人らしい雰囲気は出てこない。好きなものを上手に組み合わせたものが、スタイルになっていくんでしょうね。
酒井:ヘアデザインでは「似合わせ」って言葉をよく使うけど、お客さんが望む「好きな髪型」を「似合う髪型」に調整してあげるのが、まさにヘアスタイリストの腕の見せ所だね。


── その意味では、お2人は人の個性を形作る仕事をしているとも言えますね。少なくともその一端を担うという立場において、意識していることはありますか?
酒井:これも、瑛美さんの以前のインタビュー記事で共感した部分なんですが、僕はお客さんのコンプレックスに対してアプローチしているという感覚があります。人は誰しもコンプレックスがあり、ヘアスタイリストというのはそれが解消された喜びを提供する仕事だと思う。「髪型一つで印象が変わって自信が芽生える」という経験が自分自身にもあって、その感動が身に染みているからこそ、お客さんが何にコンプレックスを感じているのかを深く理解しようと努めています。
舟山:服装について言うと、着る人が選択したものである以上、人間性はどうしたってにじみ出てしまうものだと思っていて。だからこそ、どう見られているかを心配するよりも、どう見せたいか、もっと言えばどう生きたいかを基準に選んでほしい。自分が服を作る上では、こういう服を選ぶ女性がいたらいいなという、自分の理想像を提示している側面があるかもしれません。
── 最後の質問になりますが、「髪を切る人/切られる人」としてこの先どんな関係でいたいですか?
酒井:今回こういう機会をいただいて、まだ知らなかった瑛美さんの新しい一面を見た気がします。この先、髪を切りながら交わす会話がまた変わりそうで楽しみ。
舟山:フェティコを始めて気づいたことがあって。独立すると自分が一番先輩になってしまって、自分より上の世代の方との継続的な関係がすごく少なくなるんです。酒井さん夫婦は憧れのかっこいい大人像で、私にとって貴重な存在なんですよ。だから、人生の先輩として「歳取るって素敵だな」と思える背中をこの先も見せていただけたらなと思います。50歳はあんな感じか、60歳はまだまだいけるな、70歳までに遠めの旅行は行っておかなきゃ…とかね(笑)。
酒井:嬉しいこと言ってくれるね…応えられるように、元気でいたいと思います!


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