1 ティム・バートンの世界

ティム・バートンの世界

デザイン博物館での展示

ロンドンのデザイン博物館で本日始まったティム・バートンの世界展は、チケット販売数（32,000枚以上）で同館の35年の歴史で最高を記録し、期待を上回る熱狂的な反応を呼んでいます。

この展示は、ハーベイ・ニコルズとの共同企画で、ティム・バートンの個人的なアーカイブを巡る10年に及ぶ国際ツアーの最終地点であり、これまで11カ国の14都市を訪れました。映画監督の50年にわたる創造的な制作から600以上の興味深いアイテムが展示されていますが、そのうち90以上は彼のデザイン重視のアプローチに焦点を当てた今回の展示のために特別に追加されました。制作、セット、衣装デザイナー、パペットメーカー、ストップモーションアニメーターとのコラボレーションが大きな新要素として取り上げられています。

ティム・バートンとキュレーターのマリア・マクリントック。撮影｜マット・クロシック/PAメディアアサインメント

展示内容

訪問者は、ミシェル・パイファーのキャットウーマンスーツ、クリスティーナ・リッチが着用したスリーピー・ホロウのストライプドレス、そしてジョニー・デップのエドワード・シザーハンズの衣装（鋭利な手袋付き）などのハイライトを間近で見ることができます。 マーズ・アタック！や死体の橋などの映画のために製作された細かいパペットは本当に魅力的ですが、何百ものバートンのスケッチ、ドローイング、ペインティングも同様に引き込まれるもので、彼が幼少時から精力的に制作しているものであり、彼の創造的プロセスの第一歩として今もなお続いています。

無題（生物シリーズ）。1994年。プライベートコレクション。© ティム・バートン

また、ホテルやレストランのナプキンに描かれたドローイングも展示されており、バートンがいつでもどこでも絵を描くことを強いられているようです。映画監督は「絵を描くことは非常に感情的で個人的なものです」と語ります。「私はアニメーションの背景から来ているので、場合によっては、画像で物事を見ることがありますが、それには最初から感情的な核が必要です」と付け加えました。

ティム・バートンの世界観

展示の物語は、郊外の始まりから始まり、バートンの幼少期を過ごしたカリフォルニア州バーバンクに焦点を当てており、彼はその場所について「非常に愛おしく、悪夢を見るような気持ちがある… そこから出て行って嬉しかったのに、それらの出来事があなたの人生を形作り、あなたがどんな人間になるかを決める。郊外の恐ろしさについては考えますが、美しいものもあります。それがあなたの創造性を刺激し、考えさせる美しいものをもたらす。私は何らかの理由でモンスター映画を観たくなりました！」と語っています。

バートンの学校や大学での芸術的な取り組み、ディズニーでの見習いアニメーターとして過ごした時間から始まり、ストップモーション映画とその背後にあるいくつかの影響を探るイマジネーションの創造に進みます。次のセクションである世界の創造は、バートンの実写映画13作品とTVシリーズウェンズデーを称えます。ドローイング・ナラティヴスでは、芸術家としての彼の多作な成果が展示され、映画以外の世界では、写真家ティム・ウォーカーとの幻想的なファッション撮影、The Killersの音楽ビデオ、アレクサンダー・マックイーンによるバートンをインスパイアしたスーパーカリフラジリスティクエクスピアリドーシャスコレクションなど、映画以外での活動や彼が与えた影響が提示されます。展示は、子供の頃にバートンがよく通った劇場を彷彿とさせるアールデコ風の空間で特別に作られたシネマ体験で締め括られます。

展示開始

水曜日に開催された展示の式典で、バートンは「50年間のアートと人生を皆に見てもらうというのは奇妙なことです、特にそれが元来の目的ではなかったときに。過去に、ロンドンでの展示を抵抗してきました。しかし、デザイン博物館と協力してこの最終地点を選んだことは正しい選択でした。彼らはアートを理解しており、ショーを適応させ、デザインが作品とどのように関わり合っているかを強調する機会により、私はそれを新しい視点で眺めることができました」とコメントしました。

なぜ自身が住む街でアーカイブを展示するのに最初は消極的だったのか尋ねられたとき、バートンは「私がここに住んでいるからです… 2006年にMoMAでこれが最初に起こったとき、キュレーターたちが2年間ものをテキストし、私はまったく知りませんでした。ですから、彼らがそこで何をしたかを見て、本当にショックを受けました。部屋で何かを描いているときなど、そういうことは期待していない… あまり思っていたよりも薄っぺらな部分があったんです。そのような感情を味わいたくはありませんでした」と語っています。

ティム・バートン。撮影｜マット・クロシック/PAメディアアサインメント

しかし、デザイン博物館のチームの熱意に感銘を受け、ディレクター兼CEOのティム・マーロウとキュレーターのマリア・マクリントックに対し、「不思議で美しい幻想の館の中を歩いているような感じでした。それは好きですが、あなたたちはこの場所を本当に美しく、魅力的にしてくれました。「壁にこんなにたくさんのものがあるのを見るのが不思議ですが、ライティングや風水など、やり方が美しいです。だいぶ穏やかに感じさせてくれる。本当に感謝しています」と述べました。

まあ、展示はティム・バートンの承認を得ているようで、私たちもそうです。実際、彼の奇妙で素晴らしい世界を評価する人々にとって見逃せないものと言えるでしょう。