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Interviews:CEO のステファノ・ドメニカリが語る Lamborghini の未来

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男性であれば一度は憧れるであろう高級イタリア車の「Lamborghini(ランボルギーニ)」。その美しいフォルムとパワフルなパフォーマンスが多くの人の心を掴み、いつの時代でも男心を擽り続ける。そんな同メーカーが日本上陸50周年を祝い、10月20日(金)に『東京プリンスホテル』で“Lamborghini Day Tokyo 2017”を開催。今年は炎や空をイメージし、日本限定で5台のみしか製造されなかったAventador S Roadsterをアジア初公開したほか、全国から集まったランボルギーニオーナーによるパレードランでは普段見ることないクラシックモデルから最新モデルが並び、車好きにはたまらない日となった。

そして、そんな記念すべき日のためにイタリアから来日していたCEOのStefano Domenicali(ステファノ・ドメニカリ)に『HYPEBEAST JAPAN』が貴重な単独インタビューを敢行。今回は「Lamborghini」のテクニカルな話ではなく、20年以上モータスポーツ界で活躍してきた人として「Lamborghini」のビジネスビジョン、デザイン、そして彼が考えるスポーツカーの未来について語ってもらった。

– 『ムジェロ・サーキット』でレースディレクター、そして「Ferrari」のF1チームディレクターという経歴を持ち、現在は「FIA Single Seater Commision」の委員長を務めているとお伺いしました。また、レーサーとしてのDNAも充分に持っていると思いますが、今まで築き上げてきたキャリアは「Lamborghini」のCEOを務める上で何か手助けになっていますか?

僕は23年間モータースポーツ界で生きてきたから、今やっていることは僕にとって全て自然のことのように感じるんだ。モータースポーツ魂は僕のハートに残り続けるし、血のように僕の中に流れているからね。それに、これは良いことであって、今まで経験したことをこの新しい挑戦に繋げることができるんだよ。スポーツなど、競争の世界で僕が最も重要だと思うことは「Lamborghini」での挑戦とも重ねることができると思うんだ。例えば、スピードレースでは限られた時間の中で物事を決定して、それを迅速に完了する必要がある。つまり、判断力と決断力がとても重要になっていくんだ。それは今も同じであって、やっていることは違うかもしれないが大切にしなくていけないことだと思うんだ。そして、僕がビジネスを仕切るポジションであっても結局はチームがいて、それぞれ自分たちの仕事をしっかりとこなしているからこそビジネスが成り立っているんだ。モータースポーツでも一緒のことだよ。だから、僕が人生の第1章でやり遂げた経験をベースするのは、第2章にもためになると思うんだ。

– 「Lamborghini」はこれからもEV車は製造していかないとお話しされていたと思いますが、今になってやはりEV車を製造するのではないかという噂も浮上しています。これの真偽はさておき、あなたが思うスポーツカーの未来とはどのようなものなのでしょうか?

現代のオートモーティブ界の大きなトレンドは、自動車の電気化、デジタル化、そして自動運転化。では、我々「Lamborghini」に合った適切な答えは? それはまず運転して楽しい車を作るということを一番に考えないといけないんだ。“運転して楽しい車”とは、人が運転して何か感情が生まれるものでなくてはならないし、他社の車とは違わないといけない。実用性のために購入するのではなく、自分のステータスを感じるため、運転の楽しさを感じるため、そして自分が他人とは違うということを感じるため。テクニカル面でいうと、電気化がオートモーティブの将来の一部だということは否定できないよ。しかしこのトレンドに対して僕達ができることはハイブリッドケーソンだと思っているんだ。それは現代のトレンドのみならず、オートモーティブ界で生きていくためには大事だと思うよ。でも、我々の強みとして忘れていけないのはエンジンの音。感情を生み出す要素の一つだからね。僕たちは自分たちのエンジンに誇りを持っているし、僕たちはそれを皆さんに最大限楽しんでいただけるように努力していくまでなのさ。現時点では僕たちが求めているパフォーマンスレベルに達するための技術仕様を優先してしまうと、我々にとっての中央値を見つけることが難しくなってしまうんだよ。

来年にはこれまで僕たちがシグネチャーとしてきたフォルムとは違った新たなスーパーSUVを発売するんだけど、我々が他社とは違ったエクスクルーシブな車にしたいという気持ちは不変のものだし、これも間違いなく「Lamborghini」なんだ。僕たちが常に重要視しているデザイン、「Lamborghini」だと実感させてくれるような技術を搭載している事実は変わらないよ。スポーツカーとは違い、日常で使える実用性のある車だけど、世間が思う“Lamborghiniのパフォーマンス”を披露することもできるようになっているのさ。

– 「Lamborghini」は70年代ぐらいから“スーパーカー”と呼ばれ、多くが憧れる車として人気を集めてきました。そして、当時20代だった人たちが今となっては50〜60代になっていると思うのですが、「Lamborghini」は今後もこれまでと同じようなマーケットをターゲットしていくのでしょうか? それとも新たな年齢層を狙っていく予定ですか?

実はアメリカの次に強いマーケットは日本なんだ。毎年アメリカでは1,000台以上、日本では約400台ほどを売り上げるんだ。なぜこんなに小さな国が2番目に強いマーケットになれるのか。それはきっと「Lamborghini」が持つ要素を日本人が求めているからだと思うんだ。そして「Lamborghini」を所有している年齢層は50〜60代が多いと思われがちなんだが、現在は若年層が多いんだよ。それはきっと「Lamborghini」だけではなく、多くのメーカーが感じていることだと思うよ。ありがたいことに「Lamborghini」をクールで、憧れの車だと思ってくれる若者が多いからね。だからこそ、僕たちはトレンドセッターであり続けたいと思うんだよ。若者たちのほかにもビジネスに成功し、僕たちの車を純粋に所有したいと思ってくれる人もたくさんいる。自動車メーカーとして成長を見せているからこそ、僕たちはこのような日を設け、クラシックモデルなどを展示し、ブランドのヘリテージやブランド自体の価値を上げていかないといけないと思うんだ。

– イタリアのデザインにはどこか強みと美しさの双方が高次元で宿っているように感じます。まさに“美女と野獣”のよう。ドイツやアメリカのメーカーと比較しても、イタリアのデザインには独特な美しさがあると思います。そんなイタリアのデザインが持つ秘密と何だと思いますか?

イタリアのデザインは、カルチャーを表しているものだと思うんだ。どんなに時を遡ってもイタリアの歴史には“美しさ”が存在していたと思うし、イタリアの美学や感度は他国とはどこか違うはず。それはデザインのみならず、インスピレーションでも素材でも、僕たちはさまざまな物から影響を受け、このような美しい“モノ”を創り上げる。そして、まさに「Lamborghini」はさっき君が言った“美女と野獣”という言葉に当てはまると思う。車の表側は美しいけど、テクノロジーはとても高機能なものを使用している。僕たちの車はエレガントに魅せつつもパワフルな部分も演出することができるんだ。

– 「Lamborghini」はアパレルラインにも力を注いでいると感じますが、それには理由があるのでしょうか? コラボレーションしたいブランドはありますか?

驚くかもしれないけど、「Lamborghini」はいつまでもトレンドセッターでいたいし、ヤングでもいたいんだ。そして、僕たちはユニークで、他とは違ったものを作り上げ、他からリファレンスとしてインスパイアできる存在でいたいんだよ。でも、それだけをベースに考えて、さまざまなことにチャレンジできるならば最高だけど、僕たちは慎重かつ謙虚にならないといけない。僕たちがまず重要視しないといけないのは最強の車を製造すること、それから我々は運転だけはなく、「Lamborghini」らしい美しさのために何か代償となるものをデベロップしなくてはならない。例えば、先月僕たちは新たに女性のCMO、Katia Bassi(カティア・バッシ)を迎えたんだ。女性をCMOというポジションで迎えることで、これまでの「Lamborghini」にはなかったセンスだったり、目線から物事を考えられるようになると思うんだ。世界はどんどん変わっていくし、「Lamborghini」は常に最先端ではなくてはならない。そのために僕たちはギアを変えて、更に速く、誰よりもトレンドセッターとして認識されていけるよう努力したいんだ。

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Source: HYPE BEAST

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