『SSENSE(エッセンス)』は世界最大級のオンラインマーケットプレイスの展開と並行して、コンテンツ、ビジネス、カルチャーの融合を追求し、単なるリテーラーを越えた存在として独自の地位を確立している。そのモントリオールを拠点とする老舗ファッションカンパニーが、地方のヤンキーたちの刺繍に対するこだわりを紐解く最新エディトリアルを公開。“牙をむく刺繍”と題したエピソードでは、日本独自の文化である卒ランや特攻服に焦点を当て、滋賀県で「刺しゅう屋」を営む中川内一広を中心に、それを着る者たちの想いや、唯一無二の文化である刺繍へのこだわりなどに迫っている。
以下は記事の一部抜粋。物語の続きやその他の写真は『ssense.com』からご確認を。
卒ランとは、地方の田舎の不良中学生たちが着るボンタンやドカンと呼ばれる幅のゆったりとした変型ズボン、ハイウエストに切り詰めた短ランといった変型学ランに、特に卒業式用に刺繍を入れたもののことだ。そして義務教育最後の卒業式という晴れの舞台に、一部のヤンキーたちは特別にオーダーした卒ランを着て臨む。カラフルでド派手な卒ランは、黒地の詰襟とは似ても似つかない代物だ。
ヤンキーファッションは1970年頃に東京で生まれ、その後すぐに地方でブームとなり、1980年代に全盛期を迎えた。だが最近ではめっきり見かけなくなっている。卒ランも、学校側が刺繍ランでの卒業式参加を認めなかったり、学ランの学校の数自体が減ったりと、今でも卒ラン文化が残っているのは茨城、愛知、滋賀、大阪、奈良、岡山、福岡、沖縄など、地方のごく一部地域に限られている。
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Source: HYPE BEAST