池袋を中心に、9月1日(土)〜12月9日(日) の100日間にわたって、「東京芸術祭」が開催中です。
東京芸術祭とは、簡潔に言えば、演劇やダンスを中心としたパフォーマンスアートの祭典です。海外から演出家などを招聘したりと世界とつながることも目指しつつ、東京の内外に向けてその多彩で奥深い芸術文化を見せながら、東京が持つ創造力も高めていくことなども視野に入れています。「中長期的には社会課題の解決や人づくり、都市づくり、そしてグローバル化への対応を視野にいれて取り組んでいきます」とのこと。
総合ディレクターには、静岡県舞台芸術センター芸術総監督を務める宮城聰さんを迎えました。静岡県に世界レベルの演劇を呼び込みつつ、自分の作品も作り続けるなど、国内外でも高い評価を得ている方です。
プログラムも、有料のものから無料のものまで幅広くラインナップ。無料とは言え、決して内容が薄いわけではなく、開かれた芸術祭のために、無料プログラムを数多くそろえているというわけです。
フイナム編集部が気になる、プログラムを一部紹介していきます。
現代イタリア演劇を代表する演出家の一人、ジョルジオ・バルベリオ・コルセッティによる『野外劇 三文オペラ』を池袋西口公園で、無料または500円で観られるのは、この芸術祭だけの為せるわざでしょう。
ひとりは木炭画、砂絵、水絵、影絵、アニメーションなどさまざまな手法を使ってイメージを作り、プロジェクタでスクリーンに投影。もうひとりがいくつもの楽器を同時に生演奏。両者のこのローテクなパフォーマンスから、スリリングなアブないサーカス団の一夜限りの公演を描く『ダーク・サーカス』のライブ感は観てみたい。
当代きっての話芸の達人、柳家喬太郎さんと神田松之丞さんが登場する『奈々福の、惚れるひと。』では、何も考えずに笑いたいですね。
全国各地域に根差した表情豊かな民俗舞踊が観られる『伝統芸能@南池袋公園事業 ひとはおどる ―日本の民俗舞踊―』は、日本のグルーヴを体感したい。
演劇の枠をさまざまな方向に革新しているマレビトの会による『福島を上演する』は、福島をもう一度考え直す機会になるかもしれません。
そのほか、さまざまなプログラムが逐一実施されます。下記のホームページから、プログラムやスケジュールをチェックして、ぜひこのとき限り、この場限りでのパフォーマンスを楽しんでください。
後日、フイナムでも「東京芸術祭」を取り上げた記事をアップしますので、ご期待ください。
Text_Shinri Kobayashi
東京芸術祭
http://tokyo-festival.jp/2018/
Source: フィナム