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歴史的背景を持つ、ヴィンテージ古着。人気が高く希少なアイテムの価値は高まり続け、一着に数千万円なんて価格が付くこともしばしば。「こうなってしまってはもう、ヴィンテージは一部のマニアやお金持ちしか楽しめないのか・・・」と諦める声も聞こえてきそうです。
でも、そんなことはありません。実は、現時点で価格が高騰しきっておらず、ヴィンテージとしての楽しみも味わえる隠れた名品もまだまだ存在します。この企画では、そんなアイテムを十倍直昭自身が「令和のマストバイヴィンテージ」として毎週金曜日に連載形式で紹介。第53回は「ヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR)」スタジャン・スカジャン編。

2008年よりヴィンテージショップを運営。その後2021年には、ヴィンテージ総合プラットフォーム VCM(@vcm_vintagecollectionmall)を立ち上げ、来場者を1万人以上を動員する、日本最大級のヴィンテージの祭典「VCM VINTAGE MARKET」を主催している。
また渋谷パルコにて、マーケット型ショップの「VCM MARKET BOOTH」、エルメスジュエリーを専門に取り扱う予約制ショップ「VCM COLLECTION STORE」、イベントスペース「VCM GALLERY」を運営。
2023年10月には初の書籍「Vintage Collectables by VCM」を刊行するなど、ヴィンテージを軸とした様々な分野で活動し、全国のヴィンテージショップとファンを繋げる場の提供や情報発信を行っている。
目次
40年以上の歴史を持つヒステリックグラマー、ブランド名の由来は?
当連載では初登場のブランド、ヒステリックグラマー。名前は聞いたことがあるけど、どんなブランドかはよく知らない、という方も少なくないと思うので、まずはどんなブランドなのかを軽く紹介します。ブランドがスタートしたのは今から40年以上前の1984年。1980年代は、川久保玲さんの「コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)」や、山本耀司さんの「ワイズ(Y’s)」などのデザイナーズブランドが大人気で、中盤からはDCブランドブームが巻き起こります。当時流行っていたのは黒を基調としたモードなスタイルでしたが、ヒステリックグラマー デザイナーの北村信彦さんがブランドの軸に据えたのは、ミリタリーやワーク、アウトドアなどの、いわゆるアメカジ的な要素でした。

Image by: FASHIONSNAP

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と言っても、ヒステリックグラマーには一般的なアメカジブランドとは一線を画した、独自の世界観があります。そのベースとなっているのが、北村さんのカルチャーに対する造詣の深さでしょう。北村さんはもともとロックが大好きで、ファッションの入口はロックミュージシャンが着ている服だったそうです。ヒステリックグラマーというインパクトがあるブランドネームは、「クイーン・オブ・パンク」とも称されるアメリカのミュージシャン、パティ・スミス(Patti Smith)のヒステリックな雰囲気と、ニューウェーブを代表するアメリカのロックバンド、ブロンディ(Blondie)のグラマラスな雰囲気を合体させたものだと、北村さんはインタビューで語っています。
僕が青春時代を送った1990年代、日本のストリートではヒステリックグラマーが大人気でした。日本のストリートスナップ誌「フルーツ(FRUiTS)」では、ヒステリックグラマーを個性的に着こなす当時の日本の若者たちがたくさん掲載されているので、古本屋さんや図書館などで見かけたらチェックしてみてください。

アラーキーや森山大道ともコラボ、根強い人気の理由とは
そんなヒステリックグラマーの人気が、近年再び高まっているように感じます。デザイナーズブランドの過去のアイテムに価値を見出すデザイナーズアーカイヴの流れもありますが、それに加えてヒステリックグラマーが長年取り組んできたカルチャーに関する取り組みが、若者にも響いているのではないでしょうか。ヒステリックグラマーは、日本を代表する写真家である森山大道さんや「アラーキー」というニックネームで知られる荒木経惟さんをはじめ、テリー・リチャードソン(Terry Richardson)やソフィア・コッポラ(Sofia Coppola)などの錚々たるクリエイターの写真集を出版。他にも数多くのミュージシャンや映画などとコラボレーションしているうえ、音楽やアートに関するイベントも開催しているんです。ヒステリックグラマーがいつまでも古臭くならないのは、そういった他のカルチャーなどを貪欲に吸収する姿勢に秘密があるような気がします。
ヒステリックグラマーの魅力のひとつが、古き良きアメリカのカルチャーを想起させるポップなデザイン。特に、セクシーなモチーフは、ヒステリックグラマーのお家芸と言えるでしょう。こちらはブランド初期に用いられていた通称「ママタグ」が付いている、1980年代の同ブランドを代表するアイテムです。モチーフがモチーフだけにちょっと着る人は選ぶかもしれませんが(笑)、かなりクールな一着だと思います。

Image by: FASHIONSNAP

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こちらは同じモチーフのスタジャンです。ウール×レザーの素材感とシックなカラーが相まって、かなり落ち着いた印象になっていますね。

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ヒステリックグラマーは、こういった女性をモチーフにしたイラストや、アメリカのサブカルチャーをファッションに昇華させるのが大得意。ブランドスタート時から今までそのスタンスを貫いているのも、根強い人気の要因でしょう。最初に紹介したブラックのスカジャンからも、ネズミのイラストで知られるアメリカのローブローアーティスト エド・ロス(Ed Roth)のような雰囲気が感じられます。
今回ピックアップしたアイテムは、オンラインストアを中心に展開するヴィンテージショップ「カイギャク(KAIGYAK)」からお借りしました。ヒステリックグラマーはストリートファッションの文脈だけでなく、Y2K要素も併せ持っている稀有なブランド。最近ではブラックピンク(BLACKPINK)やBTSなどのK-POPミュージシャンも多く着用しているので、今後ヴィンテージアイテムの注目度もさらに高まりそうです。
編集:山田耕史 語り:十倍直昭

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歴史的背景を持つ、ヴィンテージ古着。人気が高く希少なアイテムの価値は高まり続け、一着に数千万円なんて価格が付くこともしばしば。「こうなってしまってはもう、ヴィンテージは一部のマニアやお金持ちしか楽しめないのか・・・」と諦める声も聞こえてきそうです。
でも、そんなことはありません。実は、現時点で価格が高騰しきっておらず、ヴィンテージとしての楽しみも味わえる隠れた名品もまだまだ存在します。この企画では、そんなアイテムを十倍直昭自身が「令和のマストバイヴィンテージ」として毎週金曜日に連載形式で紹介。第53回は「ヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR)」スタジャン・スカジャン編。

2008年よりヴィンテージショップを運営。その後2021年には、ヴィンテージ総合プラットフォーム VCM(@vcm_vintagecollectionmall)を立ち上げ、来場者を1万人以上を動員する、日本最大級のヴィンテージの祭典「VCM VINTAGE MARKET」を主催している。
また渋谷パルコにて、マーケット型ショップの「VCM MARKET BOOTH」、エルメスジュエリーを専門に取り扱う予約制ショップ「VCM COLLECTION STORE」、イベントスペース「VCM GALLERY」を運営。
2023年10月には初の書籍「Vintage Collectables by VCM」を刊行するなど、ヴィンテージを軸とした様々な分野で活動し、全国のヴィンテージショップとファンを繋げる場の提供や情報発信を行っている。
40年以上の歴史を持つヒステリックグラマー、ブランド名の由来は?
当連載では初登場のブランド、ヒステリックグラマー。名前は聞いたことがあるけど、どんなブランドかはよく知らない、という方も少なくないと思うので、まずはどんなブランドなのかを軽く紹介します。ブランドがスタートしたのは今から40年以上前の1984年。1980年代は、川久保玲さんの「コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)」や、山本耀司さんの「ワイズ(Y’s)」などのデザイナーズブランドが大人気で、中盤からはDCブランドブームが巻き起こります。当時流行っていたのは黒を基調としたモードなスタイルでしたが、ヒステリックグラマー デザイナーの北村信彦さんがブランドの軸に据えたのは、ミリタリーやワーク、アウトドアなどの、いわゆるアメカジ的な要素でした。

Image by: FASHIONSNAP

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と言っても、ヒステリックグラマーには一般的なアメカジブランドとは一線を画した、独自の世界観があります。そのベースとなっているのが、北村さんのカルチャーに対する造詣の深さでしょう。北村さんはもともとロックが大好きで、ファッションの入口はロックミュージシャンが着ている服だったそうです。ヒステリックグラマーというインパクトがあるブランドネームは、「クイーン・オブ・パンク」とも称されるアメリカのミュージシャン、パティ・スミス(Patti Smith)のヒステリックな雰囲気と、ニューウェーブを代表するアメリカのロックバンド、ブロンディ(Blondie)のグラマラスな雰囲気を合体させたものだと、北村さんはインタビューで語っています。
僕が青春時代を送った1990年代、日本のストリートではヒステリックグラマーが大人気でした。日本のストリートスナップ誌「フルーツ(FRUiTS)」では、ヒステリックグラマーを個性的に着こなす当時の日本の若者たちがたくさん掲載されているので、古本屋さんや図書館などで見かけたらチェックしてみてください。

アラーキーや森山大道ともコラボ、根強い人気の理由とは
そんなヒステリックグラマーの人気が、近年再び高まっているように感じます。デザイナーズブランドの過去のアイテムに価値を見出すデザイナーズアーカイヴの流れもありますが、それに加えてヒステリックグラマーが長年取り組んできたカルチャーに関する取り組みが、若者にも響いているのではないでしょうか。ヒステリックグラマーは、日本を代表する写真家である森山大道さんや「アラーキー」というニックネームで知られる荒木経惟さんをはじめ、テリー・リチャードソン(Terry Richardson)やソフィア・コッポラ(Sofia Coppola)などの錚々たるクリエイターの写真集を出版。他にも数多くのミュージシャンや映画などとコラボレーションしているうえ、音楽やアートに関するイベントも開催しているんです。ヒステリックグラマーがいつまでも古臭くならないのは、そういった他のカルチャーなどを貪欲に吸収する姿勢に秘密があるような気がします。
ヒステリックグラマーの魅力のひとつが、古き良きアメリカのカルチャーを想起させるポップなデザイン。特に、セクシーなモチーフは、ヒステリックグラマーのお家芸と言えるでしょう。こちらはブランド初期に用いられていた通称「ママタグ」が付いている、1980年代の同ブランドを代表するアイテムです。モチーフがモチーフだけにちょっと着る人は選ぶかもしれませんが(笑)、かなりクールな一着だと思います。

Image by: FASHIONSNAP

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こちらは同じモチーフのスタジャンです。ウール×レザーの素材感とシックなカラーが相まって、かなり落ち着いた印象になっていますね。

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ヒステリックグラマーは、こういった女性をモチーフにしたイラストや、アメリカのサブカルチャーをファッションに昇華させるのが大得意。ブランドスタート時から今までそのスタンスを貫いているのも、根強い人気の要因でしょう。最初に紹介したブラックのスカジャンからも、ネズミのイラストで知られるアメリカのローブローアーティスト エド・ロス(Ed Roth)のような雰囲気が感じられます。
今回ピックアップしたアイテムは、オンラインストアを中心に展開するヴィンテージショップ「カイギャク(KAIGYAK)」からお借りしました。ヒステリックグラマーはストリートファッションの文脈だけでなく、Y2K要素も併せ持っている稀有なブランド。最近ではブラックピンク(BLACKPINK)やBTSなどのK-POPミュージシャンも多く着用しているので、今後ヴィンテージアイテムの注目度もさらに高まりそうです。
編集:山田耕史 語り:十倍直昭

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