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イギリスのスポーツカーブランド(であった)「ロータス(LOTUS)」は、現行のラインアップに残っているミドシップスポーツモデル“エミーラ(Emira)”が最後の内燃機関車(エンジン車)になることが決定している。「ロータス」と言えばやっぱり、ピュアでシンプルなスポーツカーのイメージが強く、ライトウェイトな「ロータス」が大好き、という人も多いと思う。だが、この英国の伝統のスポーツカーブランドは、2017年に中国の吉利(ジーリー)傘下に入ってから、フル電動モデルのラグジュアリーブランドへ! という方向に舵を切っている。2022年発表の“エレトレ(Eletre)”は100%電気自動車のSUVであるし、2023年発表の“エメヤ(Emeya)”はエレクトリック・GT(グランドツアラー)車。4ドアモデルの発売が2台続いていて、現行車で買えるラインアップは、前出の“エミーラ”とこれら“エレトレ”&“エメヤ”の3車種(うち2台がEV)だ。“エヴァイア(Evija)”と“ロータス セオリー1(LOTUS THEORY 1)”が限定のスペシャリティカーとして発表されているが、これらもEV。これからのライバルは「ポルシェ(Porsche)や、先に100%電気自動車メーカーへと変貌する「Jaguar(ジャガー)」と言わんばかりである。

さて、このように時代に合わせて新しくなってきている最新「ロータス」2台、“エメヤ”と“エレトレ”に試乗しませんか? という案内が来た。快諾してリクエストした日時に「ロータス」ジャパンのある虎ノ門ヒルズの駐車場へ行くと、“エメヤR”と“エレトレR”が用意されていた。どちらも最上級グレードのRだ。往路が“エメヤR”で、復路が“エレトレR”を運転することになった。過去4台ともガチの内燃機関のスポーツカーしか所有したことのない筆者は、新しい「ロータス」2台に一瞬たじろいだが、外見は悪くない。“エレトレ”の外見は、むしろ好きかもしれない。

EV主力にプレミアム化していく現 LOTUS 2台に試乗した ロータス エレトレ(Eletre) エメヤ(Emeya)
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まず、往路でテストドライブしたのは、4ドアスポーツクーペな形のした“エメヤR”だ。ちなみにこの“エメヤR”の0-100km/h加速は2.8秒以下らしい。単にエレクトリック・GTではなく、エレクトリック・ハイパーGTというだけのことはある。もちろん、この世界最速系の加速力を日本の公道で試せるわけではないが、アクセルを踏んでそのクイックな軽さに驚いたので加速力に嘘はないだろう。ちなみに、“エメヤR”の車両重量は2,575kg(ドライバー75kg含む)。めっちゃ重いが、その重さは微塵も感じない。かつての「ロータス」“Elise”は、900kgほどだったと記憶しているけど、電動化した「ロータス」は電気の力で軽快さを生み出せている。

EV主力にプレミアム化していく現 LOTUS 2台に試乗した ロータス エレトレ(Eletre) エメヤ(Emeya)
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ハンドリングの感覚もダイレクトだ。「ロータス」の“エメヤ”も“エレトレ”も電気機械式パワーステアリングを採用していて、このシステムは、「ロータス」の特徴である、ドライバーの入力に対するピュアで真に繋がった感触、フィードバック、直感的な反応を実現するため綿密に調整されているらしい。

“エメヤR”には、マッサージ機能などもついていたが、個人的に“あ、こういう方向でドライバーを楽しませようとしているんだ”と感じたのはパドルシフトである。左のパドルシフトは、回生ブレーキが4段階調整できるようになっており、右のパドルシフトは、スポーツやツアーなど5つの走行モードを選択できるようになっている。

基本的にスポーツモードで走行し、回生ブレーキの段階を確かめつつ、同乗者と会話を楽しみながら箱根に向かった。あっという間に到着。会話が弾むクルマは良い車だと言える。スポーツカー系のタイトなフィーリングは程よくありつつも、路面からの余計なショックは、アダプティブダンピングシステムがうまく遮断してくれて気にならなかったのかな、と想像した。

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箱根から都内へ戻るため、“エレトレR”に乗り換えた。こちらは、実用的で多用途なファミリー向けハイパーSUVとして登場している。0-100km/hは3秒未満という。デュアルモーター搭載のピュアエレクトリックSUVとしては世界最速らしい。恐るべしスピード。

“エレトレR”は、「フェラーリ(Ferrari)」の“プロサングエ”や「アストンマーティン(Aston Martin)」の“DBX”などの美少年系SUVにも引けを取らないほど見た目はシャープ。そして、同様にその体躯は5mを超える。しかし、箱根のワインディングは、その巨躯を感じることなくスムーズに走行できた。少し渋滞していたので、ワインディングを攻めるようなことをしなかったが、それよりもなにより、箱根の自然のなかを静かな“電気自動車で走る”という体験が心地よかった。SUVだから背も高く遠くも見渡せた。あ、これは確かに、かつての「ロータス」では味わえなかったな、と。そんなことを考えていた。

新しくなった「ロータス」の“エメヤR”と“エレトレR”は申し分なかった。ただあえてのデメリットを書くと、値段もプレミア化している点だ。“エメヤR”は2268万2000円、“エレトレR”は、2324万3000円。そして、乗ったぞ!というアジは薄かったかもしれない。かつての「ロータス」ファンからすると求めているものと違うかもしれないラグジュアリー感だが、この現「ロータス」のラインアップは、今後ピュアスポーツEVを作るための戦略的SUVとGTだったと理解すればいいのかもしれない。というわけで「ロータス」さん、次回はEVのピュアスポーツカーをできれば庶民の届く価格で出してくれることを期待したいし、リクエストしたい。

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イギリスのスポーツカーブランド(であった)「ロータス(LOTUS)」は、現行のラインアップに残っているミドシップスポーツモデル“エミーラ(Emira)”が最後の内燃機関車(エンジン車)になることが決定している。「ロータス」と言えばやっぱり、ピュアでシンプルなスポーツカーのイメージが強く、ライトウェイトな「ロータス」が大好き、という人も多いと思う。だが、この英国の伝統のスポーツカーブランドは、2017年に中国の吉利(ジーリー)傘下に入ってから、フル電動モデルのラグジュアリーブランドへ! という方向に舵を切っている。2022年発表の“エレトレ(Eletre)”は100%電気自動車のSUVであるし、2023年発表の“エメヤ(Emeya)”はエレクトリック・GT(グランドツアラー)車。4ドアモデルの発売が2台続いていて、現行車で買えるラインアップは、前出の“エミーラ”とこれら“エレトレ”&“エメヤ”の3車種(うち2台がEV)だ。“エヴァイア(Evija)”と“ロータス セオリー1(LOTUS THEORY 1)”が限定のスペシャリティカーとして発表されているが、これらもEV。これからのライバルは「ポルシェ(Porsche)や、先に100%電気自動車メーカーへと変貌する「Jaguar(ジャガー)」と言わんばかりである。

さて、このように時代に合わせて新しくなってきている最新「ロータス」2台、“エメヤ”と“エレトレ”に試乗しませんか? という案内が来た。快諾してリクエストした日時に「ロータス」ジャパンのある虎ノ門ヒルズの駐車場へ行くと、“エメヤR”と“エレトレR”が用意されていた。どちらも最上級グレードのRだ。往路が“エメヤR”で、復路が“エレトレR”を運転することになった。過去4台ともガチの内燃機関のスポーツカーしか所有したことのない筆者は、新しい「ロータス」2台に一瞬たじろいだが、外見は悪くない。“エレトレ”の外見は、むしろ好きかもしれない。

EV主力にプレミアム化していく現 LOTUS 2台に試乗した ロータス エレトレ(Eletre) エメヤ(Emeya)
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まず、往路でテストドライブしたのは、4ドアスポーツクーペな形のした“エメヤR”だ。ちなみにこの“エメヤR”の0-100km/h加速は2.8秒以下らしい。単にエレクトリック・GTではなく、エレクトリック・ハイパーGTというだけのことはある。もちろん、この世界最速系の加速力を日本の公道で試せるわけではないが、アクセルを踏んでそのクイックな軽さに驚いたので加速力に嘘はないだろう。ちなみに、“エメヤR”の車両重量は2,575kg(ドライバー75kg含む)。めっちゃ重いが、その重さは微塵も感じない。かつての「ロータス」“Elise”は、900kgほどだったと記憶しているけど、電動化した「ロータス」は電気の力で軽快さを生み出せている。

EV主力にプレミアム化していく現 LOTUS 2台に試乗した ロータス エレトレ(Eletre) エメヤ(Emeya)
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ハンドリングの感覚もダイレクトだ。「ロータス」の“エメヤ”も“エレトレ”も電気機械式パワーステアリングを採用していて、このシステムは、「ロータス」の特徴である、ドライバーの入力に対するピュアで真に繋がった感触、フィードバック、直感的な反応を実現するため綿密に調整されているらしい。

“エメヤR”には、マッサージ機能などもついていたが、個人的に“あ、こういう方向でドライバーを楽しませようとしているんだ”と感じたのはパドルシフトである。左のパドルシフトは、回生ブレーキが4段階調整できるようになっており、右のパドルシフトは、スポーツやツアーなど5つの走行モードを選択できるようになっている。

基本的にスポーツモードで走行し、回生ブレーキの段階を確かめつつ、同乗者と会話を楽しみながら箱根に向かった。あっという間に到着。会話が弾むクルマは良い車だと言える。スポーツカー系のタイトなフィーリングは程よくありつつも、路面からの余計なショックは、アダプティブダンピングシステムがうまく遮断してくれて気にならなかったのかな、と想像した。

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箱根から都内へ戻るため、“エレトレR”に乗り換えた。こちらは、実用的で多用途なファミリー向けハイパーSUVとして登場している。0-100km/hは3秒未満という。デュアルモーター搭載のピュアエレクトリックSUVとしては世界最速らしい。恐るべしスピード。

“エレトレR”は、「フェラーリ(Ferrari)」の“プロサングエ”や「アストンマーティン(Aston Martin)」の“DBX”などの美少年系SUVにも引けを取らないほど見た目はシャープ。そして、同様にその体躯は5mを超える。しかし、箱根のワインディングは、その巨躯を感じることなくスムーズに走行できた。少し渋滞していたので、ワインディングを攻めるようなことをしなかったが、それよりもなにより、箱根の自然のなかを静かな“電気自動車で走る”という体験が心地よかった。SUVだから背も高く遠くも見渡せた。あ、これは確かに、かつての「ロータス」では味わえなかったな、と。そんなことを考えていた。

新しくなった「ロータス」の“エメヤR”と“エレトレR”は申し分なかった。ただあえてのデメリットを書くと、値段もプレミア化している点だ。“エメヤR”は2268万2000円、“エレトレR”は、2324万3000円。そして、乗ったぞ!というアジは薄かったかもしれない。かつての「ロータス」ファンからすると求めているものと違うかもしれないラグジュアリー感だが、この現「ロータス」のラインアップは、今後ピュアスポーツEVを作るための戦略的SUVとGTだったと理解すればいいのかもしれない。というわけで「ロータス」さん、次回はEVのピュアスポーツカーをできれば庶民の届く価格で出してくれることを期待したいし、リクエストしたい。

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