Rewrite
トッド・スナイダー(Todd Snyder)がアメリカ最古のアウトドアウェアブランド、〈Woolrich(ウールリッチ)〉のクリエイティブ・ディレクターに抜擢され、〈WOOLRICH BLACK LABEL(ウールリッチ ブラック レーベル)〉を立ち上げた。2024年1月のピッティ・イマージネ・ウオモで披露されたコレクションは賞賛の嵐に包まれた。世界に先駆けて『伊勢丹新宿店メンズ館』1階でポップアップストアが行われるのに合わせ、来日したトッド・スナイダーの頭のなかをのぞかせてもらった。
ヘリテージ、モダン、ラグジュアリー、ストリート、テクノロジー。以上のキーワードをひっくるめればラギッド・ラグジュアリー
Hypebeast:クリエイティブ・ディレクター就任、おめでとうございます。まずは率直にその感想をお聞かせください。
光栄なこと。このひと言に尽きる。すでに200年近い歴史があり、Woolrichはつねにアメリカ人とともにあったブランドですからね。個人的なファースト・ウールリッチはおそらくウールのオーバーシャツだと思う。
ということは初デートに着ていったのもWoolrich、とか。
それはありません。Woolrichというブランドは親から子へと譲られるものでしたからね。
なるほど。色気づいた少年にとって父のお下がりはちょっとあれですね。
イグゥザァクトリー(笑)。
あなたがいうように、Woolrichはあなたたちアメリカ人に空気のように溶け込んでいるブランドです。そんなブランドをどのように料理したのでしょうか。
ヘリテージ、モダン、ラグジュアリー、ストリート、テクノロジーという5つのキーワードを念頭においてブラッシュアップしました。以上のキーワードをひっくるめればラギッド・ラグジュアリーということになる。
具体的には?
ファーストシーズンではWoolrichのアイコンであるバッファローチェックを俎上に載せた。ひとつはフルレングスのダウンコート。化繊にまとわせることであらたな可能性を探りました。もうひとつはおなじみのオーバーシャツで、こちらはカシミアに置き換えました。
現代のテクノロジーとラグジュアリーなファブリックが勘どころというわけですね。
いずれも軽やかで暖かい。ウールはチクチクするし、防寒性を高めようと思えば重くなるけれど、当時にしてみれば最良の素材だった。だからつくり手たちは迷わずウールを使いました。しかし、いまは別の選択肢もある。数多ある選択肢のなかからぼくが選んだのがナイロンであり、カシミアだったんです。
21世紀を生きる我々のライフスタイルを考えたときにはなるほど賢明な判断です。では、伝統はどのように守りましたか。
たとえばくだんのダウンコートにはシボ感があるナイロンを選びました。そこに転写プリントを施すことで往年の風合いに近づけようと思ったんです。出来栄えはどうかって? みてのとおり、申し分がない。肝心のバッファローチェックはそのすべてがアーカイブからピックアップしたものです。シルエットもそう。ケースバイケースですが、CPOジャケットをベースにした一着は当時の型紙をそのまま使っている。
そのジャケットのもうひとつの見どころはウールにリフレクター糸を織り込んでいるところ。一見、古き良きCPOジャケットだけれど、こいつは暗闇で光る。リフレクター自体アウトドアウェア由来の素材だし、昔のカタログに載っていたって不思議じゃないでしょ?
これならお下がりだって欲しい。
(満面の笑みを浮かべて)アメカジにはこうあらねばならないというのがありました。しかしそこにとらわれるとコスプレになりかねない。いまこの時代の新鮮な空気を取り込んでブラッシュアップすることはとても大切なことなんです。アイデアの引き出しはいくらでもありますよ。そのための努力はさんざん重ねてきましたからね。
伝統を重んじつつ、ブラッシュアップする──。そのデザイン・アプローチが冴えたのがコラボレーションでしたね。L.L.Bean、Champion、CONVERSE、TIMEX、New Balance……。オウンレーベルのTodd Snyderではさまざまなブランドとコラボレーションし、ことごとく目利きを唸らせてきました。ところがそこにWoolrichの名はない。
よく気づきましたね。
たしかRALPH LAUREN在籍時にはバッファローチェックの生地を仕入れてコレクションもつくられていますよね。つまり縁がなかったというわけではない。自身のブランドで取り組まなかった理由はなんですか。
Woolrichはすでに偉大なクリエイターとさんざんコラボレーションしてきましたからね。ぼくの出る幕ではないと思ったんです。
謙遜ですね。むしろ真打ち登場という感じです。
ありがとう(笑)。
ちなみに今後、コラボレーションをする予定はありますか?
可能性は否定しませんが、いまのところその計画はありません。
では最後に Woolrichのクリエイティブ・ディレクターとして目指すところは?
200年続いた歴史を次代につなぐことですね。それがぼくに与えられた使命です。
(取材の礼をいうと、トッドはこれをみてもらうのが一番じゃないかなといってスマホを取り出した)
ぼくがやりたいことはこのクルマがまさにかたちにしている。ヘリテージがあって、ラグジュアリーなどの切り口で果敢にブラッシュアップしています。
(スマホを覗き込んで)DEFENDER 90(ディフェンダー 90)ですね。それはもしや愛車ですか?
そうです。2年前に購入しました。奇妙なことにWoolrichから声がかかったのはそれからしばらくのことでした。
DEFENDERが導いてくれたのかもしれませんね。
トッド・スナイダー(Todd Snyder)
〈OLD NAVY(オールドネイビー)〉や〈RALPH LAUREN(ラルフ ローレン)〉、〈J.CREW(J.クルー)〉でキャリアを積む。J.CREW時代にオープンしたコンセプトショップ、THE LIQUOR STORE(ザ・リカーストア)は大きな話題を呼んだ。2011-12FWにニューヨークコレクションでデビュー。
WOOLRICH BLACK LABEL
ポップアップストア情報会場:『阪急メンズ大阪』1階
住所:大阪府大阪市北区角田町7-10
会期:2024年11月6日(水)〜11月12日(火)会場:『GINZA SIX』4階
住所:東京都中央区銀座6丁目10-1
会期:2024年11月13日(水)〜12月10日(火)
in HTML format, including tags, to make it appealing and easy to read for Japanese-speaking readers aged 20 to 40 interested in fashion. Organize the content with appropriate headings and subheadings (h1, h2, h3, h4, h5, h6), translating all text, including headings, into Japanese. Retain any existing tags from
トッド・スナイダー(Todd Snyder)がアメリカ最古のアウトドアウェアブランド、〈Woolrich(ウールリッチ)〉のクリエイティブ・ディレクターに抜擢され、〈WOOLRICH BLACK LABEL(ウールリッチ ブラック レーベル)〉を立ち上げた。2024年1月のピッティ・イマージネ・ウオモで披露されたコレクションは賞賛の嵐に包まれた。世界に先駆けて『伊勢丹新宿店メンズ館』1階でポップアップストアが行われるのに合わせ、来日したトッド・スナイダーの頭のなかをのぞかせてもらった。
ヘリテージ、モダン、ラグジュアリー、ストリート、テクノロジー。以上のキーワードをひっくるめればラギッド・ラグジュアリー
Hypebeast:クリエイティブ・ディレクター就任、おめでとうございます。まずは率直にその感想をお聞かせください。
光栄なこと。このひと言に尽きる。すでに200年近い歴史があり、Woolrichはつねにアメリカ人とともにあったブランドですからね。個人的なファースト・ウールリッチはおそらくウールのオーバーシャツだと思う。
ということは初デートに着ていったのもWoolrich、とか。
それはありません。Woolrichというブランドは親から子へと譲られるものでしたからね。
なるほど。色気づいた少年にとって父のお下がりはちょっとあれですね。
イグゥザァクトリー(笑)。
あなたがいうように、Woolrichはあなたたちアメリカ人に空気のように溶け込んでいるブランドです。そんなブランドをどのように料理したのでしょうか。
ヘリテージ、モダン、ラグジュアリー、ストリート、テクノロジーという5つのキーワードを念頭においてブラッシュアップしました。以上のキーワードをひっくるめればラギッド・ラグジュアリーということになる。
具体的には?
ファーストシーズンではWoolrichのアイコンであるバッファローチェックを俎上に載せた。ひとつはフルレングスのダウンコート。化繊にまとわせることであらたな可能性を探りました。もうひとつはおなじみのオーバーシャツで、こちらはカシミアに置き換えました。
現代のテクノロジーとラグジュアリーなファブリックが勘どころというわけですね。
いずれも軽やかで暖かい。ウールはチクチクするし、防寒性を高めようと思えば重くなるけれど、当時にしてみれば最良の素材だった。だからつくり手たちは迷わずウールを使いました。しかし、いまは別の選択肢もある。数多ある選択肢のなかからぼくが選んだのがナイロンであり、カシミアだったんです。
21世紀を生きる我々のライフスタイルを考えたときにはなるほど賢明な判断です。では、伝統はどのように守りましたか。
たとえばくだんのダウンコートにはシボ感があるナイロンを選びました。そこに転写プリントを施すことで往年の風合いに近づけようと思ったんです。出来栄えはどうかって? みてのとおり、申し分がない。肝心のバッファローチェックはそのすべてがアーカイブからピックアップしたものです。シルエットもそう。ケースバイケースですが、CPOジャケットをベースにした一着は当時の型紙をそのまま使っている。
そのジャケットのもうひとつの見どころはウールにリフレクター糸を織り込んでいるところ。一見、古き良きCPOジャケットだけれど、こいつは暗闇で光る。リフレクター自体アウトドアウェア由来の素材だし、昔のカタログに載っていたって不思議じゃないでしょ?
これならお下がりだって欲しい。
(満面の笑みを浮かべて)アメカジにはこうあらねばならないというのがありました。しかしそこにとらわれるとコスプレになりかねない。いまこの時代の新鮮な空気を取り込んでブラッシュアップすることはとても大切なことなんです。アイデアの引き出しはいくらでもありますよ。そのための努力はさんざん重ねてきましたからね。
伝統を重んじつつ、ブラッシュアップする──。そのデザイン・アプローチが冴えたのがコラボレーションでしたね。L.L.Bean、Champion、CONVERSE、TIMEX、New Balance……。オウンレーベルのTodd Snyderではさまざまなブランドとコラボレーションし、ことごとく目利きを唸らせてきました。ところがそこにWoolrichの名はない。
よく気づきましたね。
たしかRALPH LAUREN在籍時にはバッファローチェックの生地を仕入れてコレクションもつくられていますよね。つまり縁がなかったというわけではない。自身のブランドで取り組まなかった理由はなんですか。
Woolrichはすでに偉大なクリエイターとさんざんコラボレーションしてきましたからね。ぼくの出る幕ではないと思ったんです。
謙遜ですね。むしろ真打ち登場という感じです。
ありがとう(笑)。
ちなみに今後、コラボレーションをする予定はありますか?
可能性は否定しませんが、いまのところその計画はありません。
では最後に Woolrichのクリエイティブ・ディレクターとして目指すところは?
200年続いた歴史を次代につなぐことですね。それがぼくに与えられた使命です。
(取材の礼をいうと、トッドはこれをみてもらうのが一番じゃないかなといってスマホを取り出した)
ぼくがやりたいことはこのクルマがまさにかたちにしている。ヘリテージがあって、ラグジュアリーなどの切り口で果敢にブラッシュアップしています。
(スマホを覗き込んで)DEFENDER 90(ディフェンダー 90)ですね。それはもしや愛車ですか?
そうです。2年前に購入しました。奇妙なことにWoolrichから声がかかったのはそれからしばらくのことでした。
DEFENDERが導いてくれたのかもしれませんね。
トッド・スナイダー(Todd Snyder)
〈OLD NAVY(オールドネイビー)〉や〈RALPH LAUREN(ラルフ ローレン)〉、〈J.CREW(J.クルー)〉でキャリアを積む。J.CREW時代にオープンしたコンセプトショップ、THE LIQUOR STORE(ザ・リカーストア)は大きな話題を呼んだ。2011-12FWにニューヨークコレクションでデビュー。
WOOLRICH BLACK LABEL
ポップアップストア情報会場:『阪急メンズ大阪』1階
住所:大阪府大阪市北区角田町7-10
会期:2024年11月6日(水)〜11月12日(火)会場:『GINZA SIX』4階
住所:東京都中央区銀座6丁目10-1
会期:2024年11月13日(水)〜12月10日(火)
and integrate them seamlessly into the new content without adding new tags. Ensure the new content is fashion-related, written entirely in Japanese, and approximately 1500 words. Conclude with a “結論” section and a well-formatted “よくある質問” section. Avoid including an introduction or a note explaining the process.