Rewrite
次世代を担うデザイナーやアーティスト、ミュージシャンといった若きクリエイターたちにスポットライトを当てる連載企画 “On The Rise”。第16回目となる今回は、ノスタルジックで表現力豊かな歌声が話題となっているシンガー Hana Hope(ハナ ホープ)にフォーカスする。
2006年に東京都で生まれたHana Hopeは、2019年に開催されたYMO結成40周年を記念したトリビュートコンサート Yellow Magic Children(イエロー・マジック・チルドレン)に13歳で参加したことをきっかけに、シンガーとしての活動を本格的にスタートさせる。そして多くのトップミュ-ジシャンよりヴォーカリストとしてのオファーを受け、高橋幸宏や佐橋佳幸、細野晴臣、ROTH BART BARON、TOWA TEI、鈴木慶一、am8など錚々たるアーティストと共演を果たし、2021年には細田守監督の映画『竜とそばかすの姫』で声優としてもデビューした。そこから各界よりますます注目を集め、2022年にはアーティスト Hana Hopeとして自身の作品“Sentiment / Your Song”をリリースしている。そんなHana Hopeが、先日の8月7日(水)に新曲“サマータイム・ブルース”をデジタルシングルとして配信を開始し、本作のMV/ジャケット写真を含めたビジュアルクリエイティブを『Hypebae Japan(ハイプベイジャパン)』がプロデュースおよび制作を担当した。
そこで今回は、オーガニックでありながら洗練されたHana Hopeの魅力をインタビューにて紐解き、音楽が好きになってから実際にキャリアを始めたきっかけやこれまでの活動、そして新曲“サマータイム・ブルース”について語ってもらった。
Hypebeast : まずは、Hana Hopeさんのルーツから聞いてもいいですか?
Hana Hope : お父さんがアメリカ人でペンシルベニア出身で、お母さんは日本人なんですよ。なので私自身は、東京生まれ東京育ちのハーフなんですよね。
楽曲の中で度々登場するナチュラルな英語はどのように学ばれたのでしょうか?
小さい頃は日本語が第1言語だったのですが、インターナショナルスクールに通うようになってからはメインの言語が英語に変わっていきました。今となっては英語のほうがよりスムーズにコミュニケーションをとれるのですが、日本語も喋るように心がけています。
今後は海外で活動することも視野に入れていますか?
生まれ育った日本にリスペクトを込めて、日本を拠点に音楽を作っていたいなと思っています。じつは来年からアメリカの大学で学ぶ予定なんですが、その想いは変わっていません。
最近18歳を迎え、自由な時間が増えたことで、色々な経験とか新しい人たちに出会う機会が増えたんですよね。そうなると、その視点で再び日本を見たり、冒険してみたいという気持ちになり始め、国内を拠点にしているアーティストたちとももっと会ってみたくなりました。
音楽に興味を持つようになったきっかけについて教えてください。
幼い時から身近なところに音楽がありました。両親はどちらも音楽好きで、お母さんはギターやピアノを弾いていましたね。なので、常に音楽が私のそばにある状況で、家族に支えられながらクリエティティブな才能が育っていった気がします。ある意味、生まれた時から音楽は私の人生にとって欠かせない要素の1つになっていたのかもしれませんね。
シンガーを意識し始めたのはいつ頃ですか?
12歳の時に『アメリカズ・ゴット・タレント』を観ていたら、そこにGrace VanderWaal(グレース・ヴァンダーウォール)というウクレレを弾くシンガーソングライターが登場したんですけど、その瞬間から私は“I wanna be that Girl!!(あの子みたいになりたい)”ってなったんですよ。そこから彼女にすごい憧れて、私もウクレレの弾き語りをYouTubeとかを見て練習をして、デビューするまでは小さなライブショーとかで少しずつ経験を積み重ねていきました。
実際に人前で歌ったりパフォーマンスをすることへの不安とか抵抗はなかったんですか?
ちょっとした緊張とかはあったかもしれませんが、初めてウクレレを持って人の前で歌を披露してからは、人前で歌うことがものすごく楽しいと感じましたね。もともと、なんでもいいから楽器をやれっておじいちゃんが言っていたので、本当にやりたいことをナチュラルにやってきたという感覚です。
その当時はどういった楽曲を歌っていたんですか?
だいたいはカバー曲だったんですけど、オリジナルの楽曲も披露していてました。
その頃、お父さんの誕生日に私が出演するライブショーがあったので、お父さんのために作った『Mr. Super Hero』というオリジナル曲を歌ったんですよ。今思い返すとすごく可愛いらしいなって思っちゃうんですけど(笑)、当時は12歳くらいだし、お父さんは感動して号泣していたので、結果としていい思い出になっていますね。
素敵な思い出ですね。ちなみに音楽以外の好きなことや趣味などはありますか?
小さい頃から音楽と同じくらい、本を読むのも好きでしたね。ジャンルは幅広くて、フィクションからノンフィクションまで様々な書籍を読んできました。もちろん(読書は)音楽へのインスピレーションにもなっているのですが、実際に歌詞を書くにあたって、ストーリーテーリングの能力も読書によって鍛えられたと思っています。
今でも本は読まれているのでしょうか?
そうですね。今も変わらず本は読んでいます。とくに旅行先で読書をするのが好きで、そういった際にまとめて数冊を読破しちゃいますね。
旅行も好きなんですね。これまでどういった国に行かれましたか?
旅はアメリカが多くて、あとはアジアだとベトナムやシンガポールとかにも行きました。目的は様々なんですが、いつも日本と他の国の違いみたいなものを感じて帰ってきます。例えばアメリカは、人々の雰囲気やカルチャーが(日本とは)違うから、自由で社交的な人が多いなって思う場面がたくさんあるんですけど、日本人は一見すると奥手でも、人がみんな優しいから、見守ってくれるようなコミュニティが存在していて素敵だなと思いますね。
ハーフとして育つと、日本にいても外国人だし、アメリカに行っても外国人として見られるので、昔は少しだけコンプレックスだったんですよ。だけど、旅を通して様々な人や価値観に触れることができ、どんなアイデンティティでもいいところを伸ばせば、誰でもベストになれるって考えるようになったんです。つまり、国籍とか見た目など、人それぞれの違いを悪くとらえるのではなく、違うからこそいいみたいなマインドで、そこを伸ばしていけばいいんだってなりました。
2019年に行われたYMO結成40周年を記念したトリビュートコンサートYellow Magic Childrenには、どういった経緯で参加されることになったんですか?
デビュー前にYMOの“CUE”という曲のカバーデモを録って、それをユキヒロさん(高橋幸宏)に聴いてもらったことがきっかけでYellow Magic Childrenに出ませんか?っていうオファーが来たんですよ。今でもすごいラッキーだなって感じていて、特に私の声を気に入ってくれていたことが嬉しかったんですよね。普通に考えたら13歳の子を大きな舞台に出すのってかなりリスキーなことだと思うんですけど、抜擢してくれたことに感動しました。
YMOの高橋幸宏さんとは元から交流があったのでしょうか?
全然、最初から知り合いとかではなかったんですけど、当時の事務所が同じだったというご縁から連絡を取ることができたんですよね。でも直接会ったのは本当に1、2回で、仲がいいというよりかは、私のほうが可愛がってもらっていたという感覚です。
Yellow Magic Childrenでの華々しいデビューの後に、錚々たるトップアーティストの方々と共演を果たし、2022年にはHANAからHana Hopeにアーティスト名を変えていますよね? その理由について教えてください。
もともとはHANA名義だったんですけど、Hana Hopeに変えた一番の理由は“ハナ”っていう名前のアーティストがすでにたくさんいたからなんです。なので自分の個性を出すには(アーティスト名を)変える必要があったので、色々な候補の中からHopeっていう言葉を採用しました。
この頃って世の中的に不安定なことが多かったと思うんですよ。世界中で争いが起きていたり、コロナもまだ落ち着く前だったので。そんな時にHope=希望がみんなにとって見えずらい状況だなと感じていたから、私の歌でそれを表現したいと思ったんですよね。私の音楽を聴いた人が希望を持って生きていけるように、誰かの支えになりたいという思いから、アーティスト名をHana Hopeに決めました。
確かにこれまでHana Hopeさんがリリースされた楽曲はノスタルジックでありながら、前向きな表現が多かったように思います。
私の音楽がそうやって伝わっているのであれば嬉しいですね。アーティストとして前向きなメッセージを伝えていきたいといつも考えていますし、なにより、聴いた人の不安とか緊張をほぐして、心が落ち着く感覚を味わってもらいたいなと思っています。
声優としてのデビューや『Fate/Grand Order』Memorial Movie 2023テーマソングで使用された『flowers』のリリースなど、アニメ界隈でも話題となっているHana Hopeさんですが、日本のアニメなどは好きですか?
アニメは好きですよ!! ただものすごく詳しいとかではないので『ドラえもん』と『クレヨンしんちゃん』、『ちびまる子ちゃん』、『サザエさん』が私のトップ4という感じですね。こういったアニメから日本の伝統的な生活を知ることができたし、それ以上にライフレッスンのような、誰にでも当てはまる生き方みたいなものも学ぶができました。
また、声優に挑戦したりアニメソングをリリースしてからは音楽以外の人との繋がりも増えて、私自身がものすごく成長することができたんですよね。今後は、さらにいろんな界隈の人たちと交流したいと思っています。
なるほど。そんな中で、今後会ってみたいアーティストはいらっしゃいますか?
最近よく聴いている羊文学さんにお会いしたいです。声がすごく綺麗で、先日 ROTH BART BARON(ロットバルトバロン)のライブでゲストとして出演されていた時も塩塚モエカさんのパフォーマンスに胸を打たれました。
その他に気になっているアーティストやクリエイターなどはいらっしゃいますか?
音楽を始めた頃から憧れている Lizzy McAlpine(リジー・マカルパイン)と Clairo(クレイロ)にもいつかお会いしたいですね。あとは、以前ライブでもご一緒させていただいたジョージさん(jo0ji)の音楽も好きなんですよ。彼の声は生っぽくて歌詞も独特な表現で、とっても魅力的なんです。今年から来年にかけて国内外の様々なアーティストやクリエイターと交流できるように日々頑張っている状況です。
今後もビッグネームとのコラボレーションをつい期待してしまいます。それでは次に、これまでに出演されたイベントで思い出深いものを教えてください。
今年の4月に千葉県で開催された百年後芸術祭 -内房総アートフェス- に出られたことはとても印象に残っていますね。このフェスを組み立てた小林武史さんの表現力の高さに感銘を受けましたし、そこに出演する豪華なアーティストたちと肩を並べられた気がして、嬉しかったんですよ。私自身の声が認められて出演が決まってからは、短い期間だったのですが、今できる最高の状態まで仕上げることができました。そして“声”の大切さも知ることができ、体調管理もふくめ、様々な面で成長できたと思っています。
私ができるベストの表現は“声”を使うことなので、自分のオリジナリティがブレないように常に“声”を意識しながら活動していきたいですね。
“声”を意識されているとのことですが、普段の制作スタイルはどういったものなのでしょうか?
今年はコラボレーションが多かったので、そういったものはあらかじめ歌詞が当てられているから、その内容を自分の中に落とし込み、自然と歌えるように心の準備をしていきます。反対に自分で歌詞を書くときは、好きなトラックを選んで制作を進めたり、あとはビートを聴いてからそれに合わせて歌詞を書くこともありますね。曲によって向き合い方は違うんですけど、そこでフレックスに対応できないといいものは作れないなと思っています。
それこそ先日リリースした新曲“サマータイム・ブルース”は、サウンドプロデューサーのT.O.Mがアレンジしたトラックをベースに歌詞を書き始めて、今までよりもChill(チル)でグルービーな雰囲気にしてみました。
公開されたばかりの“サマータイム・ブルース”のMVもチェックさせていただきました。映画のようなストーリー展開で、Hana Hopeさんの歌声もあいまって、エモーショナルな気持ちになりました。MVの撮影はいかがでしたか?
撮影自体はハードでしたが、ものすごく楽しい現場でしたね。朝の5時から真夜中まで、1日でやったんですけど、監督のジュリーさん(Julie Giesen)をはじめ、スタッフの皆様がすごく細かいところまで気にしてくれていたので、全部がまとまった時は素直に完璧だなと思えたんですよ。過去のMVでは、今回のような年頃のイメージを出せていなかったので、この曲でようやく新しい18歳の自分が出せた気がします。
ありがとうございます。最後に、この記事を読んでいる『Hypebeast』読者に向けて何かメッセージをいただけますでしょうか?
例年にないほどのとても暑い夏が続いていますが、新曲“サマータイム・ブルース”を聴いて、その暑さを吹き飛ばしてもらえたら嬉しいですね。ありがとうございました。
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次世代を担うデザイナーやアーティスト、ミュージシャンといった若きクリエイターたちにスポットライトを当てる連載企画 “On The Rise”。第16回目となる今回は、ノスタルジックで表現力豊かな歌声が話題となっているシンガー Hana Hope(ハナ ホープ)にフォーカスする。
2006年に東京都で生まれたHana Hopeは、2019年に開催されたYMO結成40周年を記念したトリビュートコンサート Yellow Magic Children(イエロー・マジック・チルドレン)に13歳で参加したことをきっかけに、シンガーとしての活動を本格的にスタートさせる。そして多くのトップミュ-ジシャンよりヴォーカリストとしてのオファーを受け、高橋幸宏や佐橋佳幸、細野晴臣、ROTH BART BARON、TOWA TEI、鈴木慶一、am8など錚々たるアーティストと共演を果たし、2021年には細田守監督の映画『竜とそばかすの姫』で声優としてもデビューした。そこから各界よりますます注目を集め、2022年にはアーティスト Hana Hopeとして自身の作品“Sentiment / Your Song”をリリースしている。そんなHana Hopeが、先日の8月7日(水)に新曲“サマータイム・ブルース”をデジタルシングルとして配信を開始し、本作のMV/ジャケット写真を含めたビジュアルクリエイティブを『Hypebae Japan(ハイプベイジャパン)』がプロデュースおよび制作を担当した。
そこで今回は、オーガニックでありながら洗練されたHana Hopeの魅力をインタビューにて紐解き、音楽が好きになってから実際にキャリアを始めたきっかけやこれまでの活動、そして新曲“サマータイム・ブルース”について語ってもらった。
Hypebeast : まずは、Hana Hopeさんのルーツから聞いてもいいですか?
Hana Hope : お父さんがアメリカ人でペンシルベニア出身で、お母さんは日本人なんですよ。なので私自身は、東京生まれ東京育ちのハーフなんですよね。
楽曲の中で度々登場するナチュラルな英語はどのように学ばれたのでしょうか?
小さい頃は日本語が第1言語だったのですが、インターナショナルスクールに通うようになってからはメインの言語が英語に変わっていきました。今となっては英語のほうがよりスムーズにコミュニケーションをとれるのですが、日本語も喋るように心がけています。
今後は海外で活動することも視野に入れていますか?
生まれ育った日本にリスペクトを込めて、日本を拠点に音楽を作っていたいなと思っています。じつは来年からアメリカの大学で学ぶ予定なんですが、その想いは変わっていません。
最近18歳を迎え、自由な時間が増えたことで、色々な経験とか新しい人たちに出会う機会が増えたんですよね。そうなると、その視点で再び日本を見たり、冒険してみたいという気持ちになり始め、国内を拠点にしているアーティストたちとももっと会ってみたくなりました。
音楽に興味を持つようになったきっかけについて教えてください。
幼い時から身近なところに音楽がありました。両親はどちらも音楽好きで、お母さんはギターやピアノを弾いていましたね。なので、常に音楽が私のそばにある状況で、家族に支えられながらクリエティティブな才能が育っていった気がします。ある意味、生まれた時から音楽は私の人生にとって欠かせない要素の1つになっていたのかもしれませんね。
シンガーを意識し始めたのはいつ頃ですか?
12歳の時に『アメリカズ・ゴット・タレント』を観ていたら、そこにGrace VanderWaal(グレース・ヴァンダーウォール)というウクレレを弾くシンガーソングライターが登場したんですけど、その瞬間から私は“I wanna be that Girl!!(あの子みたいになりたい)”ってなったんですよ。そこから彼女にすごい憧れて、私もウクレレの弾き語りをYouTubeとかを見て練習をして、デビューするまでは小さなライブショーとかで少しずつ経験を積み重ねていきました。
実際に人前で歌ったりパフォーマンスをすることへの不安とか抵抗はなかったんですか?
ちょっとした緊張とかはあったかもしれませんが、初めてウクレレを持って人の前で歌を披露してからは、人前で歌うことがものすごく楽しいと感じましたね。もともと、なんでもいいから楽器をやれっておじいちゃんが言っていたので、本当にやりたいことをナチュラルにやってきたという感覚です。
その当時はどういった楽曲を歌っていたんですか?
だいたいはカバー曲だったんですけど、オリジナルの楽曲も披露していてました。
その頃、お父さんの誕生日に私が出演するライブショーがあったので、お父さんのために作った『Mr. Super Hero』というオリジナル曲を歌ったんですよ。今思い返すとすごく可愛いらしいなって思っちゃうんですけど(笑)、当時は12歳くらいだし、お父さんは感動して号泣していたので、結果としていい思い出になっていますね。
素敵な思い出ですね。ちなみに音楽以外の好きなことや趣味などはありますか?
小さい頃から音楽と同じくらい、本を読むのも好きでしたね。ジャンルは幅広くて、フィクションからノンフィクションまで様々な書籍を読んできました。もちろん(読書は)音楽へのインスピレーションにもなっているのですが、実際に歌詞を書くにあたって、ストーリーテーリングの能力も読書によって鍛えられたと思っています。
今でも本は読まれているのでしょうか?
そうですね。今も変わらず本は読んでいます。とくに旅行先で読書をするのが好きで、そういった際にまとめて数冊を読破しちゃいますね。
旅行も好きなんですね。これまでどういった国に行かれましたか?
旅はアメリカが多くて、あとはアジアだとベトナムやシンガポールとかにも行きました。目的は様々なんですが、いつも日本と他の国の違いみたいなものを感じて帰ってきます。例えばアメリカは、人々の雰囲気やカルチャーが(日本とは)違うから、自由で社交的な人が多いなって思う場面がたくさんあるんですけど、日本人は一見すると奥手でも、人がみんな優しいから、見守ってくれるようなコミュニティが存在していて素敵だなと思いますね。
ハーフとして育つと、日本にいても外国人だし、アメリカに行っても外国人として見られるので、昔は少しだけコンプレックスだったんですよ。だけど、旅を通して様々な人や価値観に触れることができ、どんなアイデンティティでもいいところを伸ばせば、誰でもベストになれるって考えるようになったんです。つまり、国籍とか見た目など、人それぞれの違いを悪くとらえるのではなく、違うからこそいいみたいなマインドで、そこを伸ばしていけばいいんだってなりました。
2019年に行われたYMO結成40周年を記念したトリビュートコンサートYellow Magic Childrenには、どういった経緯で参加されることになったんですか?
デビュー前にYMOの“CUE”という曲のカバーデモを録って、それをユキヒロさん(高橋幸宏)に聴いてもらったことがきっかけでYellow Magic Childrenに出ませんか?っていうオファーが来たんですよ。今でもすごいラッキーだなって感じていて、特に私の声を気に入ってくれていたことが嬉しかったんですよね。普通に考えたら13歳の子を大きな舞台に出すのってかなりリスキーなことだと思うんですけど、抜擢してくれたことに感動しました。
YMOの高橋幸宏さんとは元から交流があったのでしょうか?
全然、最初から知り合いとかではなかったんですけど、当時の事務所が同じだったというご縁から連絡を取ることができたんですよね。でも直接会ったのは本当に1、2回で、仲がいいというよりかは、私のほうが可愛がってもらっていたという感覚です。
Yellow Magic Childrenでの華々しいデビューの後に、錚々たるトップアーティストの方々と共演を果たし、2022年にはHANAからHana Hopeにアーティスト名を変えていますよね? その理由について教えてください。
もともとはHANA名義だったんですけど、Hana Hopeに変えた一番の理由は“ハナ”っていう名前のアーティストがすでにたくさんいたからなんです。なので自分の個性を出すには(アーティスト名を)変える必要があったので、色々な候補の中からHopeっていう言葉を採用しました。
この頃って世の中的に不安定なことが多かったと思うんですよ。世界中で争いが起きていたり、コロナもまだ落ち着く前だったので。そんな時にHope=希望がみんなにとって見えずらい状況だなと感じていたから、私の歌でそれを表現したいと思ったんですよね。私の音楽を聴いた人が希望を持って生きていけるように、誰かの支えになりたいという思いから、アーティスト名をHana Hopeに決めました。
確かにこれまでHana Hopeさんがリリースされた楽曲はノスタルジックでありながら、前向きな表現が多かったように思います。
私の音楽がそうやって伝わっているのであれば嬉しいですね。アーティストとして前向きなメッセージを伝えていきたいといつも考えていますし、なにより、聴いた人の不安とか緊張をほぐして、心が落ち着く感覚を味わってもらいたいなと思っています。
声優としてのデビューや『Fate/Grand Order』Memorial Movie 2023テーマソングで使用された『flowers』のリリースなど、アニメ界隈でも話題となっているHana Hopeさんですが、日本のアニメなどは好きですか?
アニメは好きですよ!! ただものすごく詳しいとかではないので『ドラえもん』と『クレヨンしんちゃん』、『ちびまる子ちゃん』、『サザエさん』が私のトップ4という感じですね。こういったアニメから日本の伝統的な生活を知ることができたし、それ以上にライフレッスンのような、誰にでも当てはまる生き方みたいなものも学ぶができました。
また、声優に挑戦したりアニメソングをリリースしてからは音楽以外の人との繋がりも増えて、私自身がものすごく成長することができたんですよね。今後は、さらにいろんな界隈の人たちと交流したいと思っています。
なるほど。そんな中で、今後会ってみたいアーティストはいらっしゃいますか?
最近よく聴いている羊文学さんにお会いしたいです。声がすごく綺麗で、先日 ROTH BART BARON(ロットバルトバロン)のライブでゲストとして出演されていた時も塩塚モエカさんのパフォーマンスに胸を打たれました。
その他に気になっているアーティストやクリエイターなどはいらっしゃいますか?
音楽を始めた頃から憧れている Lizzy McAlpine(リジー・マカルパイン)と Clairo(クレイロ)にもいつかお会いしたいですね。あとは、以前ライブでもご一緒させていただいたジョージさん(jo0ji)の音楽も好きなんですよ。彼の声は生っぽくて歌詞も独特な表現で、とっても魅力的なんです。今年から来年にかけて国内外の様々なアーティストやクリエイターと交流できるように日々頑張っている状況です。
今後もビッグネームとのコラボレーションをつい期待してしまいます。それでは次に、これまでに出演されたイベントで思い出深いものを教えてください。
今年の4月に千葉県で開催された百年後芸術祭 -内房総アートフェス- に出られたことはとても印象に残っていますね。このフェスを組み立てた小林武史さんの表現力の高さに感銘を受けましたし、そこに出演する豪華なアーティストたちと肩を並べられた気がして、嬉しかったんですよ。私自身の声が認められて出演が決まってからは、短い期間だったのですが、今できる最高の状態まで仕上げることができました。そして“声”の大切さも知ることができ、体調管理もふくめ、様々な面で成長できたと思っています。
私ができるベストの表現は“声”を使うことなので、自分のオリジナリティがブレないように常に“声”を意識しながら活動していきたいですね。
“声”を意識されているとのことですが、普段の制作スタイルはどういったものなのでしょうか?
今年はコラボレーションが多かったので、そういったものはあらかじめ歌詞が当てられているから、その内容を自分の中に落とし込み、自然と歌えるように心の準備をしていきます。反対に自分で歌詞を書くときは、好きなトラックを選んで制作を進めたり、あとはビートを聴いてからそれに合わせて歌詞を書くこともありますね。曲によって向き合い方は違うんですけど、そこでフレックスに対応できないといいものは作れないなと思っています。
それこそ先日リリースした新曲“サマータイム・ブルース”は、サウンドプロデューサーのT.O.Mがアレンジしたトラックをベースに歌詞を書き始めて、今までよりもChill(チル)でグルービーな雰囲気にしてみました。
公開されたばかりの“サマータイム・ブルース”のMVもチェックさせていただきました。映画のようなストーリー展開で、Hana Hopeさんの歌声もあいまって、エモーショナルな気持ちになりました。MVの撮影はいかがでしたか?
撮影自体はハードでしたが、ものすごく楽しい現場でしたね。朝の5時から真夜中まで、1日でやったんですけど、監督のジュリーさん(Julie Giesen)をはじめ、スタッフの皆様がすごく細かいところまで気にしてくれていたので、全部がまとまった時は素直に完璧だなと思えたんですよ。過去のMVでは、今回のような年頃のイメージを出せていなかったので、この曲でようやく新しい18歳の自分が出せた気がします。
ありがとうございます。最後に、この記事を読んでいる『Hypebeast』読者に向けて何かメッセージをいただけますでしょうか?
例年にないほどのとても暑い夏が続いていますが、新曲“サマータイム・ブルース”を聴いて、その暑さを吹き飛ばしてもらえたら嬉しいですね。ありがとうございました。
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